【九十九路】聖ガランサス王国【第二期】

アキナリ
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企画:九十九路の羅針盤【illust/60865485】に参加させて頂きます
3/3 絆を結びました!
その国は冬に閉ざされた騎士と魔法の国。
 近隣諸国と統一併合を繰り返し、その国はいま、新たな路を歩み始めた。

 
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✣名前:アルヴィン・L・ガランサス
 国王について(https://twishort.com/XJLlc)
✣国:聖ガランサス王国
 国の成り立ちについて(https://twishort.com/WJNlc)
✣前絆国
 深雪の森ヴァルクガルド(illust/61230318)・リースタリア様
 「魔術の楽しさを教えてくれたのは母上のおかげです。国を支えた母上たちのように、私も・・・・」
✣兄弟:深雪の森ヴァルクガルド(illust/61748248)クレスハルト・ガランサス・ノーレッジ様
 「クレス!げんきそうd・・・・声が大きい!大きいから!!!おちつけ!!!な!!!」 
✣絆国:しち福湯 ひのき様【illust/61713267
 知っていた。大臣や家臣たちからの羨望。英雄の息子がどうこの国を進めてゆくのか。
 その期待の重さ。自分が応えられるかわからない不安。
 いつの頃からだろう胃がきりきりと痛むようになったのは。
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 胃の痛みが慢性的なものになっていた頃、たぶん彼は限界だったのだろう。
 雪はまだ降れど天気のよい昼下がり。執務室は空になり、開いた窓からは風がまだ遠いはずの春の匂いを運んでいた。
 
 街に降りた彼が見かけたのは異国の衣裳を着た少年。
 王家では見ないその黒髪に、春を見た。

 「君は、国外から来たのか?」
 
 気が付けば声をかけていた。それが始まり。
 
 「ようこそ、ガランサスへ。私はこの国の国王、アルヴィンというものだ。
   ああ、私がここにいる理由はあまり聞かないでほしいな。
   あまり褒められた理由ではないのでね。
   君はどこから…シチフク・・・・・・、オンセン?とは???」

 「あーーーーー……うん、ひのき。まずいなら…まずいと言って……
   ふっ あっはっはっは そうかまずいか、そうか!
   正面きってそう泣かれるといっそ気持ちがいいな。いやすまない。
   ――――――――……久しぶりに、大声を出して笑ったような気がするよ。
   いや、笑ってしまって悪かった。口直しにこちらのデザートでも…そんな顔をするな
   これはさすがに塩辛くはないよ。大丈夫大丈夫 嘘じゃないぞ?」

 「この匂い?これはガランサスの花。半年以上も続くこの冬の国で唯一咲く花だよ。
  これはその香水。いい香りだろう?
  これの香油は肌が綺麗になるとも言われているんだ。
  うちの国には美人が多いだろう?なんてな。」

 「ひのき、ちょっとまってくれ、目隠しをされては足元が見えな………これは――――…
  すごいな、これはもしかしてサクラか?
  文献では見たことがあったが、本物を見たのはこれが初めてだ……美しいな…
  これが春を呼ぶ、春の花……
  なぁ、これはうちの国では育つのは難しいのかな」
 ***
 しち福湯との国交はガランサスにとって願ってもないものだった。
 七福神の加護により国内に温泉が湧き出るようになり、寒い冬でも暖かくすごすことができる
 娯楽の施設がガランサスの街の南に増えることとなった。
 施設ではしち福湯の食事が浸透し、今まで冬を越すために保存食のような粗食が主だった国民の
 食生活にも潤いが出てきた。
 しち福湯との国交を記念して、魔術学院の庭には桜の樹が植えられている。
 国民は毘沙門天の加護に感謝し国民の中で白い虎を神聖視する動きが現れはじめた。
 国が変わり、人も変わる。
 季節はまた春を迎える。
 それはかくも嬉しい変化となった。
 ***
 これは国に文化が根付き始めあわただしくも幸福な変化が国民に浸透し始めた頃。
 一人の男がどうしても欲しいものを見つけてしまったお話。 
 
 「この数年で目まぐるしく国が変わった。
  確かに忙しかったが、それでも心地よいものだった。胃の痛みなんて忘れてしまうほどに
  それもきっとお前が、ひのきがそばにいてくれたからだと思うんだ」

 「ひのきの笑顔に救われたのは一度や二度じゃない。
  いや、わかっているんだ。俺は男で、お前も男だ。なにいっているんだって思うよな。
  でも、俺は…………手放したくないんだ」

 「お前に、ずっとそばにいてほしい。
  性別など関係ない。周りが何をいってもお前を守る。だから」
  
 


 「だから俺と一緒に、来てほしい。ひのき、愛しているんだ」


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✣国民
 純粋な聖ガランサスの国民である場合は「なにかしらの魔法を持つ」「見た目は人間」であることが条件になります。
 移民という形であれば種族は問いません。
 騎士団と魔法学院を持つ国ですので、騎士団や学院所属などもOKです。
✣既知・友人
 特に縛りはありませんので
 既知等ありましたらお気軽にどうぞです!

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2017-02-28 15:01:14 +0000