【PFⅣ】おぬめりさんとドードーさんのおはなし【休憩所提供】

AKINONA(あきのな)

 今日はこんなにも洗濯日和だというのに、僕の妹は戦場へ征ってしまった。
 あの日、故郷セントラルを喪い、一生を『誓い合った』婚約者を喪って鳥の姿になってしまった僕と、身体を喪って中空のアイロンの中に魂だけを留めて生き延びた僕らの教師の為だけに、毎日毎日楽しい歌を歌ってくれていた彼女が、自分の生き方を自分で決めたのは久方ぶりだ。止めることなどできなかった。
 黄色いリボンやハンカチを洗濯紐に巻き付けて、彼女が無事に帰ってくることを祈りながら(昔からのおまじないだそうだ)、他の冒険者達の為に簡単な休憩所を作り(便利な宝石を持っていてよかったillust/9042265)、特に洗うものもないのにいつもの癖で、たらいに水を張って、石鹸を入れていたら、どこからともなくおぬめりさん達がぞろぞろと集まってきた。
 もしかしたらこの石鹸水の香りやぬめぬめ感がお気に召したのかもしれない。妹の残していった鐘をそっと貸してあげたら、楽しそうに鳴らし始めた。アイロン台の上で、先生が歌いだす。故郷がまだ穏やかだった頃の歌だ。ああ、どうしたことだろう。この姿になってから涙など流したことはなかったのに。 
<ドードー鳥になった王子の話> 
■冒険者の為にセーブポイント(?)作りました。場所はあえて指定しませんのでご自由にどうぞ。乾いたおぬめりさんも配布します。時系列はきっとこれ【illust/9457052】の翌朝。■最終章はお留守番な、元は翼ある城(illust/8617787)の王子様だったドードーさん(伴侶を失うと鳥の姿になる精霊族)と元音楽教師の歌うアイロンさん【illust/8532882】とみんなだいすき!おぬめりさん【illust/8534896

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2010-03-21 06:07:49 +0000