カノーネの決死の作戦は、成功した。
俺は、作戦の成功を素直に喜ぶことができなかった。
たった一台、隠していた投石機による攻撃。
そしてその弾は、他ならぬ自分自身。
とんでもない作戦だ。あまりにも危険過ぎる。
だけどカノーネは、それをやり遂げた。
俺達に知らせず、たった一人で。
死ぬかもしれなかった。
それでも、彼女はやり遂げた。
この覚悟は、一体どんなに重かっただろう?
どれだけの想いが、カノーネの覚悟を支えたのだろう?
俺達は、それを支えてやれなかったのかな。
カノーネ一人に、こんな重荷を背負わせる必要はあったのかな。
俺達にも、出来ることはあったんじゃないかな。
俺達はあの時、カノーネに何をしてやれたんだろうな。
俺もカノーネも、同じ歳。でも、俺とカノーネは明らかに違った。
俺とカノーネの違いは、なんなんだろう。
カノーネは俺よりもちっちゃいし、俺よりもバカっぽい。多分、だけど…。
でも、俺とカノーネの違いは、多分そういうとこじゃない。
俺は、たまらず水晶湖に駆け出していた。
覚悟の中身を聞きたかったのか、覚悟を一人で背負わせた償いか、自分との違いを知りたかったのか。
なんで身体が勝手に動いたのかは、頭の中がぐちゃぐちゃで、よく分からなかった。
水晶湖の水は、冷たかった。
無我夢中で走り、火照った身体を冷やすには十分過ぎるほどだった。
あっという間に全身冷え切って、頭もすっかり冷えた。
それでも、頭のぐちゃぐちゃは治らなかった。
今わかることは、一刻も早くカノーネを見つけないと、カノーネは死んでしまうだろうということ。
そして、ここでカノーネを死なせてしまったら、俺は一生後悔するということ。
気付けたはずだった。支えてやれたはずだった。
凍えた身体で、大声で彼女の名を呼びながら水をかき分ける。
そんなことしかできない自分が、酷く惨めに思えた。
程なくして、カノーネが救出されたと報が入った。
しばらくの回復は必要だが、命に別状はないとのことだった。
作戦は成功した。カノーネも無事。それでいいはずだ。
だけど、俺にはカノーネの傍に行く資格がないように思えた。
俺は、何が出来たんだろうな。
俺は、どうしたらよかったのかな。
なんか出遅れたことに対する当てつけみたいにも見えるなって思ったけどそういうのではないです!!!
わざわざそう言うと実際のところそうみたいに見えますね!でもそうではないです!!!
イベントの結果を受けていやいやいやいやカノーネさんあ~~~~~~カノーネさんあ~~~~~~~~~~~ってなったのでたまらず描きました!素敵なイベントをありがとうございました!!!!!
作戦中カノーネさんがかなり気を張っていたのに、自分は戦うだけで精一杯でそこに気づけなかったこと、結果的に無茶をさせてしまったことなどに対する不甲斐なさや自己嫌悪が小さく溢れたとかそういう…。
気持ちだけが先走って、視野が狭くなって捜索でも空回りしたんだろうなって。ずっと水中探したり。
多分この後は風邪ひくよって呼ばれて陸に上がったと思います。
そんで滅茶苦茶あったまったと思います。
「泣いてねーし。濡れただけだし。」
◆お借りしました!
とにかく無事?でほんとによかったカノーネさん[illust/72937616]
モフィさん[illust/72938850]
ヒョウカさん[illust/72942135]
何か問題あればパラレルスルーか、お手数ですがご連絡お願いします。
感情で動きすぎるところがある[illust/73191969]
2019-03-03 14:20:15 +0000