■ポラリスの英雄歌【illust/80979654】第五期・祝福の歌参加キャラクターになります。
■シアラク・ヴィヴ
外見年齢三十代半ば/男性/翠才国
総ポイント400pt
第一期【illust/82936471】
妻:甘夏さん【illust/82833248】
娘:柑夏さん【illust/84016868】
娘:シトラ【illust/83708363】→【illust/87719873】
「ごめんなあ、帰れなくて。……おいで」
「あんな死に方するのはさ、もちろん考えもしなかったんだけど。それでも君より先に死ぬのは、前も話した通り、分かりきったことだったんだ。
君に伴侶を失わせることになると分かっていても、それでも俺は君がよかった。君と家族になれて幸せだったよ、甘夏。君自身も、子供たちも、俺の宝物たちを見守ってくれて、ここまで繋いでくれて、ありがとう」
「パパ、どうしてもしたいことがあるんだ。……ちゃんと君は君の居場所を見つけたんだろ。だから、着いてきちゃダメだよ。
君が怒っていてくれて、それから、俺がいなくても幸せになっていてくれて、嬉しかった。だから、いってきます」
かつて海から陸に上がり、布問屋を興した青年。竜の少女を見初め、やがては伴侶とし、双子の娘を授かった。子供は幼く、仕事も新たな展望が見えてきたばかりで、やりたいことが沢山あった。そんな、まだまだこれからという時期のこと。
出先で発生した火事に巻き込まれ、帰らぬ者となった。
彼が見ていたのは、陽だまりのように明るく温かな日常の続き。子供たちの成長を伴侶と共に見守り、自分が望んで構えた店を家族みんなで営業していって、そしていつかは娘たちの巣立ちを、新たな家庭の祝福を――
……違和感はあった。自分たちの平均寿命で、孫の顔なんて見られるはずがないのだ。
それでも夢の酩酊は溺れるほどに甘美だった。こうであったらどれほどよかったかと。
分かっていた。不満だった。時間の尺度が違う、自分よりうんと年上なのにまだあどけなさの残る伴侶を必ず置いていき、ずっとずっと一人にしてしまうこと。
どれだけ相手を傷つけるか理解していて、それでも彼女がよかったのだ。全部自分の我儘だから、だから全部飲み込んで、その上で満足のいく人生になるよう、未来の家族が明るく暮らせるよう、最大限努力して生きていた。囚われていた光景はその意思すべてを、自分の生涯を踏みにじるようなものだ。
今見ている景色さえ夢かもしれない。それでも構うものか。
この角が、この牙が届くまで、何度でも抗ってみせるとも。
お前から押し付けられた幸福など、いらないと。
「今回はしかたない、よなあ?だって、ひとに迷惑をかける方がいけないだろう?」
「娘たちの家族は、俺の子孫でもある。こういうことはご先祖様に任せておきなさい!
甘夏の血を引く子たちが太陽に愛される機会を得られないなんて、そんなの許せないからね」
……話をした末裔【illust/86893965】
■スキル
墨染供花の源流
その身を染めるは温かな手向けの黒。
皆に悼まれ、弔われ、忘れ去られずにいたから、今の自分たちはここにある。
生前よりも身体の頑健さが増している。
・海生きるものへの加護星
女神より贈られた可能性の表出。本来は水中でこそ十全に活動できる種族のため、移動支援の効果がもっとも分かりやすく表れている。陸では鈍重な身体だとしても、この時だけはまるで海を泳ぐように進むことができるだろう。
シアラクはありがたくこの恩恵に預かっている。竜の巨体で突進すれば多少の魔物は潰れるのでとても便利。
■区切りといたしまして、こちらにてお礼申し上げます。まとめてのご挨拶をご容赦ください。
一期/甘夏さん(しぱ缶さん)
二期/ルクソールさん(柏里さん)
三期/シャーリーさん(710さん)
サルビアさん(夏木つづめさん)
四期/ハーシェルさん(ものとさん)
セラフィータさん(さくらさん)
当家系と関係を結んでいただいた皆様、当家系の要素を継いで下さった皆様に感謝いたします。本当にありがとうございました!
2021-02-25 13:41:37 +0000