「噓八百とはまさに妾の事。妾に嘘を〈つくでない〉。〈真実のみ〉を話すのじゃ。」
朽ちゆく世界にハナムケを【illust/67637283】第1期参加させて頂きます。
ID末尾0のため赤の国にお邪魔致します。
淡紅
Pt:30
所属国:フェール・イール
■天邪鬼(てんじゃのおに)
嘘を食べる怪力な鬼の一族。食べた嘘を妖力として蓄積することでツノが美しく長く育つため、見目の良いツノは強さの象徴とされる。常に妖力を蓄えるために、日頃から本来の意思とは逆の「嘘」を用いて会話する。
詳細【novel/9822143】
■淡紅(あわべに)
年齢:70/性別:中性/身長:156㎝/種族:天邪鬼
一人称:妾/二人称:貴様、汝
※〈〉内は「嘘(=本来の意思とは逆の発言)」。会話のお相手が嘘を見抜くか否かはお任せします。
一族の中ではまだ若い「天邪鬼」。非常に美しいツノと紅い髪を持ち、容姿とは裏腹に戦闘狂の気がある。見目で判断される事を嫌い、強さこそ全てであるという信念がある。自分より強い者には素直に尊敬の念を抱き、自分より弱い仲間は守ろうとする。
■スキル
【嘘喰らい】
天邪鬼の特性。嘘を妖力として摂取に戦闘力に変換する。
【鬼の怪力】
嘘を食べれば食べるほど強い力を得られる。淡紅の場合、硬い鉱石を握り潰し粉砕する程度。
【華散らし】
妖術の応用で、華吹雪の幻覚を見せる。生け捕りにしたい敵に使う。
◆◆◆5/15 素敵なご縁を頂きました♡◆◆◆
シータ=レイア所属
蓑宥さま【illust/68733682】
隣の部族を黙らせてきた帰り道、その者と出会った。どうやら、薬を取り扱っているらしい。
「〈礼など言わぬ〉…いや、礼を言おう。しかし、貴様は一体何者じゃ?」
「汝の腕を見込んで頼みがある。妾の部族は、汝のような力を持った者がおらぬ。…妾の同胞を、治せはせぬだろうか?苦しんでいる子供がおるのじゃ。」
かの者の腕は確かだった。里の病人はみるみるうちに、力を取り戻し、よく嘘を食べるまでに回復したのだ。
「妾に、何かさせてほしい。汝には世話になったのじゃ。天邪鬼としての誇りにかけて、恩義は返さねばならぬでな。…いや、妾の勝手な恩返しの想い〈などでは無い〉。」
妾はこの者について行くことに決めた。勿論、鬼として恩義を返すのは当然の事であり、頼みを申し入れた妾にはその義務があるのだ。しかし、ただそれだけではなく、単純にこの者に興味があったのだろう。自らの故郷へ、同胞を救ったあの力を学び、吸収し、持ち帰るためにも、同行する必要がある。
「宥よ、汝は〈弱い〉、いや…強い。勿論、武力で妾に敵うべくは無いがのう。妾が打ち勝てぬ病や負傷に打ち勝つ汝は、十分強者だろう。妾は敬意を表したい。」
何故か、苦言を呈された。どうやら、妾のことを女だと思って気を使っていたようだ。
「ん?着替えなど気にせずとも…いや、妾に性別などは存在せぬ。あいやすまない、天邪鬼は皆そうじゃと、伝えていたつもりであった。どうやら汝も、我らと同じようなモノだと感じておったのでな。」
妾は彼奴を認めている。武力で換算すれば、その精神や知識、技術は、部族でも一目置かれる存在となるだろう。だが…ただそれだけではなく、特別な存在に見えて他ならない。
「宥に誤解されるのは心苦しいでな。嘘はしばらくお預けとしようか。一寸くらい正直者で過ごしても、妾の強さはそう劣るものでは無い。」
「汝の苦悩は伺える。ならば、その…妾を貰うという手もあるが…?…あぁ、いや、〈冗談じゃ!気にせずともよい!忘れろ!〉」
冗談だ。そう、妾は天邪鬼なのだから、これはただの嘘だ。本気ではない。
…本当に?
宥は、旅の相棒だ。妾はそう思っている。しかし、宥にとって妾は相棒となりえているのだろうか。
今まで、他人が自分をどう思うかなどと些事を気にした経験など無かった。しかし、宥だけは違った。妾は彼奴を認め、特別にその力を認めているのだから、どう思われるか気にしてしまうのも仕方の無いことだろうと自身に言い聞かせる。だが…
宥について行くと、無理やり同行を決めた。それは、鬼として恩義を返す為であり、同胞を救う知識を得るためであったはずだ。
しかし、妾はいつしか旅の目的を見失っていたようだ。妾は宥の相棒として…宥の隣に居たいがために、旅を続けているのではないか。
自らの本心を知り、先日の発言が急に恥ずかしくなった。
「この前の…?じょ、〈冗談〉じゃと言ったであろう!蒸し返すでない!」
宥は、いつまでついてくるのかと聞いてきた。妾は、やはり同行者として邪魔だったのかと、一瞬青ざめたが、彼奴は言葉を直した。
夫婦になってくれないか?宥は確かにそう言ったのだ。
「冗談と言ったが、あれは嘘じゃ。妾は天邪鬼なのだから、当然であろう?…宥よ、妾は汝と共に居たいと思う。これは嘘では無い。」
慣れた嘘を言わず本心を語ることは、これほどまでにむず痒い物だったのか。顔が、全身が熱い。
「宥さえ良ければ、妾は汝と夫婦になりたい。…いや、宥がどうしてもと言うのならば、なってやらぬこともないぞ!」
「宥、宥、妾は貴様が〈大嫌い〉じゃ。貴様の隣は〈居心地が悪い〉。〈妾から離れる〉のじゃ。…忘れたのか?妾は天邪鬼。すべて嘘に決まっておるであろう?ふふふ。」
「宥よ、意地を張るでない。妾には全てお見通しじゃ。汝が本心を話さぬ限り、妾の糧が増えてゆくだけだからのう。素直に言ってくれて良いのじゃぞ。」
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背景、着物の柄に素敵な素材をお借りしています。ありがとうございます。
何か問題等ございましたらお知らせください。
キャプションは随時更新します。
2018-05-09 10:58:31 +0000