■ポラリスの英雄歌【illust/80979654】第五期・希望の歌参加キャラクターになります。
■シンシャ・ヴィヴ
享年48歳/外見年齢30代前半/男性/翠才国
総ポイント300pt
第四期【illust/85698566】
父:サルビア(スーリール)さん【illust/84717384】→【illust/87147731】
母:イオン【illust/84717696】→【illust/87188302】
「俺ね、ふたりのこと、世界でいちばん大好きでした。……もう終わった話だよ、当然でしょ?二人だって俺たちのこと、世界でいちばん愛してくれてたわけじゃないんだからさ。そういうところだけはずっと好きじゃなかった。
まあ俺も人のこととやかく言える立場じゃないんだけどね、血は争えないっていうかそもそも二人のせいっていうか……」
「連れていってほしかったとか、もう思ってないので。今度は二人だけで好きなだけいちゃついててくださいね。俺もそうするから」
「ええと、他には……ああ、そうそう。ちゃんと二人とも、賢い自慢の子に育ったでしょう?ねえ、父さん、母さん」
妹:オリビア/トワさん【illust/85698308】→【illust/87272427】
「せっかく言う機会ができたから言っとくけどね、最後くらいは譲ってくれてもよかったと思う!頼んだの俺なのに先にいっちゃうんだからさ。結局俺が見届け係にされるんだ、そういうところだよみんな」
「しょうがないだろ、俺が欲しかったものはだいたいそっちが持ってたんだから。……それでも可愛い俺の妹だからね、許してるよ、最初からずっと。それだけ俺の欲しいもの持ってるくせに幸せになってなかったら、そのときは怒ってたかもしれないな。
あーあ……たぶん俺たちさ、生まれ持ったものが逆だったとしても、どうせないものねだりしてたんだろうなあ。そんな気がする」
「今から幸福な死を祝して花火上げるのはなんか違うのでは?あの話した当時は緑がいいかなと考えてたけどなあ……うーん。今の状況に合わせるなら……俺とセラフィータの再会を祝して、とか?うん、それがいいかな。俺はちゃんと約束守ったんだから、花火分の余力残しとくのはそっちの役目でしょ。水底みたいに綺麗な青色期待してるよ、トワ」
伴侶:セラフィータさん【illust/86412681】→【illust/88008090】
「うん……うん。あのね、セラフィータ。
君にね、ひとつ、言えていなかったことがあるんです。……俺、君に死んでほしくありませんでした。君の不安を少しでも軽くしたくて、言えなかった。永遠なんて手に入らないと分かっていたけれど、それでも、ずっと一緒に笑っていたかった。離れたくなくて、おいていかれたくなくて、それで……、それなのに、君がどこにもいないって、分かってしまって。
今度こそ、しっかり手を握っているから。ちゃんと同じところへ行こうね」
「そのためにはあれを倒さなきゃ、だね。いつも通り、防御面は任せて、しっかり守られていてくださいね。君にはかすり傷ひとつ負わせませんから!」
長女:クロア【illust/86893591】
次女:フェリーゼさん【illust/86995292】
セラフィータのように、幸福を届けられるような、二人にはそんな子になってほしかったんです。
彼女が育んだものが明るく楽しい家庭じゃないとか間違ってますからね。
実際俺は満たされていましたし、めいっぱい愛情を注いできたと自負しています。
でも、失敗しましたね。もっと人の恨み方を教えておけばよかった。
だって二人とも、俺のこと恨んでないんでしょうから。
母親を亡くす子供たちに、父親の存在も残してやらなかったような、そんな親だったのに恨んでないんでしょうから。
自分たちを顧みなかった親のことなんか、ひどいやつだって思っていた方がずっと楽に生きられるのにね。
ほんとうに、両親のことを責められない。
彼女のことを他のなによりも愛してた。
彼女がいてくれるならどんな場所でも楽園で。
彼女がいないならどんな場所にも価値がなくて。
もう二度と、おいていかれたくなかった。
ずっと寂しかったくせに同じ傷を可愛い娘に負わせたんだから、俺はどうしようもない親でした。
二人は俺の娘だから、きっといつかは理解してしまうんだろう。
たったひとつのものがなにより美しくみえて、それを手放したくなくて、他のすべてを放り出してしまいたくなるような感情を。
こんなことを俺が考えるのは身勝手だと思うけれど、それでも。
出来ればこのまま俺みたいにならずに、何事もなく幸せに生きてくれたらって、そう願っています。
―――
魔術師として生計を立てていた男性。学友として出会った女性を伴侶とし、生涯を共にした。
生前は伴侶に魔術をかけてもらうことでようやく一時的に出現させることが叶った妖精の羽だが、女神の力によって復活した現在、常にあらわれた状態になっている。死んで肉体をなくしたことによる影響は羽だけでなく再構成された体にも及んでおり、実体化と非実体化を繰り返していた……が、どうやら精神の不安定さがそのまま肉体に及んでいたらしい。伴侶と再会した今、本人の意思と関係なく非実体化することはないだろう。
確かにあの日の自分は、彼女の後を追ったはずだったのに。共に安らかな眠りにつくことすら邪魔されていたなどと、そんなふざけた話があっていいものか、と。
無意識ながらもずっと感じていた、漠然とした寂寥感は攻撃性へと形を変えた。
奪われたのなら取り返さなくては。そうしてもう二度と、誰にも邪魔させない。
だって彼女は、ようやく手にした自分だけの宝物なのだから。
■スキル
・星天月花の枳翼
それは宵闇の藍を照らすように。
外敵を阻み、対象を守るための魔術を得意とする。
・【蛇ノ因茨】……スキル引継ぎ元【illust/86649562】
知らず知らずのうちに受け継がれていた因茨。生前所持していなかったはずの知識を得て、行使できる魔術の種類と規模が拡大している。
彼の茨は枳(カラタチ)の垣、何かを守るためにこそ能力を最大限に発揮することができる特性。
2021-01-15 14:52:35 +0000