【えんもの】春夏冬 次実【三世代目】

おーたむ
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縁は異なもの味なものillust/67011335】に3世代目参加させていただきます!
※主催様よりキャラシ承認済

■名前 春夏冬 次実(あきなし つぐみ)
■種族 半妖(人間/覚/絡新婦)
■性別 女
■年齢 見た目24歳(それ以降は数えていないが老けてもいない)
■身長 170cm (蜘蛛の姿になると270cmほど)
■一人称 私(わたくし) 二人称 あなた (好いた人にはお前さま)

「いらっしゃいまし、お探しの本ならばこちらにございますよ。期限はきっちりお守りくださいね。」

父から継いだ貸本屋を営む穏やかな女性。増える蔵書はそのままで、質も変わらず良いものばかり
店の本は全て読んだことがあり、父ほどはっきりはしていないが、内容も記憶している
妖との契約も引き継いでいて代償があり、人の身体では触覚を感じることが出来ない
蜘蛛の部分で触れた物の感覚はあり、糸を使うことによって人の身体でも物の場所などがわかるため
触覚がないことでの日常生活の不便といえば、食べ物の食感を感じることができないくらい
人の血が薄れ、覚と絡新婦の両方の性質を持つ。本人曰く、糸には“読み糸”と“紡ぎ糸”があるらしい
“読み糸”は弱いが触れた者の心が流れてくるため、それを使って父と同じく占いや人生相談もどきを行い
“紡ぎ糸”は強くしなやかなため、それを使ってレースを編んで品物として売っている
切れていなければどちらの糸からも触覚を得られるが、基本的には紡ぎ糸を使う事の方が多い
普段は父譲りの青い目をしているが、暗いところでは母譲りの緑へと変わり、額のものも開く
穏やかな性格で人当たりも良いが、自分の妖としての部分を自覚しているためどこか距離をとりがち
恋心は一途だが、それ故に騙されることが嫌い。過去に一度男性に騙され、怒りで食らったことがある
それ故に、いっそう色恋には奥手となり、男性に対する距離も広くなってしまった

「この店の“れえす”は全て私の糸で出来ておりますゆえ、丈夫でございます。贈り物にいかがですか?」

素敵なご縁をいただきました!
お前さまの全てを愛し、いただきましょう はるさん【illust/68502438

街中を歩いていれば、不意に黒い少年が目に入る
なぜだかどうして、考えるよりも先に口は開き、その着物の方へと指先が伸びていた

「もし、そこの猫のお方。この後に何かご予定はございますか?」

春夏冬屋へ連れ帰ってみれば、楽しそうにしてくれてたことで一つ安堵をして
しかしなぜだか、その言葉に不思議な感情を抱いてしまい、細く細く、読み糸を伸ばした
触れた糸から心を読めば、するりと入るのは見た目にそぐわぬ様々な事柄
流れ込んでくるその情報の中には、当然ながら過去のこともあって……そこで、初めてわかる
彼は自分に似ているような気がして、無意識に惹かれてしまったのだろう

「もし、よろしければこの本はいかがですか?私のお気に入りの一冊なのです」

そんな彼には読んでほしい一冊がある、本に慣れていなくてもよみやすいであろうそれを差し出した
これを返しに来てくれればまた会えるかもしれないから……なんて思いも込めて

本を返しに来てくれた、それだけでも嬉しいのに本も気に入ってくれたようで
嬉しくて、嬉しくて……また、別の本を貸すことにした
それが返ってくれば、また別のもの、そしてまた、ほかのもの
繰り返し渡すのは、男女の愛を描く物語……すべてが、相手を愛しく思う故に殺めてしまうもの

ここに居てもいいかと言われては、もちろんと頷く。彼がいるのは心地が良い
話が聞きたいと問われれば、何がいいかと考えながら話すことも、また楽しい
読み聞かせをねだられれば、そんなにうまくはないけれど……喜んでくれるから、嬉しい
子供のような寝顔を眺めながら、眠りについてしまったその髪へそっと指を通した

ああ、いつのまにこんな気持ちになったのだろう
はじめから、惹きつけられていたけれど……こんなに愛おしくなるだなんて
こんなにも愛おしくて、大切にしたい相手。そんな彼は、今まで見た何よりも美味しそうで仕方がない
どうしようもないこの欲を口にして、嫌われてしまうだろうか
そう思った矢先に帰ってきた言葉が嬉しくて、何も感じないはずの指先が熱く感じる

いつかは母のように愛おしい人を口に出来たら、父のように愛おしい人を最期に目に出来たら
きっと幸せなはずだから、そうある事が出来る相手と巡り合いたいと、ずっと思い描いていた

「お前さまのくるくると変わる表情が愛おしいのです」
「いつまでも、隣で暖かな時を過ごすことが出来ればどれだけ幸せなことでしょうか」
「終わりが来ることがなければ、きっと悩むことも必要ないのでしょうね」

それでも、このおぞましい欲が収まることはなく
けれど、それを是と受け入れてくれるから、私もまた差し出しましょう

「私を食べてくれる愛おしいお前さま。すべて余さず、私にくださいな」


関係者様
母:鼎さん【illust/68306590
父:春夏冬詠次
「母も父も互いにとても深く愛し合っておりました。二人の娘に生まれられたことは幸福でございます」
「実は、最後に父の心を読んだのです。私には分かります、父にとってはあれが本望だったと」

妹:清女さん【illust/68666675
「あぁ、特別な方を見つけられたのね。彼処でもどうか幸せに…いつまでも、大切な妹よ」

この眼差しは、お前さまのためだけにと思ったから、迷いなどはなかった
愛おしいお前さまに食べられることを幸せを噛みしめ、頬に触れるそれがくすぐったい気がして

半ば照れ隠しではあったけれど、温もりのあるその唇へと、そっと自分のものを重ねて
小さく《いただきます》と呟いた

柔らかな肉へと牙を刺し、欠片すら残さぬようにすべてを食らう
ああ、愛おしい人はこんなにも美味で、それを食らう事は何よりも幸せ

私には、お前さまだけがいればいいのです
二人分の想いを抱いて、ふらりと人気のない場所へと発つ
硬い硬い紡ぎ糸で身体を覆い、白い繭のようになったそれの中で満たされた腹をなでて
満腹になって襲い来る眠気に身を任せ、愛おしい人に再び逢える喜びに口元はおのずと弧を描いた


「いつまでも、共に在りましょう」

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2018-05-01 19:00:52 +0000