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スミノス《青天》魔生物研究所にて。アルバンは、その周辺を護衛しつつ、拠点のヒトの緊張を和らげていた。
今は休憩中であり、イモォニとクジムスビを食べたところだ。
「うへぇ、すっぱ……あたり引いちまったかぁ? これ……」
その途中、メール魔法剣士隊の1人が研究所から外へと飛び出した。彼はアルバンと目が合うと、驚きの表情を見せた。
「へ!? ア、アルバンさん!? お、お久しぶりです……!」
「よぉ、久々だな」
「ちょ、ちょうどいいところに! あ、あなたの、む、娘さんが猛毒で倒れて中で治療中なんです……!」
「何だと……?」
「一命は取り留めたんですけど! メンタルが落ち込んでいて……」
「分かった、すぐ行く」
「はやっ!?」
アルバンは早歩きで、アクティアスが療養している部屋へ訪れた。そこには白麦粥を食べているアクティアスと、M20がいた。
「あ……と、義父さん……??」
「アクティ、知り合い?」
「知り合いも何も父親だ。アルバンだ。今はセンテュリオンで護衛してる」
「どうして義父さんがここへ?」
「今回はアトラで護衛をする方針でね。俺はこの区域を担当することになったのさ。どうだ、アクティ。調子は大分良くなったか?」
「ここにいる皆のおかげで、ちょっとずつは……でも、アトラには虫系のモンスターが多くて……」
それを聞いたアルバンは全てを察した。
「……そうか。辛かったな、アクティ。虫たちと望まない殺し合いをするのは……」
「分かり合いたくても分かり合えなくて! それが、それが辛くて辛くて……ハイトン様の足も引っ張って……っ! う、う……」
涙を流し始めたアクティアスをアルバンが抱きしめる。
「どうしても耐え切れなかったら他の皆を頼るんだぞ。それか、虫系モンスターがいないところを探して、そっちで戦うとかさ。方法はいくらでもある」
「うん……うん……! 義父さんの胸の中、あったかい……!!」
「アクティのお父さん、いい人!」
「あんた、ずっとアクティに寄り添ってくれていたのか?」
「うん! トライドールで知り合ったの!」
「M20はとっても優しいんだよ義父さん。私の事を仲間から聞いたみたいで、すぐ駆け付けてくれたんだ。このお粥を食べ始めるまで、もふってた。ふわふわしてるんだよ」
充分な休息を取れたおかげか、アクティアスは歩き回れるようになっていた。
「お、動けるか?」
「うん、大丈夫。毒が完全に抜けたみたい。翅は……数日経たないと回復しないかな……?」
「少し歩き回って拠点の皆と話してみるか?」
「そうする! おいで、M20。一緒に行こう」
「分かった!」
アクティアスは、アルバンについていく形で歩き始めた。
☆時系列は常にふわふわでお送りします
★ハイトン、援護担当。メール魔法隊やメール魔法剣士隊もいる。スミノス《青天》魔生物研究所でしばらくは前線を支える位置で拠点活動を行う
★アクティアス、治療中なので戦闘不可。徐々に回復しつつあり、拠点を歩き回れるようになった。M20を新たにもふり始めた
★アルバン、現在はスミノス《青天》魔生物研究所周辺を護衛しつつ、拠点のヒトの緊張を和らげるよう動いている。クジムスビのアタリを引いた模様。
アクティアスが負傷して運ばれたのを聞き、彼女の下を訪れて親子の会話をしている
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○登場食料
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○登場モンスター
イモォニゴーレム【イモォニと同ID】
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○登場人物
オオミズアオのアクティアス【illust/101965622】 状態変化:翅の一部がもがれている。時間経過で再生する
所持アイテム:KUM-0の毛で作られたマジックアイテム
青リボンハットのアルバン【illust/102986000】
※問題等がありましたらメッセージ等にて
2022-11-23 11:49:37 +0000