兄貴分に仕返しだと?!何を言ってるんだ、それこそ秒でTHE☆ENDだろ!
姿が見えないし、ちょっと枕元に立ったりするだけだよ、どうせ俺とあんたの繋がりなんてないんだから疑われっこないよと、涼やかに笑いながら、タカトウという名の幻か何かは、壁へと消えていった。
「おいっ!」
壁に空しく発する独り部屋。
幻覚か…いやもう幻覚ではない…ならば、俺は一体何と話をしているんろう…
死に際に、いろんなものを見るっていうしな…
考えるのは止めて、今日はもう寝よう。
翌日。
顔色の変わった兄貴分を見た。
まさかな…とは思ったが、俺への態度は普段と変わらなかった。
夜になると、タカトウはやってきて、どうだったかと聞いてくる。
満足いかない結果を聞くと、そうかと言って、またどこかへと消える。
数日過ぎた頃には、明らかに兄貴分の様子がおかしくなっていた。
俺はぞわりとした。
「石金は、それでこの先どうしたいんだ?」
俺の今日の出来事を待ち構えて聞きに現れたタカトウは、街灯に照らされているからか、少し影の薄かった。
「…お前、幻なのか…?」
俺は、この数日気になっていたことをとうとう奴に聞いた。
言われた本人は、一瞬目を見開いてこちらを見たが、次の瞬間ケタケタと腹を抱えて笑って天使か悪魔に見えたかと言った。
「まあまあ、気楽にいこーぜー!」
答えをはぐらかされた。
タカトウ。お前は一体何者なんだ…?
♧関連作品:互いのキャラシのキャプションから続いておりますm(__)m
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申請企画:死んだらあなたと繋がれる。illust/81100539
♥素敵なご縁をいただけました♥
■お借りしました
高任真希さんillust/82427484
うちの鈍感男石金輝大illust/81864954
2020-07-08 12:40:57 +0000