露希—お願いがあるんです—
火の谷の遺跡でパーティメンバーにお願いしたことは２つ
１つはこれから先、山頂を目指すにあたっての防寒対策として
火炎石を回収したいということ。
もう1つは、もし他の冒険者が襲われている
若しくは他の冒険者に危害を加える存在と出くわした場合、
ボクに遠慮することなく、迷わず、危害を加えようとしている脅威の身を気遣うことなく
その脅威を打ち倒して欲しいということ。
正直言うなら、ボクは誰にも傷ついて欲しくない。
ただその一方で、守りたいものすべてを守れるほどこの世界が温くないことも知っている。
それならばせめて、目の前の命だけでも守りたいと思った
必要なのは、覚悟
この世界が取捨選択と対価交換で成立している
何かを欲する為に何かを犠牲にしなければならないというなら
命を守る為になら、敵の命も、自身の心も
全て踏み躙ってでも
『何か』は守りたいと、そう思った
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其れは僕等の前に突然現れた
黒き霧 怨嗟の声 絶望の悲しみ
其れはまるでこの山を穢すシミそのものの様で
暗く 暗く
其れはまるでこの山に積み重なった罪の塊の様で
深く 深く
そう、其れはまるで—
みにくい みにくい
―まるで、泣き喚く赤子の様でもあった
◇
パーティ「素晴らしきかな人生（ワンダフルライフ）」が、嵐の壁にて最も人の生を憎み、恨み、そして妬んでいそうな「ナニカ」に出会ったようです
パーティメンバー
『歩く盾屋』シールドボス【illust/87953077】
孤独のソリタリオ【illust/87945365】
ヘブンを黒く染める・・・？許せねぇぜ・・・！(白の民感)【illust/88823640】
2021-04-04 18:59:34 +0000