【フェシーナ】ダイダイ農園【第一期】

梶木
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フェシーナの花々企画様【illust/76345084

◆ダイダイ農園
 ポイント 10pt (STR:8 DEX:2 INT:0 LUCK:0)

下半身が牛のタウルの一族、タウルスタウルが運営する農園。
しかし農園とは名ばかりで、キミノアカミノという家畜が引く荷車に、土ごとオレンジの木を乗せ移動しながら栽培をしている。
というのも、元々とある国で開拓者として生活していたのだが、度々暴力沙汰を起こす素行の悪い一族だった故、国を追い出されてしまった。
その際に罰として上半身が魔物ミノタウロスになる通称上ミノの呪いをかけられている。朝起きると呪いが発動している日が多々ある。
現状農業だけで食べていくのは難しく、傭兵業や日雇い労働、狩りなども行いながら各地を転々としている。
体躯がよく強靭な種族柄、体力や力を使う仕事は得意分野。
だが、大柄で人員の半数が呪いにより半分魔物の見た目なため、どの土地でも初対面から警戒されるという事態が日常茶飯事。
現在の主な農作物は平凡なオレンジなのだが、突然変異で発生した青いオレンジをブルーオレンジと名付け増やそうとしている。
ダイダイ農園という名前は先代農園長の娘が名付けたそうだ。


◆農園長:ダイダロス・ダイキュリー  22歳/222cm/男性

◆素敵なご開花を結ばせていただきました!オイヨリカ香院/禰摩・オイヨリカさん【illust/77121628

請け負った届け物の配達先、それが彼女の店だった。
どこであろうと商魂たくましくあらねばと取り出したブルーオレンジに、予想外の言葉が返ってくる。
「香料の原料か…俺達には考え付きもしなかったな。ネマ殿、その話を是非詳しく伺いたい」
「……なるほど、それは光栄だ。……ふむ?……む???ネ、ネマ殿…!?
 すまないが香の知識がない故についてゆけないのだが…!もう少し初心者向けに説明願えないだろうか!」

「邪魔をするぞネマ殿。そんな顔をしてどうされた!?
 そうか、原料は皮だけだと言っていたものな。ここは実だけで作れて保存も利くドライオレンジなどどうだろうか?こちらで引き取り売り歩くこともできる。
 それと、調理場を貸してもらえれば軽食を一品作ろう。口に合えばよいのだが…。
 しかし皮抜きのマーマレードを食してくれていたとは、その気持をとても嬉しく思う」
「なるほどジュースにして提供か。こちらとしては願ってもない申し出だが、経験上この青さは人を選ぶようで…大丈夫だろうか?」
「ありがとうネマ殿。貴女にその幸せそうな表情をさせたブルーオレンジ、作っている俺が信じてやらねばだな」

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農園の皆には言えないが、彼女の元に赴くのが最近一番の楽しみになっている。
温和で優しい人柄はこうも人を安らげるものなのか。商売以外でも事ある度に面倒を見てくれるので感謝で頭が上がらない。
本人は香の事になると夢中になり話しすぎてしまう事を気にしている様だが、こちらが困っていれば嫌な顔もせずもう何度でもゆっくり教えてくれる寛容な人だ。
彼女に振る舞いたくて調理班にオレンジ料理を習っているのは口外許されぬ秘密だ。日頃のお礼にもなっていればよいのだが。
「これは?練り香水というのか。我々でも扱いやすい物を専用に用意してもらえるとは有り難い!
 作り方を見学させてもらってもよいだろうか?」
「……ネマ殿は本当に香が好きで好きで仕方がないのだな。
 どうか謝らないでくれ、追いつけないのは俺の未熟さのせいでもあるのだから。
 俺のような者にも付き合って丁寧に教えてくれるネマ殿にはいつも感謝している。有難う」
香の話をする際の彼女の表情から目を離しがたくなっていることは心の中に留めておこう。
彼女は精神的にも俺よりずっと大人で人柄も良い。釣り合うはずもない…今の関係で十分すぎる程なのだから。

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いつか訪れるだろう。そんな気がしていた日は突然訪れた。
「なんと、俺達の農園の名を冠にしたフレーバーを?無論歓迎だ。農園の皆も喜ぶだろう!」
彼女との付き合いが深まるにつれ、好意が詰み重なるにつれ、隠し通す事に後ろめたさを感じてはいたのだが、とうとう触れられてしまった。
「……すまない。少し、考えさせてもらえないだろうか……」
今までの自分は全て農園長としての理想を描いた演技であり、本来はひどく臆病でそのために人を傷つけたこともある――こんな事を言えば彼女はどう思うだろうか……?
表立って否定はせねど、距離を置かれてしまうかもしれない。……そうなれば、彼女を好いてしまった気持ちに却って諦めもつくだろうか……。
そう意を決し口を開く。
「――今述べたのが本来の俺だ。そしてこれからも、俺はこうして自身も他者も偽りながら生きてゆくことしか出来ないのだと思う…。
 農園の、一族の皆を束ねるには本来の俺では弱すぎる。」
「だがそろそろ彼らを、仲間を信じてみるべき頃合いなのかもしれない……ネマ殿が俺を信じてくれたように。
 全てをとは言えない。慎重に、少しずつになるだろうが、彼らの前でつく嘘も体裁も減らせればと思う……」
「ネマ殿のことも仲間達同様大切に思っている故、もう少し自分を…弱い俺を見せてしまってもよいだろうか……?」

「ありがとうネマ殿。貴女の言葉は何故こうも暖かく人に前を向かせる力があるのだろうな……」
「弱音を吐ける相手がいるというだけで、こんなにも軽くなろうとは。
 怯えているだけでは何時までも分からなかった……ネマ殿のおかげだ」

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「先程、ネマ殿のことを仲間同様と述べたのだが、偽りなく言うとその……仲間以上に大切に感じてしまっていると言えばいいのか……無論長としての責任を投げるつもりはないが……!
 その、以前よりネマ殿の事を好いている。これからの俺は以前より頼りなく感じる事も増えるだろうが、お付き合い願えないだろうか……!」


◆所属について◆
種族はタウルスタウル以外でも全く問題ありません。
1期限りのキャラクターでの所属も歓迎です。

◆不憫等、ご連絡いただけると助かります。

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2019-10-06 06:08:16 +0000