企画元:九十九路の羅針盤illust/60865485 引き続きよろしくお願いします。
◆深雪の森 ヴァルクガルド / ギーゼルファリア・ガランサス・ノーレッジ
ポイント 50pt (強靭:0 知能:50 器用:0 機敏:0 幸運:0)
前世代/父:クレスハルトillust/61748248
「ふふ……父上は照れ屋なだけなのですよね。もっと素直になられたほうが母上もお喜びになりますわ」
前世代絆相手/母:祭礼の国ピリカランド:ストーリーテラー/レゾナンス様illust/61758765
「わたくしの物語も、幸せなものでありたいと願っています……母上の物語のように」
今期 妹:メロディレーヴさんillust/62187856
「わたくしの愛らしい天使……どうかずっと自由でいて、笑っていて」
◆深雪の森 ヴァルクガルド -valkgard 詳細novel/7907504
魔術と学術研究で栄える、雪深い森に囲まれた静かな国家。
◆"賢王" ギーゼルファリア・ガランサス・ノーレッジ -Giselephalia Galanthus Knowledge
18歳・女性・158cm・雪の精霊種の血筋 /「わたくし」「貴方」「~さま」
前賢王クレスハルトと、ピリカランド前王レゾナンスとの間に生まれた娘。
都市中央の魔術学院の主席卒。親の魔術と歌唱の才を継いでいる。
しっかりものの長女。……しっかりしすぎていて気が強い。
学生時代の通称は『騎士姫』。
祖父らガランサスの騎士のありかたに深く影響を受けており、
剣術と氷による障壁魔法を組み合わせた戦術に長けている。(腕っ節が強いのではない)
剣術の腕は主に祖父譲り。油断すると蹴りも出てくる(足癖が悪い)
彼女に交際を申し込んだ男はもれなくこてんぱんに負かされている。
妹のいる国の自由さに憧れる部分もあり、余暇には祭りを楽しみに行っている。
王、そして姉として強くあろうと意地を張っている部分もあるが、他人に見せようとはしない。
ピリカランドの春の花で染められたドレスは彼女の『正装』であり、また『戦闘服』である。
♥絆を結んで頂きました:レトヴィザン様illust/62357970
訪れた春の匂いにつられてか、ヴァルクガルドの森にも魔物の気配が漂い始める。
穏やかで戦う術をもたない妖精の保護のため、また寒冷地を考慮し、高い報酬をもって傭兵を集める試みとなる。
その中にとてもありえない戦法をとる騎士がおり……
「まあ、貴方手当ては―― えっ? すぐに治る……? ……本当ね。驚きましたわ」
「王がこの場にいることのほうがありえないとお思いですか? そうでしょうね。
ですがこの森をいちばん知るものもまた王であるのです。きっとわたくしがいた方が"早い"ですよ。色々と」
「よい剣筋だと思いました。それに貴方の雰囲気はどこか……他のそのあたりの傭兵とは違ったように見えましたよ。
……あら失礼。詮索するつもりではなかったのですけれど」
「稼ぎがよろしくない? それでしたら……今度、お祭りに護衛としてついてきてくださらないかしら。
……まあ。わたくしにだって剣を持ちたくない日ぐらいあります。晴れの日ですもの」
「……よいではないですか。たまには気を抜いても。王らしくない?
ええ、ここにいるのはどこぞの王ではなく、ただのギーゼルファリアだとお思いになって」
そうして個人的な用事に何かと付き合わせること数度。興味が確信にかわっていくのにさほど時間はかからなかった。
(もしかしたら……いいえ、きっとこの方は、わたくしの欲しいものを持っている。――わたくしを楽しませてくださる!)
「わたくし、ずっと退屈でした! けれど貴方はほかとは違いました。……手袋をぶつけた意味はお解りになるでしょう?
これはひとりの騎士として…… わたくしと決闘していただきたいのです」
困惑されるのも当然のこと。だからといって、本気でないことが明らかなのは許せることではない。
「これは……違います。貴方はこんなものではないはずです。わたくしが望んだことなのですから――手を抜かれては困ります」
(――えっ、……?)
明らかに、わざとこちらに飛び込んできた動きだった。
剣先が傷をつくっていく。わけのわからない魔物でもなんでもない、別のものを抉る感触。知らないものだ。
自分の心臓が跳ねる音がした。――その次の瞬間、幕は降ろされた。
***
「ふふ。時の人になった気分はいかがです? ――存じませんか? 旅の傭兵が王に膝をつかせた、とか……
どこから漏れたのだかわかりませんけれど。おかしいですわね」
「学生時代には、わたくしを倒した方と交際する……などと宣言していたこともあるのですが……、え、ええ、時効ですとも……、
……文句などはございません。わたくし、剣の道は"どんな手を使ってでも勝ったものが正義"と習いましたし」
「わたくしが欲しかったものは、あるときまでは確かに"闘争"でした。
……いまは、どうでもよくなりましたけれど。今思えば、視野が狭かったように思います。
こうして落ち着いているのもまた、よいものですね」
「貴方の傷は確かに一瞬で治るかもしれませんけれど、わたくしは覚えているのですよ。
貴方が戦いの中で傷ついたこと、それからわたくしが……貴方に傷をつけたこと。
……辞めろとは申しませんが、せめてわたくしの見ていないところでしてください」
(……貴方に傷が残らないことは、すこし残念ではありますけれど)
「これは王としてではなく、なんでもないただのわたくしとしてのお願いですよ。
……なんと言ってよいのやら、ああ……困りました。
やはり、わたくしを楽しませてくださるのは貴方だけです。すっかり貴方のこと、手放したくなくなってしまいましたの。
この先もずっとそばに置いておきたいと……いていただきたいと……そう思うのです。
わたくしの騎士になってくださいませんか」
◆次世代:メルポメーナさんillust/62963664 /シメオンリートillust/62910259
2017-04-06 17:14:26 +0000