愛しい花の食べ方【illust/90826827】
8/31 素敵なご縁頂きました🌺
🌹ルルーシア・ジョアン・アーデンさん🌹
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いつものように制作した靴を街の馴染みの店に卸しに来ていた。
街中からは、かすかに甘い匂いが漂ってきていた。
街は嫌いだ。そこかしこから花蜜の匂いがする…。俺は少しでも匂いを遮ろうと首元に巻いていた布を鼻に押し当てた。
「お前さんの靴けっこう人気があって店に並べるとすぐ売れるんだよ」
店主からそう声をかけられ、はぁ…そうですか…と若干気乗りしない返事を返した。
匂いに気圧される前にさっさと帰りたかった。
「いっそのこと、お前さんも店持っちまえばいいんじゃないか」
笑い声を上げながら軽い感じで言ってくる店主に
「いやー、無理だと思いますよ」と自嘲気味に返した。
「悪い悪い、お前さん花食だったよな。しっかしそんなに匂うもんなのかい?」
花食でも花蜜でもない店主は不思議そうな顔をして聞いてきた。
「んー…まぁそうですねー、人によって匂いの度合いとか違うみたいですけど…」
そう言いかけたところで独特の甘い匂いが鼻を掠めた。
「ちょっと聞きたいのだけれどいいかしら?」
(花蜜だ…)
何を思うでもなく瞬間的にそう悟ると、思わず顔を背けた。
「この靴を作った方を知りたいのだけれど」
彼女がそう言うと、ああそれならと店主は俺の方を指さした。
自分を話題に出された事に反応し、肩をピクッと揺らせるとちらりと振り返った。
彼女と目が合った。
一般的に見ても美人の部類に入るだろう彼女はセクシーな衣装を身に纏い裾を翻しながらこちらに近づいてきた。
「お話よろしいかしら?」
顔半分隠れる程の布を鼻に押し当てたまま、のそりと立ち上がり「はい…」と小さく返事をした。
ジロジロと観察するようにこちらを見てくると若干訝しげな表情をした。
さすがに怪しいかと思い、巻いていた布を取り自己紹介をした。
「町外れで細々と靴を作ってますしがない靴職人です…」
右手を差し出し握手を求めたが彼女は何故かこちらを見ながら固まったようになり、しばらくの後に
「あ……私は、」と自己紹介を始めた。
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ライル・ディーン
花食
26歳
176cm
一人称:俺
二人称:きみ、あなた、〜さん
申請頂けた場合3日以内にはお返事したいと思います。それ以降で返信がない場合はご再送下さい。
無理のない関係性を築ける方と組めたらいいなと思っております。
恋愛はあってもなくても大丈夫です。
交流頻度に関しては記念絵等が描けたらいいなと思っている次第です。
問題ありましたらご連絡下さいませ。
2021-08-27 02:41:04 +0000