Sag Dem FruhlingⅢ【illust/80086753】に引き続き参加させていただきます!
●ネムリブ (1期キャラシ【illust/83548825】からの続投となります)
【所属】技巧師
【性別】女性
【年齢】230
【ポイント】討伐力:25pt(勝利ボーナス+10/継続+5使用)
【ID末尾】5
●スキル
構造の魔眼:闇を見通し、建物や機械などの構造を把握する事ができる。
ただし、それを構築するためはそれなりの技量が必要となる。
魅惑の歌声:深海の歌い手としてもつ能力で、歌う事で発動が可能。
ただし、音痴であるためか魅惑というには程遠いバットステータスを付与する
精神に働きかけ、混乱と痛みを誘発させる
●古代鮫と魔女
深海に古くから住まう、古代鮫の一族のとあるはぐれ鮫が魔女と出会い派生した一族。
深海の歌い手としての役目を担う一族でもあるが、ネブリブは歌が下手であったため
その役目からは除外されている。
寿命は長く500年程度は生きる。それでも始祖よりはかなり短命になったとの事
彼女にとって30年はあっという間で、その間に産まれた子達の成長を楽しみに日々を暮らしている。
●婚姻について
素敵なご縁に恵まれました
ドールさん【illust/84448689】
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アタシは技巧師の仕事に誇りをもっている。
作った作品は全て子供のようなものだし、治した子らが元気に働く姿を見ると嬉しくなる。
その子が拾われて来たのはいつ頃だったか……つい最近に思える頃、破棄された生き人形を仲間が拾ってきた。
酷く汚れて打ち捨てられたその子を見るなり、アタシ等は無言で頷き、丁寧に汚れを落とし、点検し整備し、魔力を流した。
まだ、十分に生きていられる子だ。何が不満で捨てたのかは分からないが、粗雑な扱いに怒りが沸いた。
その子がゆっくりと瞼を開いた瞬間は、本当に嬉しかった。大海を思わせる美しいシーグリーンの瞳。しかし、右目には、穏やかで優し気なその顔には不似合いな氷の塊が納まっている。
鑑定した結果、魔女の呪いである事をしったアタシは3日ほど怒り狂った。
とりあえず、心の底から魔女ブチのめす。と誓う事で、なんとか溜飲を下げる。
製造番号しか存在せず、皆からドールと呼ばれるようになった、その青年は、柔らかい物腰と驚きの家事能力で、アタシら技巧師に尽くしてくれた。
徹夜作業の時、彼が差し入れてくれたスープ。寝不足の朝に淹れてくれるコーヒー。油でよごれた衣服が気づけば綺麗になっていた事もある。
細かい所に、そっと気を配ってくれる、彼の優しさは柔らかく、暖かいもので、改めて、青年を再起動させた自分達の仕事を誇りに思った。
しかし、どこにでも馬鹿はいるもので、前は魔女の元に居た事を知った輩が彼を連れ出し、暴力を働いた事がある。
見かけぬ連中に連れ出されたのを見たと聞き、嫌な予感がしたアタシは愛用のレンチを持って駆けつけると、大馬鹿野郎共を丁寧にぶん殴ってやった。
技巧師と舐めていたのが運のつき。無論、戦闘が苦手な者も多いが、アタシの瞳は人体の構造を解析する。そして、構造を理解した物体を解体するのは得意なのだ。
どんな馬鹿でも、一応は魔女と戦う戦力だ。修繕は可能な程度にしておいた。
うん。優しいじゃないか。アタシ。
それからは、そんな事がないように、極力ドールの傍に居るようにした。
基本的に、アタシは彼に「命令」はしない。そういうのじゃなく、自分でどうしたいかを考えるようになって欲しかったから。
だから、いつも「お願い」もしくは「頼む」と声をかける。
そうして傍に置いた彼の面倒を見ているつもりになっていた。でも、実際に面倒をみて甘やかされたのは、アタシの方だ。
美味しいご飯、ふかふかの布団に、綺麗に洗濯された服。不規則な生活が多く、不摂生が積み重なっていたアタシの身体はみるみる健康になった。
彼が何かをしてくれる度に、アタシは「ありがとう」と声をかける。
すると、いつも彼は固まって何ともいえない表情をした。
そんな所作も可愛く感じてしまっていた時に気付くべきだったんだろう。
作業が立て込んで、数日、彼と会えなくなった時に、言い知れぬ不安と孤独を感じた。
ドールの事が心配なのだと最初は思ってた。でも違う。アタシが寂しいのだ。
彼が傍に居ない事が落ち着かない。彼の元へ帰りたい。仕事の時にそんな事を思うなんて初めてで、ようやく、アタシは彼への想いに気が付いた。
ああ、これが恋に落ちたというやつか
これでも、白馬の王子様なんてのを夢見ていた類なのだが、正直今は、どんなに凛々しく強い王子様やそれ以外の何者よりも、あの、穏やかで優しい人形を選ぶだろう。
そうと気づいたら、アタシは作業場を飛び出していた。
突然、戻ったアタシにドールは少し驚いていたけれど、想いに気付いたアタシはそれどころじゃない。
はやく、伝えたくて、彼の手を握り締めると想いの丈をぶつける。
「アタシと結婚してはくれないか?」
ガチリ。と動きが止まった彼を見て、慌てて付け足す
「嫌ならちゃんと言うんだよ?強制や命令じゃないんだからさ。アタシが勝手に恋をしただけの話さ。振るならキチンと振るのが礼儀なんだからね!」
「命令」や「強制」で傍に居たいわけじゃない。好きになって欲しいのだから。
「…………でも、振られたら、ちょっと泣くけど、気にするんじゃないよ?一週間ほどガチ泣きすると思うけども!!!」
ん?優しいこの子にこの言葉は脅しにならないだろうか?いや、泣き落とし???
……まぁ、いいか。事実しか言っていないし。
その後、彼の答えを聞いたアタシが嬉し過ぎて歌ってしまい、仲間連中から説教をくらったけれど、まぁ、今がとてもとても幸せだから問題ない。
ねぇ、ドール。その呪いをアタシが解こう。どんな仕事よりも丁寧に、綺麗に、一辺の欠片も残さず砕いて、取り除く。これは、アタシの我儘だ。他の女の印が入っている事に対する、アタシの嫉妬。
だから、アタシが責任をもって最後までドールを見届けるよ。
ああ、でも、そうすると、右目が寂しくなるね…望むなら、義眼を作ろう。ドールが好きだと思う色で。どんな色でも、ドールが自分で選んだ色なら、きっと似あうだろうさ。
そうして、もし作るなら、アタシの名前を刻印しよう。見えない所にこっそりと。
それは、きっと彼女に芽生えた、初めての、ささやかな独占欲。
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●問題等ございましたらご連絡下さい
2020-09-13 05:34:07 +0000