【九十九路】夢幻の国 モルフィウム【第四期】


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こちらの企画【illust/60865485】に引き続きお邪魔します。

「微睡、夢現…私たちは醒めているのか、私たちの現は何処なのか、」

◆夢幻の国モルフィウム

 -其処は夢が形を成す場所-

 遙か西の彼方、太陽の沈むところ、死の国にほど近い深い山の中にあるという。
 視界に何かがくゆり、けぶる常夜の国。
 
 “永夜”の時代にモルフィウムと夢幻郷の一部が混ざり合っている為、望めばいつでも自由に行き来できる。
 国の外に出れば実体を失う住人達も郷では実体を保てている。 

 訪れるものが増えたこと、ルガルの代替わりが以前より早くなり大なり小なり変化が多くなったこと、
 また最近のルガルが外への憧れを強くしていることも相まって
 起きている間に門に足を向ける民が増えたものの、外に踏み出した者はごく僅か。
 そしてその僅かな者達がもたらした「外のものに触れる事ができない」という事実に動揺が広がっている。

 民たちはようやく外と内の違いを自覚し始めた。

 ―設定詳細【novel/7791517

ミチル/乙夜-イツヨ-のルガル
 明星の羅針盤
 ポイント 100pt (強靭:10 知能:40 器用:15 機敏:10 幸運:25 )
 165cm/見た目18歳程/中性/一人称:僕、二人称:名前呼び捨て 他

 前期:シオン/残夢のルガル【illust/62277741
 「日記の場所、隠してもバレるし読まなくても内容バレてるのに変な人」
 前期絆相手:瑞【illust/62487184
 「手を引いてくれて、背中を押してくれてありがとう。シオンの分も僕が歩くから。」
 絆相手今期:涛【illust/63056915
 「名を持って生まれた僕の片割れ。
  ねむる時まで誰も結末を知らないのなら、代わりに記してくれる人に出会わなくちゃね。お互いに。」

 モルフィウムの何代目かの『ルガル』。
 前任のルガル・シオンが瑞に助けられながら行った天魚の真似事で生まれた子。
 真似事故に、竜の姿を持つには至らなかった。

 瑞から聞いた話や、シオンが実際に見た景色から、記憶に“外の世界”のイメージが焼き付いており、国の外への興味と憧れを強くする。
 天魚が持つのと似た力、「触れたモノに一時的に命を宿す」力を持ち、
 それによって作り出した生き物を外に放ち世界を間接的に覗くことが増えた。
 また、ポルターガイストのような力の応用でその生き物に一時的に憑依することができ、
 その状態であれば外の物に触れることもできるが、自身の肉体で外に干渉することはまだできない。

 引き継いだ記憶ではなく、日記という形で第三者の視点から垣間見た「シオンの物語」に感化され、自分も日記をつけている。
 引き続き「記憶と物語を明確な形として残すこと」と、
 新たに「失われてしまったルガルの記憶」の内容を知ることを目標にしている。
 
 既に書き起こされた記憶については、他の者に見せる事は無く、シオンの宝物と一緒に保管されている。

◇素敵な絆を紡がせて頂きました!
 アラタさん【illust/62746172
 君が僕をと呼んでくれたから。だから僕は羽ばたくことが出来たんだ。
  - - -
 「ここはモルフィウム。誰かが夢幻の国だと言った。」
 
 突然この国に現れた
 
 「君は、何者?」

 「アラタ…そう。君の名前はアラタ。僕は、乙夜のとかルガルとか呼ばれてるけど…名前は無いから好きに呼んで」

 「あはは…」と、どこかごまかすような笑いを浮かべた月獏の少年の
 “夢の中で、ひとときだけでも叶えたいこと”という言葉が頭の中でこだまする。

 ひとときなどで終わらせたくはないけれど、それでも叶わないよりは、可能性があるならば

 「ほぼでも…何でもできるのなら、君の力を僕に貸して?あぁ、でも修行とやらの邪魔にならないといいのだけれど…」

 出会ったばかりで、しかも修行中だというこの少年にと、すこし迷う気持ちはあったけれど、気付けばぽつぽつと話していた。
 この国のこと、自分のこと、やりたいことを―…。

 それからの日々は、外から来た者が眠らずに傍に在ってくれることが何とも不思議で、多分これを「充実している」というのだろう。
 新しい発見に胸が躍る。彼と過ごした今を日記に綴るのがとても楽しい。そんな日々。

 「そう。君はもともと眠るものだものね。無理しないでゆっくり休んで」
 ある日、獏は少し眠りたいと告げてきた。
 無理をさせたのかもしれない。もしそうだとしたら、そんなことにも気付けなかった自分が悔しかった。
 
 「また、戻ってきてくれるだろうか…」

 理由のわからない、漠然とした不安。

 けれど、そんな心配は杞憂だった。

 再びこの国にやってきた彼を見た時の僕は、きっと目に見えてはしゃいでいただろう。

 「ありがとう。僕をうつつと、まことと呼んでくれて…」

 そして彼は僕に名前をくれた。
 僕に名前を持って帰ってきてくれた。

 多分この時はもう、はしゃぐとかそれどころじゃなかった気がする。

 「アラタがそう呼んでくれる限り…例え明日、幻が覚めても、僕は僕で在れる気がする。」
 「だから呼んで。もっと僕の名前を呼んで。ミチルって、君がくれた名前で呼んで。僕を幻に戻さないで…」

 嬉しさがあふれて、こらえきれなくて。言いたいことだけをまくし立てて僕は、彼の胸に顔をうずめる。
 何か喋ってほしいような、聞くのが怖いような、僅かな間。 
 髪に触れられた気がして顔を上げると、「ボクって存外、欲深いんだよ」といって笑った彼と目が合った。

 彼が少し眠るといった時不安になったのは、彼の協力が得られなくなるのではないかという理由からだと思っていた。
 でも違った。

 「僕はアラタが好きだ。きっと恋をしているというやつだ」

 
※キャプション随時編集

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2017-05-13 02:14:51 +0000