【えんもの】梓 明槻【二世代目】

ざみのき

なものなもの【illust/67011335

     嗚呼、ヒトの世は残酷で、
                目に映らぬモノすら愛おしく、
                          なんて醜く美しいのか。
                                  きっとこれを知る為に今まで生きていたのだろう

                   善し悪し分からずとも愛し哀しはわかっている
                        「それだけで十分」



梓 明槻(アズサ アキヅキ)
男・171cm・61kg・30歳
怪物(ラリラリ)
一人称:私
二人称:貴方

10歳頃に餓死寸前のところで人形と間違えて拾われ、日高国で育った外来種。
ラリラリと呼ばれるアンデス山脈の高地にいると言われている危険な睡魔・精霊に当たる存在であるが、
化物である自覚はない上に自身の記憶まで失っているため、本来の性質である凶暴性が失われている。
できることはわかっている様子で自身が歌を歌うことをよしとしない。
育て親の営んでいた薬問屋「來治堂(こはるどう)」を継いでいるが、
居るだけでも空気を悪くするだろうと滅多に店の方に行かない。普段は神社の方で静かにしている。
幼馴染である、おさん狐家系【illust/68011000】の子や豆狸家系【illust/68011339】の子とも稀に会う程度で深く何かを話すということはあまりない。
育て親の影響もあって女装とかもするというか自分に似合う格好をする。自分が女顔のさらに童顔であることを熟知している。場合によっては正装だったりちゃんとした格好をするが、顔につけた面だけは外さない。
面の下には目をえぐられた挙句、皮膚が剥がれて見ていられないほどひどい傷がある。
育て子の寛に付けられた。それに関しては訊かれたら答えるが見せようとはしない。見ても幸せにはならないから。
自分より他人を優先する思考であるがゆえに、多少の無理は聞いてしまう。
自分の身の犠牲は安いものと考えている。そういうところで気に触られることが多い。

育て親
陰咲【illust/67512553
梓 千絵【illust/67687396
「何が見えていたのか、何を感じていたのか、私めにはもう分からぬことですが、その時が来る前は幸せそうではありましたよ」
育てた子
雅【illust/68080091
寛【illust/68145413
「彼らは、白痴なものではありません。知らずに生きることは難しいのです。
ただどれほど辛くても、最期に満たされるのであればいいと願っています。」

2018/04/13.主催承認済み

・縁があるなら喜んで結んでいきます。
自分からはあまり動かないと思いますがあしからず。
・メッセージは気づいてからになりますので3日、最悪送り直しも考えてください。
よろしくお願いします。


ご縁いただきました。
小雨さん【illust/68142787

桜の花散る朧げな日。乱反射する光。舞う花弁に世界が揺れる。
何処を歩いても何処にもいないように、存在が霞む。
この時期だけは世界が自分をかき消してくれるから好きだった。

妙な気を張らなくてもいいからきっとぼんやりとしていたのだろう。
宙に浮かぶ蒼い火を見て無意識に目で追ってしまっていた。
違和感もなくして、心はどこにあったのだろう。

ふっと陰る視界。心が帰る。松葉色の瞳の女。その瞳に自分が写る。
“いつの間に”、”これは人ではない”、”私は喰われるのか”
思う言葉は形にならず、目だけが開く。

取っては食わぬと女は笑う。
無害なものであった。後に続くのは他愛ない話をして帰るのだから。
何だったのかと気にはしなかった。
その後、何度か彼女と遭遇した。
唐突に現れ驚かせたあと他愛のない話をしてまた何処かへ帰るのだから。
何処か話に違和感があったがこれも気にするほどではないのだろう。彼女は全く気にしていなかったのだから。
こんな堕ちた男に何を見出したのか。分からないが、それでも満足そうであるならいいのだろう。

数日、桜の花の終わる頃、驚いた顔で彼女は立っていた。
何を驚くのか、喪服でいることがおかしかったのだろうか。
ただ、育ての親の命日だと告げるなら、男だったのかと、それに驚いていたのだと。
そういえば母の着物を来ていたのだったとふと思い出す。女と思うのもおかしくない。
嗚呼しかし、彼女が驚く顔を初めて見た。
霞む海を纏う其の見に瞳の松葉色が良く映える。
いつもは自分が驚かされてばかりであったが、なるほど、彼女はこれを見るためにそうするのかと、
確かに、美しいと、そうするのも理解はできよう。
理解までは程遠いが、彼女を少し理解できたようで、私は嬉しいと、その心を持っていたのだ。

もう少しでも知ることが出来るならば、
欲を言うならば触れることが許されようならば、
彼女が私に望んでいること、わかるのかもしれないと。

途方もなく長いのかもしれない。けれど、彼女の気が向き、逢瀬を重ねるのであれば。
それが可能なのかもしれない。
少しばかりの希望をもって微笑んだ。

「ごきげんよう、小雨さん。本日は何の話をしましょうか」

 

自信が笑みを向けることが初めてであると知るのも、
彼女と共に生切る未来も、彼女の手に触れる未来も
まだ遠い、春。


どんなにかすかな歌声でも
              耳をふさいで、聞かないで。

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2018-04-08 14:44:38 +0000