「どうどう。……ハク、ゴウ、いい子にしてたのね?」
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□氷花(ひのはな)/Dianelda-ディアネルダ(400pt - 白雨国)
第2期【illust/85456420】
魔王復活の兆しを受けつつあった世にて、影に侵された人々により命をすり減らし、
最期はその身もろとも仲間を巻き込み燃え尽きた。その焔が焼かなかったものは無い。
傭兵として生きていた時に使っていた名は、ディアネルダだった。
それは、その名は。なべてのものを白く覆う、双角の白魔。
「守りたいものがあった。けれど私、それも燃やしてしまったの。
私が燃やせなかったのはね。屹度。私の家族だけだった。……気を付けて?」
「すべてすべて、退きなさい。私の前から、私の許したもの以外」
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❖家族
父:ヴェルディアさん【illust/84090412】
母:風花【illust/83995926】
妹:雪輪ちゃん【illust/85477099】
弟:雪果【illust/85456412】
きょうだい:薄氷さん【illust/85477182】
「私ね、きっとうすらいは生きてるって思ってた。
あなたとだけは会えなかったでしょう。私、それが、ずうっと心残りだったよ」
「ねえきょうだい。
あのあと。一緒に、連れて行ってくれて。信じていてくれて、――嬉しかったなあ……」
---:雹然【illust/85995542】
彼女が生きる世界に いつであっても彼は居ない
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あのあと、一度だけ故郷に帰った。
雪輪はちょっとだけ大きくなった気がしたの。でも、どんぐり拾って一緒に遊んだら、ころころ笑っていつもの可愛い雪輪だった。
父さんは少し遠くで見ていて……雪果がね、すこし父さんに似てきたなあって思ったんだ。
うすらいはね。会えなかった。
私が山を下りたあと、薄氷も下りて行ったんだって。
私が生きているのだから、きょうだいだって生きているに違いない。
私が負けちゃったら……でも彼の方が強かったから、きっと元気にやっているでしょう。
私たち、同じ冬の、同じ雪から生まれたのだから。
屹度、ここに居るんだろうなってわかったわ。
そう、そうだ。
母さんに教えてあげなくちゃ、と思っていたことがあるの。
私、雹って好き。強くて何でも壊してくれて、雪だって強いんだと下界でも見せつけてくれた。
それで……緑の国の学士って人がね、魔法で見せてくれたの。
久しぶりに雪が降っていて、思い出話をしていたら、教えてくれたんだ。
割れた雹の断面にね……途轍もなく小さくて私達、ずっと気付かなかったけれど、
氷の花が咲いてたんだよ。
「お元気でしたかお母上。私ですか? ……ふふ、見てのとおり、とても、元気だったわ?」
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▼こちらで期間中の投稿は最後となります。
ご縁をいただいた皆様、嬉しい言葉をかけてくださった方々、
ここまで続けられたのは見守ってくださった方々のおかげです。本当に楽しい時間をありがとうございました!
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ただいま、きょうだい。
❖薄氷さん【illust/88045869】 再会を果たしました
どれだけの冬が過ぎても、すっかり姿かたちが変わっても。
私たち、同じ焔と雪から生まれたのだから。
屹度、私ね、うすらいのことは一番にわかるよ。
「なにやってるの」
そうでしょう。きょうだい?
(編集中)
2021-02-25 14:17:42 +0000