【ハナムケ】ヴァルス【2期】

眠魚
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「この曇天の中でも輝く太陽のような、美しい人。貴方に会えて私は本当に嬉しい」
「大嫌いな人間に使われるのも、歯の浮くセリフも、全ては忌々しい呪いを解くため…!」

◆朽ちゆく世界にハナムケを【illust/67637283

◆ヴァルス=ミニスティシオ
所有pt:70(30<前期pt>+30<継続pt>+10<イベントpt>=70pt)
所属国:エステロント
性別:男性
身長:170cm
年齢:21歳

贖罪の天使「ミニスティシオ」を父に持つ青年。ヒト嫌いでどちらかと言えばネガティブな性格だが、血に刻まれた服従の呪いを解くためにいっそ軟派なセリフを吐き、自分を愛してくれる番を探し続けている。
心優しい王子様のような皮を脱げば、他者の犠牲を糧にする悪魔のような本性が現れる。

◆skill
【仰せのままに】命令・懇願・提案等、他者から求められたことは可能な限り必ず成し遂げなくてはならない。条件が詳細な程強制力が増す
【星の生命】天に輝く星々から巨大な力を呼び降ろす事ができる。奇跡を成すこともできるかもしれない。
【慎ましき晩餐】背中から伸びる無数の手によって生物の命を喰らう。
【天使の皮を被った悪魔】文字通りの外面と本性。

◆家族
父:アザナエル【illust/68718080】(前期30pt)
「父には感謝している。なんたって呪いの解き方を教えてくれたんだから!…今までの恋人?散々私をこき使ったんだ、生かしておく必要が何処にある?」
母:アンネリーゼ【illust/68761865
「母からもらったこの手はとても役に立つ。気に食わないニンゲンは食べても罰は当たらないでしょう?」
妹:ジゼル【illust/69478691
「妹か。さて、どこにいるかは知らないな。興味がない?というよりは…どうしていいか。よく、わからない」
「は…、…?恋人?結婚?お前がか?そ、そうか…。なんというか、見ない間に大人になったのだな。…お前が誰と共に生きようと、幸せになろうと私には関係ないが…その、良かったな。ジゼル」

◆贖罪の天使【ミニスティシオ】
「星に作られた我らは傲慢故に星の神に償いきれぬ罪を犯した。罰として他者への絶対的な献身を課された。祈りと願い、それを聞き届け続けた先に、赦しを得られると信じて」
…と言うのが一族に伝わる神話。
実際はとある上位種族に奉仕する為に作られた人口生命体で、従属と献身を血に刻まれている。始まりの天使は隕石から作られたと言われている。寿命は200年程
大抵の事は星の力でなんとかできるが、寿命を削る上本物の奇跡となると力が大き過ぎて体が耐えきれず壊れて死んでしまう。
自身の願いは絶対に叶えられない
唯一の従属対象を定めると他人の命令を受け付けなくなる。
自由になりたいのであれば、番いになった上で相手に「自身の自由の身」を願ってもらえばいいのだが、今は知る者はいない

◆婚姻致しました!
エステロント/レプス様【illust/69706697

今日も満たされぬ。明日も。きっと、明後日も
有象無象の中から我が運命の一人を見つけだすのは、酷く辛く、骨の折れる「作業」だった。嫌悪感を押さえつけ、笑顔を浮かべ、尽くし…そうして徒労に終われば腹いせに命を奪う。これからの長い生を、そうして生きていくのだろう。
その日は、そんないつもと同じ「今日」になる筈だった

「こんにちは。今日もいい天気…とはいかない曇天ですが、貴方に会えて私の心は晴れやかですよ。ところで、何かご用ですか?」
「え?…え、あ、はぁ。つまり、単に私を着飾りたいということでよろしいですか?別にそれは構いませんよ。貴方の力になれるのであれば」

もちろん内心は「変なのに捕まった」だ。笑顔の仮面の下で悪態をつきながら応じると、どこからか取り出した大量のアクセサリーをあてがわれる。これはダメ、こっちがいいととっかえひっかえするその顔は無表情だ。望みを叶えたのだからもう少し嬉しそうにしてもいいとは思うのだが。手持ち無沙汰にアクセサリーを眺めると、なるほどなかなか質がいい。自分好みのものもいくつかある。
今捕まえているあの者に贈ってみてもいいかもしれない、と購入する旨を伝えれば、きょとんとその大きな眼を瞬いた。

あれから、この奇妙な交流は続いている。どうやら彼…彼女?は表情が表に出ないだけらしい。物言いは正反対に真摯で直球だ。少しだけ、羨ましいと思った。

「では、今日はこちらをお願いします。あ、ラッピングは出来ますか?はい、今の彼女の誕生日プレゼントで…」
「は?売らない?ど、どうしてですか?それは困ります!」

急に硬化した態度に焦る。何かまずいことをしたのだろうか。ただの商人とはいえ、ここまで親しく話をするのは家族と恋人を除けばいない。嫌われたくはなかった。
ふと、その無表情の中に拗ねたような色を見つけてまさか、と思った。射抜くような瞳でこちらを見てゆっくり開いた唇から飛び出した言葉を、私は呆然と聞くしかなかった。

その後の話は、想像におまかせしよう。
ただ、私はもう砂から宝石を探す作業をしなくなった。奇妙で不可解で、そしてとても美しい。私だけの宝石を手に入れたのだから

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2018-07-01 07:39:56 +0000