◇20170521|素敵なご縁を賜りました
◇神木の待人-カミキノマチビト/エレア
◇?歳/180cm/男性/月光
◇前期/アポリア)illust/62396461
「可愛い一人娘と言った例えが一番適切かな。いい子だ」
◇悠久を生きる男性。故に年齢は忘れ去った。
「飛」であり、「飛」という種族について同族の中で誰よりも詳しい生きた記録。
穏和で人好き、知識欲が高い。
とある湖畔のような場所で大木の根本にいつも座り込んでいる。
張り付けたような薄い笑みと抑揚のない声で物事を語るが、全て昔話であり今の世界のことには乏しい。
色んなことを見て回りたいと考えている反面、その場から動くことを何処か躊躇っている。
本名はエレアであるが、普段は名乗らずカミキと名乗っている。
◇飛/illust/61225250
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◇Skill:水読
水の通ずる所どこでも覗き見ることができる一種の千里眼。
また、人の行く末を見ることもできるが少し先の未来だけ。
----:碧の加護
水の浄化、及び水や雨を呼ぶことと追い払うことが出来る。
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◆絆|シャロレチーズさん/illust/62866289
◆湖が空を反射する何度目かの日の巡り。
柔らかな陽射しと清らかな光景はいつもと変わらない景色で其処に佇む自分もまた変わらない。
木々は静かに自分を見下ろしていて、久しく誰とも接することがない日々。
今日もそうだと思っていたのだが、目の端に見慣れない色を捉えてふと、目で追う。
小さな体躯と目深にかぶられたフード。
自分とはまた違う青。
人が通るとは珍しい、旅人だろうか。
相手もこちらを認めたらしく顔をこちらに向けた。
いつも通りの表情で、しかし久方振りの客人に心は確かに躍っていたのかもしれない。
そうしたらその子から「困ったことがあればお手伝いします」という声かけをされた。
--少し、悩んで。
「じゃあ、話し相手になってはくれないか?俺は―うん、そうだな。カミキと呼んでくれ」
自然に名前を偽って、問いかけると承諾してくれた。
その子はシャロレチーズ、シャロと名乗った。
人の役に立つべく各地を渡り歩いているのだと聞いて感心する。
シャロの経験や他愛ない話を聞いて、自分のことも話して。
種族のことは非常に興味深くて何度も聞いていたら段々俯きがちになってきて、
何度もフードを目深にかぶり直される。
どうも、恥ずかしいらしい。
◆
その日はほどほどに、シャロと別れる。
柄にもなく「それじゃあ、また」と声をかけて、手を振って。
何故だかとても気分がいい。
やはり、人と接するというのは良いものだ。
その時はただそれだけだと思っていた。
--幾度となくシャロはこの地に現れてくれる、逢瀬を重ねるごとに緊張もさほど無くなってきたようで。
いつだかフードを取った、その瞳が冴える青で綺麗だと思った。
あまりに覗き込んだら体を引かれてしまったけど、その挙動が可愛らしくてつい口を零す。
獣の姿にもなれるらしく、それを見せてもらった時も同じことを言った。
--此処から動かない俺に、シャロは何度も会いに来る。
「シャロ、申し訳ない。俺は本当はエレアというんだ。ん?うん―シャロに呼んで欲しいと思って」
かけがえのない友人を手に入れたと思っていた、その認識は間違いだったようで。
シャロの一挙一動が新鮮でもっと見ていたくなるくらいに俺はどうも惹かれていたらしく。
じわりと胸に沁みる、これが感情なのだろう。
--ある日、これで何度目だろう。
いつものように自分の元に来てくれた--帰ってきてくれたシャロが、自分を所有して欲しいと申し出てきた。
シャロの種族のことは聞いていたけれど、俺に所有して欲しい、俺のものにしてほしいと。
そう言ったシャロはいたたまれなさそうに恥ずかしそうで、それがとても可愛らしくて、同時に嬉しくて。
「同じ気持ちだったんだなあ、シャロ。うん、うん――喜んで。ねえシャロ、俺はもっと君と一緒にいたいんだ。俺は多分、君と出会ったその時から君のことが好きだったんだ」
小さな体を抱き上げて笑う。
今の俺はさぞだらしない笑顔を浮かべているだろう。
こんな温かい気持ちを伝え、知らせてくれた君に最大の感謝を。
そしてこの先も君と居れることを願う。
◇既知関係はご自由にどうぞ
--きっと君は、いや確実に俺を置いていってしまうだろう。
生命は循環を繰り返す、俺も不死ではない、生まれ直すだけだ。
それでも、君が尽きたその先も、君を知らない世界で生きて見ていく。
君が知らない系譜を見て、君の元へ行けた時たくさん話ができるように。
◇九十九路の羅針盤/illust/60865485
2017-05-05 15:48:12 +0000