仁本物語弐【illust/52333018】
「…はじめまして、縹紙月玉兎姫と申します。縹、とでもお呼び下さい」
「……良い人はたくさんいるんですけどね、どうにも、直接会うと言葉が出なくて」
◇縹紙月玉兎姫(はなだかみづきぎょくとひめ) 通称:縹
女|22歳|162㎝
種族:妖怪(紙舞、雪男、金烏玉兎、化け猫)
一人称:私(わたくし)
二人称:貴方、~様
◇口数少なく物静かな妖怪の女性。
両親のよう、人の役に立つため日々妙薬作りに励んでいる。
薬に関しての記憶力や技術はまあまあだが、集中し過ぎると誰に声をかけられてもあまり気付かない。
加えて人見知りが激しく、初対面の相手とはろくに目も合わせられない。
そのため、他者と接する際は文字を書いた紙を飛ばすことが多い。
家族以外の者にも臆することなく接したいと思いつつ、やはり距離をとってしまうことが多々。
若干世間知らず。
◇家族
父:なごみ【illust/53340382】
「父様は今までどうやって人たちと接してきたのですか? 私には、分かりません」
母:紅椿陽玉兎姫さん【illust/53373659】
「私も、母様のよう明るく振る舞えれば、と思うのですが…」
兄:藍白陽舞金烏彦さん【illust/53837241】
「……え、あ、す、すみません兄様、気付かなかくて…。えっと、お話…ですよね? 私で良ければ是非」
弟:呼寄陽和金烏彦【illust/53829650】
「…外は、そんなにも楽しいのかしら?」
素敵なご縁を頂きました
柳塘 伯護さん【illust/53833103】
きっかけは単純でした。
父様から世間知らずを改善した方が良いと勧められ、及び腰ながら一念発起。
どうにか町へ来るまでは良かったのですが。
実際はそう上手くいかず、ふらふらと休憩に訪れたのがこの湯屋でした。
目が回り疲れ果てていた私にとって、ここはほっと一息つける場所で。
まだ完全に落ち着いたわけではなくおどおどしていたものの、お湯やお料理を楽しめる余裕は出てきました。
しかし、突然見知らぬ男性に話しかけられたら驚いてしまうのは当然のことで。
恰好やお言葉から察するに湯屋で働いているお方なのでしょう。
声色や表情はとても穏やかで柔らかいものですが、それでも緊張してしまい。
うっかり、いつものように筆談でお返事をしてしました。
すると男性は怒ることも困ることもなく、ただお返事をくださったのです。
安心した私はつい筆を滑らせてしまい。
それに笑って答えた男性を見て、私はようやく
初対面の方を前にした自分の行動を思い返しました。
ああなんて出過ぎたことをしてしまったのでしょうと、
恥ずかしさと申し訳なさでただ顔を覆うばかり。
初めてお会いしたあの時はそんな感じで、お話するのもやっとでした。
貴方とお話やお手紙のやり取りをしたり、貴方からお料理のことをお聞きしたり。
口下手は変わらずですが、
貴方とお会いする内に、段々と外や人を怖がることは少なくなりました。
そんな貴方の夢はとても素敵で、初めて知ったとき私は感銘を受けました。
同時に、私もその夢を叶えたいと思ったのです。
「は、伯護様、お久しぶりでございます。
ええと、その、お恥ずかしながら、また来てみたくなりまして…はい」
「世間には薬膳というものがあるそうでして、こちらの薬草をお持ちしたのですが…
伯護様のお料理に如何でしょうか?」
「伯護様といると何故かほっとして、家族と話す時みたいに話せて……
ああ、またお恥ずかしいことを…すみません…」
「貴方の夢が叶いますよう、私にもお手伝いさせて下さい。
貴方のお傍でずっと、貴方の力になりたいのです。旦那様」
不備や問題等ございましたらお手数ですがご一報下さると幸いです。
キャプション随時編集中
2015-12-01 00:22:58 +0000