ポラリスの英雄歌【illust/80979654】に引き続き参加いたします。
「この右目かい?これは先人の残した爪痕、かな。
ふふ、冗談だよ!昔に少し火加減を間違えたのさ。
みんなも火傷には気をつけるんだよ?」
◆カナト・P・フレイスイム(カナト・パズロ・フレイスイム / 花冶鬼 奏音)
男/29才(外見20才前後)/175cm
一人称:僕/二人称:君、名前
所属:白雨国
運命数:7
ポイント:125pt
調律の環の父とフレイスイムの母をもつ付与鍛冶師の青年。
白雨国を拠点に、アイテム等に自身の魔力を練って様々な追加効果を付与することを生業に、
国問わず依頼を請け負っては各地を飛び回っている。
人を喜ばせることが大好きな人たらしだが、恋愛事情に関しては奥手。
伴骸に膨大な魔力(マグマ)を食べさせる代わりに魔力炉の管理を任せている。
手に持つ杖は仕事道具であり、鈴で伴骸を呼び出し使役する。
◆家族
父:ジュピタル-パズロさん【illust/84080917】
「父さん、母さんと再会できたかなぁ...寂しくなかったと言えば嘘になるけど、やっぱりあの二人には寄り添っていて欲しいから」
母:シエン・フレイスイム(故人)【illust/83886939】前期pt50
「母さん照れ屋だからあまり口には出さないけど、父さんのこと誰よりも大事にしてた。夜、寝てる父さんにキスなんかしたりして...アッエットたたたまたま!見ちゃっただけでっ!!」
妹:シオン-パズロ【illust/84856512】
「おや、上物が入ったようだね。ふふ、シオ…相も変わらずのようで良かった。それじゃぁ、久々の乾杯としようか」
◆スキル
双炎の調律結び:体内の魔炎炉(マグマ)で練られた魔力は環に蓄積され、満月の夜、伴骸の餌として大量に消費される。その後数日貧血状態となり動けなくなるが、その対価として伴骸と炉の共有及び管理を任せることで高品質な魔法の調律方を編み出す。
花冶縁術:先祖の鍛冶技術を受け継いだ職人の証。
◆種族参照
炎泳水竜フレイスイム【illust/82801610】/花冶鬼一族【illust/82740214】
調律の環(シンフォニカ)【illust/83205233】
∟カシャの子【illust/83300595】
♡(11/1)素敵なご縁をいただきました
緋獣国所属:燎さん【illust/85097083】
「カナト。お前身を固める気はないのか」
普段無口な祖父が珍しくそう口にしたのは彼女と出会う少し前だった。
そうだなぁ、と曖昧に返事をしてその場を後にしたものの、正直それほど前向きにはなれない。今は行方知れずとなった両親の仲睦まじい姿に憧れを抱いているのも事実だ。だがいざ自分も、というとそれほど積極的にはなれない内情がある。
そんな奥手な僕にとって彼女の存在はまるで燃え盛る炎のようであり、あの日から目に映る世界は色を塗り替えたかのように一変した。
「ー...えっ?伴りょ... あ、ああ、お客さん?アハハハなんの冗談かと思ったよ...」
彼女の第一声に驚いてしまって、正直その日どういう対応をしたかまではよく覚えていない。
ただ、火山の吹き上がる溶岩の如く輝く眩しい髪とそそり立つ角、そして何よりこちらを真っ直ぐ捉える青の瞳に何故か母の陽炎をみた気がして胸が高なった。
幼い頃、母にせがんで父との馴れ初め話をこっそり聞くのが好きだった。自分にも愛したい人ができたら父のようにありたいと、そう思ったものだが。人には向き不向きと性格というものがあるのである。
「僕にも君くらいの妹がいるんだけどね…へぇそうか、その歳でこの刀を」
「…うん、ではこの煌星を預かってもいいかい?そうだな…3日あれば良い。君の炎をより輝かせられるよう腕によりをかけるよ。楽しみに待っていて」
この仕事は信頼と腕で成り立っている。預かったこの刀は持ち主の心そのものだ。誠実な彼女の瞳に、身が引き締まる思いがした。
「やぁ燎。久しぶりだね、最近は出張依頼が多くて出払っていたんだ。えーと、いつもの研磨でいいかな?…え、僕に会いに?」
彼女はとても…積極的だった。最初にあった頃から何となく感じてはいた、熱い視線。それに気づかないフリをしていた。
身なりや立ち振る舞いを見ればすぐにわかる。その背に負っているものは、街中のどこにでもいる様な娘のそれとは明らかに違っている。そうやって無意識に作ってしまっていた壁を、彼女は驚くほど軽々と超えてくるのだ。
「僕の親は…今は居ないんだ。仲の良い夫婦だったから…ふふ、今頃デートでもしてるんじゃないかなぁ」
「そっか…生まれも育ちも違うけど、僕らは似た境遇なのかも知れないね。寂しくない、ううん、寂しかったのかもしれない。それをあえて言葉にしなかった僕と、言葉にできない君とじゃ重みは全然違うだろうけど...。こんな僕でもいいのかい、燎」
「ふふふ 燎の真っ直ぐさには敵わないなぁ。実家の子供たちに散々突っ込まれてしまったよ、プロポーズしないのかって。情けなくてごめん。そしてありがとう。君に出会えたことが僕の人生で最も幸福な出来事だ」
「好きだよ、燎。僕の初愛の人。この先どんなことがあっても君の傍にいると誓うよ...わわっ燎!!」
飛びつく彼女に押し倒されて床に転がると、重なった体が熱を帯びた。瞳が触れ合って、思わず笑みが溢れる。
「ああ燎、とても綺麗だ!」
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お得意様など既知関係お気軽にどうぞ!
なにか問題点などあればご指摘ください。今期もよろしくお願いします。
2020-10-25 14:58:43 +0000