【ポラリス】雪果【第3期】


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雪蛇の髪ひとふさ。白焔の髪ひとふさ。
ふたつを捏ねて蛇龍の娘の手に収まった雪は、銀白色の卵をかたどった。
それを見つめる眼差し、熱い以外にあるだろうか。いいえ、屹度。

――硬い殻に、罅が入る。


企画元:ポラリスの英雄歌【illust/80979654
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□雪果 (せっか) Nardine-ナーディン
[ 運命数:2/総ポイント:50pt/所属国:白雨国 ]

母:風花【illust/83995926】(20pt)
父:ヴェルディアさん【illust/84090412
「背伸びしてまで撫でなくても、いい……母さん、父さんが見てる……」
「父さんの焔のようにありたい、なのに燃えるほど自分が恐ろしいんだ。
 笑えるから雪輪には言えないんだ。……なあ父さん、俺、貴方みたいに強くなれるだろうか」

兄:薄氷さん【illust/85477182
「薄氷兄さん、いっつも負けるけど本気で俺たちにかかってきたこと全然ないだろ。
行先くらい言えってのはそうだが……俺より危なっかしいのに、本当にどこ行っちまったんだろうな……」

姉:氷花【illust/85456420
「俺が花を燃やしてしまった時、なだめてくれたのは姉さんだった。兄さんのことも雪輪のこともよく見ていたな……」
双子:雪輪さん【illust/85477099
「……見ろ、この前みた奴らと同じ模様の服着てる。懲りないな。
 あの武器とか面白そうだぞ、新品だ。アレ、先に取った方が勝ちな。あとは……埋めたのが多い方の勝ち!」
「そっちに埋まってるぞ。山毛欅の実。……ん。雪輪にやる」
(なあ雪輪、どこ行っちゃったんだよ)

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雪山を守る双子の小鬼、と白雨国のある地で呼称される、その片方。
棲処たる山を荒らす人を追い払ったり、近年暴れまわる獣を押さえたりして山間を飛び回る。
気性にあわせ焔と雪の性質が揺らぐため、均衡を取るべく平静を守る。
本来ならばもっと奔放であろう性格は、ゆえにいたく静か。
枯葉や実を口にする癖があるが、往々にして口腔で焼けるためほぼ木炭を食べている。
外殻が崩れる時、土に染みると共に蓄えた養分を地に還し、残り火の温さを残す。
雪解けのあとの春、その龍。


「試せばどうだ。その松明で。雪の果てが春か、雪崩か?」

□Skill
▽雪隠し
空気を凍てつかせて雪塵をまとう。雪果の周囲は水蒸気が立ち込め余計に白い。
▽白焔
気付けば周りの物を燃やしてしまうが、唯一許した者だけは、燃えることは無いのだとか。

・種族設定の詳細については、両親のCSをご参考ください。

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▼婚姻:素敵なご縁を結んで頂きました
アイデースさん【illust/85160566

何かが空覆う。見上げれば水をたたえた塊に、根を張る木々があり、枝々葉々の影がこちらに被る。
差し込んだ陽光を次々、透いた水が屈折せしめた果ての光だけが地上に落ち、水影は輪をくずしながら眼下の地面にゆらめいている。
陽光が落とす水の影を、ただじっと。
巨大な陰の下、凍るようにじっと、息を殺して崩れたからだの凍結を待つ間。
頭上より降り注ぐあまたの葉を、時に口に放って灰を噛みながら、片鬼は飽きもせず眺めていた。

――まだ焼け跡のぞく、紫の森の冬。



・(編集中)


暖かいのか冷たいのか、凍てつき燃ゆる躯では触れるものの温度がわからない。
だがその手はとても、俺には優しくてやわらかかった。

恐る恐ると触れ返した手のひら。それを見てふわり笑う彼女は燃えることも、熱に蒸発することもない。いつだか落ちてきた木の実がするりとからだを通り抜けたように、透けたその水に彼を呑み込むこともなかった。
樹木と水を依代にした幻であるはずの娘が、「かたち」を帯びて此処に居る。
俺でいいのか。お前は、「俺でいいと思ってくれるのか」。ふるえる声が、ついに出た。
いつかの冬、互いの身の上を明かし合った。それを忘れていないから、これが唯一だと彼は知っていた。

やわらかにおのれの手中に在るそれをひとつ、ふたつ撫でて彼は。
ふ、と。僅か、――ほんの僅か笑った。

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「俺の在り様を許してくれとは言えない。こうして全部燃やしてしまう。お前にとって大切なものでも、お前でないならきっと燃えてしまう。だが、でも……お前が愛しいと思うものを、俺も守りたい……」
「アイデース。俺も、お前がいい」

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2020-11-04 07:28:23 +0000