ワルフィス・エーデリアの救護班の日常。
アサリアさんはアイノーリアン伯爵に随行してるので今日は不在。アイノさんは仮眠中?
今日の打ち合わせは、とりあえずおやつで。
新入りのフィズさんを迎えたので、案内しつつ、図鑑や本を眺めてもらい、その間にサーリッカは珍しくクッキーでも焼いてみる。
「もう僕は宝石奴隷じゃない…僕のできることをやっていくんだ…っ」
そう言った彼はサーリッカの助手兼見習いに願い出た。そして今、懸命に医学書の文字を追ってはメモを取っている…
元宝石奴隷とはいえ、識字できるのは大切にされてきた証拠。いつも持っているあの海について書かれた本も、彼らから与えられたのだろう。それは彼の優しさを育てたのかもしれない。
「これはね…身体の各臓器の形や働きが書いてあってね…」
人のためになることを望む彼にできることは、その術を伝えること。そして、宝石奴隷の秘密を紐解いていくためにも、聞きたいことがたくさんある。
「あ、そうだ。フィズくん、クッキーでも食べながらやりましょうか」
そのためにも、まずは打ち解けてくれたら…
お借りしました
フィズさん
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サーリッカ
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2020-03-10 15:46:00 +0000