企画元様【illust/67011335】
名前:櫟(イチイ)
種族:妖怪(鬼/座敷童子)
年齢:17歳
性別:女
身長:165㎝
とある寺でお悩み相談室(駆け込み寺のようなもの)を開く鬼。
悩みを持った御客人は殆どいないため、毎日のんびり生活している。
普段はぼんやりとしていて、話しかけられても大体気づかない。
いつか姉と同じように旅に出て、様々な出会いをしたいと考えている。
「今日も相談依頼がなかった。とても良いこと。」
「神様ってほんとにいるのかな。ここで育った私が言う事ではないけれど。」
「お年頃の女の子みたいに、街に出て髪飾りを買ってみたいな。」
◇素敵なご縁をいただきました!ナキさん【illust/68046896】
妖の力が強まる夕暮れ時、その人はやって来た。
雨期の深緑を連想させる双眸。
絡まった視線から目を離すことが出来ない。
先に言葉を紡ぎだしたのは向こう。
小鳥が囀ずったのかと思わされるほどに、言葉は静かで、そして清廉だった。
「あなたは何者?」
「私も人間ではないけれど、きっとあなたもそう。」
不思議に感じていた。
ここに訪れるものは皆、悩みを持ち自分の元へとやってくる。
だが、この人は違う。
いつも夕暮れ時に、ただ、お話をするためだけに来てくれる。
「ナキさんのお父様は死神なの?」
「俗世から離れた雰囲気の理由はきっとそれだね」
「ねぇ、今度はふたりで歩きながらお話がしたい」
遠くの山に太陽が隠れる刻、薄明かりのなかで私たちは寄り添い、歩いた。
延ばした帯のように何処までも続く道。
背の高い草木が踊るように揺れた。
沈む太陽があり、昇る月があるように季節は巡り、いずれ終わりは訪れる。
この時が止まってしまえばいいのに。
「あなたはいつも私の背中を押してくれる」
「やりたいことをやればいいって言ってくれる」
「でもね、私、もっとやりたいことができたの」
長い長い時間を生きる自分たちにも、いずれ別れはやってくる。
其れは相手を恋しく想う感情とは関係なく、永久に帰らぬ旅に出ると言う事。
“死”という概念。
「あなたとのいる時間をもっと大切にしたいと考えてるの」
「だって、あなたには“死”と言う概念はないのでしょう」
「それなら、いずれ死ぬ私は、もっとあなたの側で色んなあなたを見ておかないと損だと思ったの」
青磁のように澄んだ空の下、彼は街に行ってみてはどうかと提案した。
眩しいのは得意ではないと言った彼の天鵞絨が時折、眩しそうに震えるのがわかる。
この人は、何時でも自分のため提案し、動いてくれる。
「ナキさんの望みはなに?」
「いつか、あなたには恩返しをしなくちゃ」
「私の幸せがナキさんの幸せだなんて、そんなの……」
結局、彼はずっと自らの望みを言っていない。
それなら、何処までも彼の隣で笑っていようと誓った。
いずれ長い旅に出る私ができる、唯一の恩返し。
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父:冬青【illust/67808417】
母:空さん【illust/67626904】
「母様のお話聞くの大好き。だって沢山生きているし物知りなんだもの。」
姉:青空さん【illust/68020461】
「姉様、今度はどんなお土産話をしてくれるの?私も姉様みたいに旅に出たいな。」
◇申請について相性重視で種族について希望はありません。
ハッピー/バッド/メリバどんな関係でも問題ありません。
ありがたくもメッセージをいただけましたら、2日以内に返信します。
もしも返信がない場合、お手数ですが再送いただけると幸いです。
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貴方を置いていくのは哀しいものね。
でも、私、少しだけ安心しているの。
貴方に先に旅立たれたら、きっと私、生きていく自信がないから。
幾千の星が廻ったその年。
鬼は愛した天鵞絨に見守られ、静かに目を閉じた。
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何か問題等ございましたらメッセージからお気軽にお申し付けください。
キャプション随時更新。
2018-04-01 12:43:33 +0000