飛び出して来た稚魚に続けざまに矢を放って海面に落ちる前に蹴り上げる。撃ち込んだ場所を空中でなぞるように指を滑らせ印を切ると激しい炎が上がった。『三光火遁の術』。星光石を括りつけた矢を一本打ち込んだ所で大した威力は無いが、三本撃ちこんで印を結ぶ事で強力な炎を生み出す。
稚魚には強力過ぎたのか、あわよくば喰ってやろうと思ったそれが灰になって散るのを横目に次の標的を探す。
一本では話にならない。三本で術を使えば確実だが効率が悪い。今はたまたま当たったが元々弓の名手でも無いのにそう何度も三本を動き回る小さな一匹に命中させていられない。矢も石も有限だ。操っている稚魚に使えば操られている仲間ごと燃やしてしまう。
駄目だ。この作業は現実的では無い。
変わり行く状況の中、周囲を見回して探していた相手を視界に収める。目的を果たすと一度海の中に飛び込み、自分の姿を大幅に組み替えた。
「っダァ何だこれ訳分からん!」
大きな飛沫を上げて海面に浮上する。視界は良好、上半身の感覚も有る。問題は下半身だ。幾本もの足がバシャバシャと海面を叩く。こんな事なら朱雀の組頭でも影写して練習しておくんだった。
しかし泣き言を言っている暇は無い。このままではただの的だ。どうにか海面に安定して浮くと徐々に下半身が馴染んで来た。これで万が一姐さんや水蜘蛛で浮いているカナヅチの旦那が海に落ちたら狙われる前に即座に拾えるし足場にもなれるだろう。
それと、この口内を怪我した吟遊詩人が誰だか知らないが恐らくこの音楽のお陰でデビルフィッシュの声の影響を受けないでいられるのだろうから、奴等から目を逸らさせる為の壁になる価値が有る。
使える物は敵でも味方でも何でも使えとネヴィも言っていた。
質量の大きい姿になった事で腹の虫が鳴りそうなのを歯軋りして耐えながら飛び出してくる稚魚を足の一本を使ってはたき落とした。
◆遅筆な上構成力も無い為流れを拾う事も出来ず最終日になってしまいましたがとりあえず強い先輩方が来たので、支援として役に立つか分かりませんが万が一落ちた人を拾うステージ装置兼壁や足場になろうかと玄武組のイカさんになりました。変化した状態をコピってるので足だけ人型とはなれません。
『ネヴィが言ってた』は実際言っていたり記憶の中から拾った事だったりしますが「ばっちゃが言ってた」位の雑なノリで使う事も有りますってネヴィが言ってた。
◆2P目~は素敵アイテム【illust/79433684】を一つ拝借し使わせて頂いてゴタゴタしている合間にこんな事も有ったかもしれない漫画です。説明文を見ていたらついやりたくなったので…。
撃った後に「あっこれヤバイ奴!」と気付いて慌てて稚魚蹴り上げたのでネヴィロウが自爆コントしただけで済みました。
バリムシャしてるけど多分ほとんど雷撃で吹っ飛んで皮くらいしか残って無い。
◆時間的に描けるのは恐らく一期の間だけ……!と思い色々また勝手に描きました。都合悪ければスルーお願いします。口調等間違っていたらすいません……。
◆お借りしました。
姐さん:カガチ様【illust/79108349】=ヤナギ様【illust/79305749】
兄さんとかカナヅチの旦那とか:ダン様【illust/79041782】
再び姿も借りてました色々申し訳ない:ゼン様【illust/79087228】
格好良い吟遊詩人様:シレーネ様【illust/78953424】
アイテム使わせて頂きました:シャウラ様【illust/79090694】
姿お借りしました玄武組タ…イカ様【illust/79206109】
使える物は何でも使えの結果出来上がった忍のネヴィロウ【illust/79253252】
◆ロゴ【illust/78953358】
2020-02-16 05:10:18 +0000