此方の素敵な企画に参加させていただきます【illust/60865485】
◆国名:クロプリトロカ 明星/PT:10 0/0/10/0/0
建国年数:520年
表向きは、奇跡を起こす聖女を頂点にそれを崇める信徒で構成された極小さな宗教国家。
彼女の起こす奇跡は二度と会えなくなってしまった者。死者との再会を叶えてくれる。
かつて言えなかった事を。果たせなかったことを叶える為に、再会したい者との強い縁を持った物を聖女に渡ししばらくすると奇跡が起きて、死者と再会できる。
生存可能な時間が最長30分でその中で、死者と再会出来る時間はは5~10分程度。
対価は、莫大な寄付金。
真実は奇跡なんか何もなく、聖女が再会したい者の読み取った記憶を元に死者の粗悪なクローンを作成
しているにすぎない。
その真実を知るものは国の中でも一部の者のみ。
建国初期は科学が発達された国だという記述があったはずだが、その記録は抹消されている。
◆代表者名:イリュシエール
身体年齢:10(今まで複製された身体の記憶も含めると500)
クロプリトロカ国で「聖女」として祀られている存在。物の中に含まれている人々の記憶を読み取る力を持つ。
この国の真実については、眉を潜めているが、生かされ続けている自分には何も出来ることはないと諦感気味。
真実を知らずに自分を敬ってくれる信徒達には憐憫と、愛情を持って接してる。
来訪者がいないときはかなりぼんやりとしていて、極稀に信徒とゆるりと会話をしている。
彼女に話しかけられた信徒は最高の誉だとかなんとかという密やかに噂になっている。
敬われるんじゃなくて、対等な存在が欲しい。
イリュシエールの肉体は特注の為、来訪者へ提供するための肉体よりもかなり頑丈。
ただし完全な肉体の作成に成功していないため、それでも同じ身体で30年生きられるかどうかわからない。
成長も止められいるため、何年たってもこの姿。
前の身体の事はなんとなくふんわり覚えてるかなという程度。
一般には公開不可な建物の敷地内のみ移動が許されているので、オフの日は敷地内を散歩している。
◆絆について
此方は、来期までに確実に肉体的に一度死亡いたします。
何事も無ければ、基本来期も続投とさせていただいてます。
此方から国を出ることが不可能なため、難しいと何かピンとくる絆がございましたら、侵略やだったり
婚姻だったりと気軽にお声をかけていただけると嬉しいです。
此方、様々な世代交代企画に参加していたため、以前ご縁があった方からのご縁も歓迎しております。
素敵なご縁を結べますように!
2/27追記 素敵な御縁をいただきました!
Zahnradさん【illust/61629516】
信徒の誰かが飛ばした物なのか。物から記憶を読み取ってみるとする。
でも、見えてきたのは見たこともない白い服を着た男の子の姿。次の来訪者か何かかと一瞬湧いた期待を消し
紙飛行機を飛ばそうとすると、ふと声が聞こえてくる。だけど見渡してもどこにも誰一人いなくて。
そうしたらなんということかしら!紙飛行機が人形になってそこから声が聞こえてくるんだもの。
思わず素っ頓狂な声を上げてしまって。こんな声を出したのは何時ぶりだっただろう。
「私は…イリュシエール。クロプリトロカっていう国で暮らしてる…人間です」
男の子…ツァーンラートさんは、ステグラという学校の国…?で暮らしているようで。
全く知らない人だし、あまり同じ年頃の子と関わることもないからすごく緊張する。
クロプリトロカ…自分の国のこと、よくよく考えたらあまりよくわかってないな。
「あなたと話しているとなんだか忘れていたことを思い出すみたい。不思議」
信徒たちから、最近表情が明るくなって嬉しいなんてことをそういえば言われた。
そういう風になったのは彼と話し始めてからだったかな。
周りの景色が色づいたように鮮やかになった気がする。
この記憶を、思い出を残しておきたくて消えてしまわないように日記にまとめておこう。
「ねえ、ツァーンラートちょっと聞いてくれるかな?皆には内緒にしている私の夢なんだけれど」
「いつかね、この国を出て他の国を自分の足で旅してみたいの!…今は叶わない夢だけれどいつか…いつか!」
「その時は、ツァーンラント。あなたにも会いに行くから!」
「…ご飯もちゃんと食べないと旅にすら行けないものね。そうだ、直接は無理だけど今度部屋に
こっそりおやつでも持ち込んで一緒に食べたら、二人で食べてる気分を味わえるのかな?」
時間というのは平等に残酷に皆に近づいてきて。
こんないつまでも続いて欲しいと願ったことはないのに。もう少し声を聞いていたかったのに。もう少し一緒にいたかったのに。
彼から届いた結紐をぎゅっと握りしめた。
「天使になってしまったから、もう聞こえないだろうけれど一つだけ言わせて」
「私は、あなたのことを忘れない。例え一度死んでしまったとしても何度でも思い出すから」
小箱の中に結紐をしまい私は部屋を後にした。
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ぼんやりとした景色が徐々に縁取られたはっきりとしたものに変わっていく。
目が覚めたかい?というあの人の声が聞こえた。
ポッドの中で二十数回目の私が生まれる。今回の身体も特に問題はないようだ。
まだ覚醒しきってない意識の中で、前の出来事を思い出そうとするけれど、霧のように消えていく。
今回もまた怠惰に生き続けることになるのだろう。終わることのない奇跡に対し目を背けたくなる。
禊と称される身体の交換が終わりいつものように部屋に戻った。これから始まることに対し一つため息を付き
まっさらな机に突っ伏す。
ふと小箱の中にいつも見ているはずなのに何故か妙に気になって。
開けてみると、中に入っていたのは手紙と青い結紐。
そっと触れてみると、脳裏に浮かんだのは見覚えがないはずの男の子の姿。
…私はこの人を確かに知っているんだ。どこからか、根拠の無い確信が湧いてきて。
急いで、でも大事なそれが壊れないように手紙の封を開ける。
読むととても懐かしさがこみ上げてきて。
なんで、なんで思い出せなかったんだろう。大切だと思った人がいたのに。
2017-02-25 14:55:31 +0000