ララドールの子守唄【illust/71777311】
こちらの素敵な企画様に主人として参加させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
★ルカ(Luca)
男/23歳/173㎝
一人称:仕事中→私 普段→僕
二人称:~さん
好き:ジュエリー、星、美しいもの
苦手:暗闇、暴力
鴉の羽を持つ一族の青年。
背中の羽、髪、肌が雪のように白く儚げな雰囲気がある。
黒い羽を持たないルカは幼少期から好奇の目に晒され、遠ざけられてきた。
現在は小さな図書館で魔法書やレシピ本、園芸雑誌などの幅広い書物を貸し出し、管理している。
ララといない頃は夜の暗闇に怯え、光り物を集めて寝室を飾り付けることで心を落ち着けていた。現在もその習慣が残っているためベッドの周りは香水瓶やジュエリーでいっぱい。お呪いがかけてあるものもある。
素敵なご縁を頂きました!(6/9~)
キラン君 illust/74918187
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雨降るなんて聞いてないよ!廃盤になっていた魔法書第3巻、ようやく譲ってもらえたのに…濡らすわけにいかない。
どこかでやり過ごさなくちゃ。
「あれ、こんなとこに骨董品屋なんてあったかな、外観も古いし。僕のリサーチ不足?」
『いらっしゃい、この店は”求める”者だけが足を踏み入れることができます。お客様は何を、お望みですか?』
「望み?求める?何の話でしょう…?僕は…その…(雨が止むまで時間を潰したいとは言えないな)」
ジュエリーは普段から収集しているし特別に”求める”とは違う気がする、家具も間に合っているし今日は持ち合わせもあまりない。
「うう、埃っぽいし随分奥まで来ちゃったな。」
脳裏にキラリと微かな感覚、導かれるように骨董品をかき分けて進むと澱んだ空気の中にララドールが眠っていた。
今まで見たどんな宝石よりも美しく凛としたその姿に一瞬で心を奪われてしまった。
頰の埃をはらってやると一層輝きが増したように見える。
「ひとりなの?」
「僕もなんだ。」
「一緒に暮らさないか、ここよりは…いい生活ができると思う…なんてね。」
返事が返ってくることはない
「君は一体…」
手を取ると、繊細な爪先にぽっと火が灯るような暖かさを感じて息を飲んだ。
✧
「・・・・・・キラン、いい名前だね。」
+*:;;:*+*:;;:*+゚
「君は家政婦でも召使いでもないんだから、そんなに気負わなくていいんだよ?ええ、かわってるって?そうかなぁ。」
「僕のララ…か。これからよろしくね、キラン。」
+*:;;:*+*:;;:*+゚
「わぁ、美味しそうなアップルパイだね!紅茶を淹れようか…え、いらないの?それならキランのカップ、貸してごらん。」
「林檎と茶葉の香りを抽出したものを注いであるよ、バニラエッセンスも少々。いい楽しみ方でしょ?ほら席に座って!君のこと、もっと教えて欲しいんだ。」
「庭の花たちすっかり元気がなくなっちゃったな〜どうしたものか。あれ、何してたの?それは、園芸の本…?もしかして調べてくれてた…?」
「僕の心を満たしてくれるのは”モノ”でも”ドール”でもない。君だよ、キラン。」
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「悪い夢だ…ただの夢なのに、痛みだけが残ってる。」
「不思議だね、血が通っていない君に温もりを感じる。どんな宝石やまじないでも得られなかった平穏がここにあるんだ。」
「君には心がある、僕にはわかる。わかってるつもり…。」
笑った顔も、怒った顔も全部…作り物じゃない、君の心が動いてる証拠。だから"モノ"だなんて言わないで。
”傑作”の肩書きがなくたって、君は特別な存在なんだよ。
君と出会って、雨も好きになった。いろんな歌を知った。お茶の時間もずっと楽しみになった。
僕を信じて、キラン。
あの日見た煌めきはきっと、希望の光。
+*:;;:*+*:;;:*+゚
「おやすみ、キラン。明日もきっと良い一日になるよね。」
一緒なら、大丈夫。
★交流について
pixiv、Twitterどちらも可能です! お話ししたり、らくがきしたり楽しみたいです。
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2019-05-29 21:06:38 +0000