【らせん神話】リアマ【3期】

矛盾
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企画様【illust/74389775

※確認済※



【名前】リアマ

【ステータス】
  こうげき 0
  ぼうぎょ 0
  とくしゅ 30
  すばやさ 0
         …合計:30

【所属国】渓谷の国



✦同じ思考の幼馴染

トルエノさん【illust/76745632
(呼び方:トルエノ)

セリフ【novel/11730299



2019/09/27

✦素敵な方とのご縁に恵まれました!

ドリップさん【illust/76871868
(呼び方:ドリップ様→ドリップさん→?)

俺の大切な存在は神様。
ただそれだけ。
それだけで良い。

神を信仰する俺のことを
多くの民は非難する。

周りが俺のことを理解できないのなら
俺だって理解をする気はない。

別に、誰にどう思われようと。
どんな目で見られていようと。
そんなこと、俺はどうでもいい。

俺には、神様という信仰対象がいて、
信仰することこそが幸せなのだから。


*

その日は、天空の国を訪れていた。
ワタクシは自由に国を飛び回り、
そこで神を信仰する喜びを説いてきた。

今日も、異国である天空の国で、民を集め、
神の素晴らしさを話そうかと思っていたのだが。

少し、気になるものを見かけた。


「…こんにちは。
 随分と忙しそうに飛び回っていますね。
 何をしてらっしゃるのですか?」


宙を飛び回る、ポケモンがいたのだ。
なんとなく、気になっただけなのだが、
気付いたら、声をかけていた。


「ふむ…記録をなさっている、と。
 どのような記録なのですか?
 …なるほど、歴史などですか……。
 よろしければ、お聞かせ願えますか」


ワタクシが尋ねると、
彼は自身の知っている歴史を、
様々な記録を、
ワタクシに話してくださいました。

過去に滅びた国のこと。
それぞれの国の行き先。
様々なポ/ケ/モ/ンの生き様や家庭。

…ワタクシが知らない、多くのことを、
彼は知っているようでした。


「物知りなのですね」

と言うと、
彼は「自分は長生きだ」と言っていました。
「君の歳の3倍はあるかもよ」とも。

見た目に寄らないものだな、と少し驚きました。

それよりも、ワタクシは。
自分の知らない
多くのことを知っている彼に対して、
不思議な感情を抱きました。

ああ、これは…なんでしょうね。
……羨ましい?

たくさんの世界を見ていることが。
たくさんの世界を知っていることが。

そして、同時に思い知りました。
自分の見ている世界が いかに狭いのか、と。


「……ドリップ様。
 もしよろしければ、また、
 お話を聞かせていただけないでしょうか?
 貴方様のお話は…興味深いです」


*

「ワタクシは神を信仰しているのです。
 神は、ワタクシにとって唯一の大切な存在。
 何物にも代えがたい、尊い存在なのです」

「…ドリップ様は、非難しないのですね。
 ワタクシのことを。
 神を信仰している、と言うと
 多くの民は離れていきますよ。
 反感を抱き、攻撃をする者もいます」

「……貴方様は…不思議なお方なのですね。
 ああ、悪い意味ではございません。
 ええ…良い意味、です。
 素敵な方ですよ、貴方様は」

「貴方様のお話を聞いていると…
 自分が、いかに無知かを思い知らされます。
 ワタクシには、
 知らないことが多すぎます。
 …きっと、神のことも分かっていないのでしょう。
 それでも、ワタクシは神を信仰しています。
 その気持ちは…確かなものなので」

「……ドリップ様。
 ワタクシは…神は…正しいのでしょうか…。
 貴方様の話を聞いていると、
 滅びは…正しいこととは思えなくて…。
 いえ、神様のお導きは正しいはずなんです。
 ……ですが――
 様々な方のお話を聞いていると…
 そんなに美しいものが消えていくのは…
 …間違っている、と。
 そう思ってしまって。
 ワタクシは…俺は…
 …何を信じればいいのか。
 何を…見ていけばいいのか…。
 分かりません…。
 …ワタクシには、神様しかいないんです」


*

神様のお導きならば。
全てが正しいと。
何も間違いなどはないと。
信じていました。
信じることしかできませんでした。

――でも。


「……ワタクシは」

俺は。

「生きたいです、ドリップさん」

貴方の隣で。
貴方と一緒に。

この美しい世界を、もっと見たいと。
願ってしまったんです。


*

「俺が生まれてきたのは、貴方に出会うためだった。

 …なんて、こんなこと言ったら笑いますか?
 今まで、神しか見えていなかったくせにって。

 でも、本当にそう思うんです。

 俺の狭かった世界を、
 切り開いてくださったのは、貴方だったんですよ。

 だから…ええ…そうですね…。
 俺も、初めて知りました。
 こんな感情…
 ああ、きっと、これが――

 …ドリップさん。
 愛していますよ、誰よりも」




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2019-09-12 08:56:06 +0000