■朽ちゆく世界にハナムケを【illust/67637283】
引き続き参加させていただきます。
■ユナ=ロワリエ・コノカ Yuna Loilier
■所属:白の国レフコニア
■女/22歳/167.5cm/結奈=ロワリエ・此花
■所有ポイント: 120(70<前期pt>+30<継続pt>+20<イベントpt>=70pt)
父:ヴェルダさん【illust/70020434】(所属:レフコニア)
「大丈夫、主たちともうまくしています。旅だって上手になりました。時々行く先でお父さんたちの話を聞くのがなんだか面白くって。いったいどこまで二人で行っているの?ほんと、ずるいなあ」
母:ヒナ【illust/69570448】(所属:レフコニア/70pt)
「お母さんが舞ったあと、花びらが舞い上がってみえたのに、どうやったって私はうまくできないんだ。私には私ができる、もっと素敵なものがあるって言ったけどまだ見えないよ。はーあ、まあぼちぼちがんばります!」
【ミロワリウム】
水精の子孫とされる魔法種族。水に溶け、その中で意思を保つ性質とを持つ。
体の一部が水としてあらわれやすい。
溶けた体は他者に水分として分け与えることができるがあたりまえのように与えた分の嵩が減る。
与えすぎてこどものような姿になった者もいるという。
内戦の際、生まれたときに一番近くにあった水を映す性質が災いとなり誘拐され飼われることが多かった過去を持つ。
【スキル】
■不渇の杯
陸地や荒野でも渇くことのないみずのからだ。水に溶けることができる。
水として変化した体は水魔法の一部として使えるため、ステッキや扇、無数の氷剣として使用する。
無意識化でも水になりやすいミロワリウムの特徴的な髪は、レフコニアの地で表面だけが凍る現象を見せる。
父方の血だろうか、感情の機微によって周囲に雪が舞う体質を持ち、水魔法と同じくらい氷魔法も得意。
■鏡面体
生まれたときに一番近くにいた水を映す。ユナの髪が映すのはレフコニアの激流をいただく大河。
深く青く暗い光の底は、ある季節には凍り真っ白へと変化する。室内でも霜や氷が浮かびひんやり。
■しずめの舞手
調律/花の調律師【illust/68658703】の教えを継いだ舞。魔法のタクトでその場の草木や精霊に請う癒しと浄化の舞。
留め/無数の氷剣を使用した剣舞。氷が砕ける音と白くしずかな舞は見るものの視界を“奪う”。
■主従の絆
魔物より加護を受ける代わりに、死後に肉体を差し出す契約とその絆。【illust/70020434】
ユナの契約の証はアンクレット。
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□■素敵なご縁をいただきました!■□
所属国:エステロント
トールバートさん【illust/71175930】
あたたかくて綺麗な言葉は、花を、自然をもっと素敵にするんだ。
そう言った祖父の教えを覚えていた。両親に似て私も冷たいばかりで、どんなにそう口にしても「そういう」ものを求められていたから。だから、やわらかな癒しではなくそっと力を抜くようなしずかさを。
そういうものを切り離す剣舞を。そうして視界も時間も切り取ってきたのだ。
――だから、初めてだったのだ。そんなまっすぐにたくさんの言葉をもらったのは。
「ひえっあの、いや えっ わーーーまってくださいそんなに覗きこまないで待って、ちょっと深呼吸させてください。ああ、もう、ごめんなさい。職業柄なんかお仕事終わったらすぐにさようならって感じだったので、こんな、もう……ありがとう、ございます」
「なんだか、途中からすこしだけ心地よいリズムが聞こえた気がしたんです。……もしかしてその子たち、かな?体が軽くてなんだかこの周りの木たちも空気がやさしくなったんだ。楽しかったの、かな?
ね、せっかくだから一曲お願いしてもいい?」
ステップが軽い。やさしい音楽もあるけれど、雨上がりの花が喜ぶ空気のようなそんなものを感じたんだ。
「ふふ、いいきぶん。どうでしょう?少しばかしお茶でもしませんか」
「せっかくのお誘いなのだけれど、外に出るときは【ひとりでいること】も家族からの条件なんです。この子たちは私は守ってくれるけれどそれ以外はどうでもいいみたいだし、私もね、一応生物学上女なので。あ、でもこう見えても慣れているんですよ。ふかふかのお布団がきらいなわけじゃなくて、私が泊まるといろいろ寄ってくるからどうにも迷惑をかけてしまうことがあって。
……ふふ、君に喜んでもらえたの、ずっと思い出し笑いしちゃいそう。もしまたどこかであったらまた、見て貰えると嬉しいです。じゃあ」
そう言って野営の護衛を断ったのだ。それなのにつかず離れずにいることを、主たちのざわめきで気付いた。――あまりにも、やさしいひと。
「ね、そんな所にいたら冷えちゃいますよ。こっちで温まっていきませんか」
「こ、これはあの、うう幸せを見つけるとどうしてもあの……み、耳じゃあないですから」
不器用な体質があるのはどうにも似たもの同士で。
隣に居るのにこんなに落ち着くのは家族以来で。
自分を見えるように演じなくていいというのはこんなに温かくてて幸せなのだと。
教えてくれたその口で、空で輝く夢を語る。
ずるい、そこに私はいないのだ。届かないのだ。
それなら私に、こんなこと教えてくれなければいいのに。
『連れて行って』
彼の掌を奪うようにして書く。
『そのときは、私も空に一緒に』
星の名前は、漆黒の夜の海に道のように見える月明かり。
遠くにいく君と、連れて行ってほしい私をつなぐ光の橋。
こういうおわりを選んだこと、後悔はしない。
だって君を嘘でも笑顔で見送ることができないんだ。
ちゃんとした、良いお母さんになれないことを許さなくていいから、認めてほしい。
賢いあのこ達はこんな私のずるさを気付いてしまうけれど、これが水の性。私たちの本質。
そうやって大好きなひとを映してきたんだと今ならわかるんだ。
「さあおいでみんな。ずっと待っていたんでしょう。いまあげるから、たんと召し上がれ」
ね、だいすきだよ私のお星様。いまその橋を渡るから。
2018-09-02 12:20:17 +0000