【神果て】トウショウ【第4期】

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企画元様:オラクルリースの果てより【illust/111876852
5/6主催様承認済

7/13 メッセージ確認しております。

名前:唐菖・ティエン・シェンゾ (トウショウ)
所属:平野
180cm/26歳/男
加護:水煙(周囲に霧のような煙を自在に出現させることができる。ひんやりしっとりする。)
願掛け:運命の香りに出会う

種族:
・樹ノ獣(キノケモノ)【illust/115533678】 
・エルフ【illust/113028208
・プリテンダー【illust/113029120
・ティエン・シェンゾ【illust/113051202
・ダークエルフ【illust/113200042
・人間【illust/113225034
・スルスの子【illust/113028319

◆前期
父:晦冥さん【illust/116738281】/所属:平野
「おれのパパ、クスリの話しだすと止まらないんだけど そこがすき」
母:フィザリス【illust/116794973】/所属:森林
「うちのパパとママ見てると アオハルっていいねって うん、いまだに」

妹:花香さん【illust/118701389
「花香 かわいい ね いいこ」
「そんな照れなくても イイんだよ?」
「花香のつくる煙草 いちばんすきだよ」

◆素敵なご縁をいただきました。
プシーさん【illust/118759013】/所属:森林

ふわりと清廉な香りが舞い上がったように感じた。
その黒い風のようなお嬢さんは、でも、口元を覆ったベールを外したその顔は、
香りとはかけ離れた怒気に満ちていて…
おそらく―…何か、文句を俺に言っていたのだろう。
「ごめんね 耳がきこえない」
口を利くにあたって自信のない俺は空に文字を描いた

煙草がほしいのだという
それも俺が作ったものではなくて、俺が吸っている妹作の煙草を
自分より妹のものを評価されたのが悔しいような、嬉しいような、複雑な気持ちと
煙草を吸うような年齢には見えない少女の申し出に好奇心が湧いて
久しぶりに妹に会いに行く口実にもなるし…
うろうろと考えて結局はプシーの要望に流された
流されるのがたぶん、好きなのだ 俺は

それに、喫茶店でコーヒーとケーキを腕に抱いたぬいぐるみに供えて(?)いた
この少女に興味があったから
変わった 女の子
でも、強いこだわりや信念がある人間を見るとそれに倣ってみたくなる
人に流されていると、たまに新しい世界が見えるんだ
つまり、俺はプシーの世界をのぞいてみたかった そういうこと
「お礼は、 きみの ぬいぐるみ 欲しいな」

プシーからぬいぐるみのことを聞く
服を変えたり、手入れをしたり、どこかへ連れって行ってみたり
俺みたいな男が小さなぬいぐるみを持っていると色々と声を掛けられた
それも 面白い
プシーと会う度に、次々といろんな「モクモコ様の信仰」のやり方を聞く度に
自分の世界に夢中な女の子だと思う
どこか遠くを見ているようなまなざしが俺は好き
ぬいぐるみ作りに向ける情熱も作り手として共感できるような気もした
モクモコ様の香りを作りたいと言いだしたのには驚いたけど
「簡単なことではないでしょうけれども」
プシーの物言いが、自分で提案したのに俺を試すような言い方で面白かった
提案にのることにした
きっと満足できる香りにしてみせよう だって俺は香りの魔術師だから

遠く華やかに清らかに描かれる 彼女の世界を再現しようと思ったけど
どうやら違うみたいだった
香りを作って試して 重ねるたびに
違うのだ ということだけがわかる
遠くはるかな理想に向いてると思った彼女の世界は その方向を見ていない
本当は 彼女の内側に広がっている世界なんだ
自分の心内に大切なものを抱きしめているような少女
それがわかった途端 なんだかひどく壊れやすいものを見つけたような気持ちになった

その時から俺は彼女に惹かれていたのだと思う
でも 自覚にいたったのは随分あとで
遠くに、あるいは自分の内側を深く見つめていると思っていた彼女の目が
他のものを映しているのではないかと思った時
(俺はどうも、他人の気持ちに気付くのが鈍いのは両親譲りみたいだけど)
いつも信仰の証たる白い花だけをよしとしている彼女の感情の花が、
色づいていたのにはさすがに気付いた
それは時折起伏する彼女の感情に呼応して生まれる色付きの花とは全然ちがっていて
香りがひどく甘かった
その香りが その感情が、何を意味するかなど、その花の種類を見れば明白で
こんなにわかりやすく恋がうまれることがあるのかと驚いた
そしてそれが 俺を落ち着かない気分にさせたのだ

プシーが誰かに恋してることに気付いてから
自分の恋心に気付くなんてまぬけもいいところ
それでも俺に何かできることは特になく
ただただ、折に触れて彼女からうまれていく色づいた花を見る度に
色々に花開く華やぐ甘い花の香りを嗅ぐ度に
俺の心の中が埋まっていってしまう
恋の花の香りで窒息しそうだ
それをとにかく 体の外に掬いださなくては 苦しくて死ぬんじゃないだろうか
そんな気持ちで調香した香りでポプリを作った

作ったものの…
これをどうしよう 勿論、彼女に渡してみたい
渡したところで気付かないかも知れないしと考えて、直ぐにそれを打ち消す
作り手でありアーティストである彼女が、作品からテーマを読み取れないということは決してない
まあ、それもいいかもしれない
今まで自分から女性に愛を告白したことはなかったから、
付き合うのも別れるのも流されるまま相手に任せてきたから
告白して振られる っていうのも いい人生の思い出になるかも
ごちゃごちゃと御託を並べてどうにか心に言い訳を用意して
我ながら恰好が悪いけど
この作品を彼女に見せてみたいという気持ちが勝った

こんなに強く突き動かされるような気持ちは初めてで
不安と期待 混沌と高揚
自分から何かを起こしていくのって、新しい世界の扉を開ける そんな気分だね
この香を渡したら きみはどんな香りを見せてくれるんだろう

★最終期になります★
ここまで素晴らしいご縁をくださった、ラカイユさん/わにこ様、晦冥さん/ぞんび様、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします。

よろしくおねがいします。

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2024-05-06 09:46:59 +0000