愛しい花の食べ方(illust/90826827)
こちらの企画に参加させていただきます!!
🌹ルルーシア・ジョアン・アーデン🌹
地方貴族の8番目の子供である彼女は幼い頃から叔父が所有する劇団の歌劇が大好きだった。幸いにも兄弟は多く自由の効く立場であったため、15歳になるとすぐに押しかけるようにして劇団へ入団。この時貴族としての名前は仕舞っておくことにして役者「ルル」としての一歩を踏み出し、今では劇団の誇る役者の一人となったのであった。
よく練習と称して街の音楽家を捕まえては歌い、ギャラリーを巻き込んで踊り、そして時には演じてみせた。彼女にとって舞台は劇場だけではない、いつでもそこに喜んでくれる誰かがいるならどこでも舞台になり得る。それが凄く楽しい。そのため街を歩けば誰かしらとは知り合いのようなもので、花蜜でも花食でもその他の方でも顔が広いようだ。
性格は淑やかと見せかけてはいるが、実際には我が強く楽天的。美しく華やかな服装を心掛けているのは、素敵な殿方と出会うのは突然かも知れないのだからしっかり整えなさいという母の教えである。僅かばかり露出が多いのは自分の趣味であるのはここだけの話。
花蜜である自分のことは誇らしくも考えているし、花食のことも好ましく思っている。だってそれって私に夢中になってる瞬間があるってことでしょう?あなたが私を一番に愛してくれるなら、いつか食べられてもいいわ。この首に齧り付いて血を分けてあげてもいい。
街の中心地にある部屋に一人で暮らしている。部屋では小さな鉢でミニ薔薇を育てているが、身に付けている花は差し入れで頂いたものが殆どである。
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素敵なご縁をいただきました。
💐ライル・ディーンさん
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私の世界はキラキラしたもので出来ている。
初めて見たときには魂が震えた。あの衝撃を忘れられない。
眩しい照明、華やかなセット、軽やかに流れる音楽に演者の透き通った声。ダンスするたびに揺れるドレスの裾。そこから覗く艶々のヒール。
私の好きなものが全部そこにあった。舞台にあるもの全てが、キラキラしてちかちかして最高に輝いてた。それが私の始まり。気付いた時にはもうそれしか考えられなくなっていた。
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「町外れで細々と靴を作ってますしがない靴職人です…」
纏っていた布を外し、こちらへ手を伸ばしている彼がこの靴を作ったという。胸ときめかせる靴を作った人。なのに自信に溢れた素振りもないし、こちらもろくに見ない。
「あ……私は、」
気になった。素晴らしいものを作る彼がなぜこんなに身を縮ませているのか。布で顔を隠してまで顔を背けていたのか。もっと褒められて然るべきだ。もっともっと自信を持って良いはずだ。だって、だって…………
「……私はルル。私ね、あなたの靴が大好きになってしまったの!」
一目見た時に分かった。
あの時の衝撃に似た何かがこの胸を震わせていたから。この靴は私を最高に輝かせてくれる。そう確信していた。
「貴方のこと、教えてくださる?…最高の靴職人さん。」
握り返した手は熱い。でもその熱が自分のものだったのかも今となっては分からない。そんなことなどどうでも良いくらいに今はただ目の前のその人のことだけが知りたかった。
私の香りが、彼にとってどういうものなのかも知らずに。
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随時編集中…………
既知関係、お客様など様々な関係を築いていけたら嬉しいです。モブにもご自由にお使いください!
2021-08-24 16:48:05 +0000