花冠を戴く者【illust/55830776】
第6期イベント【illust/59919758】
◆リーリオ=アステリリィ
通常【illust/57230631】
伴侶:ウルマさん【illust/57165415】マドイビト【illust/60004947】
息子:スティネア【illust/57727177】
娘:マキララさん【illust/57670395】
◆心に残るもの:海の音
…愛しい人と子供達と過ごした場所
翳してくれた手から聴こえた彼の音
◆スキル:黒百合の舞
…黒い炎を纏い、見た者の心を絶望へと誘う呪いの舞
音がきこえない中でどんな音に合わせて舞っているのかは彼女しか知らない
◆再びご縁を結んでいただけました…!(11/22)
ウルマさん【illust/60004947】
私はなぜ今ここにいるのだろう
音もきこえない ただひたすらに私は歩いた
それが何なのかはわからない うっすらと覚えている青い光を探して
彷徨って 彷徨って
ふと視線を上げた先に空を見つめるひとを見た
なぜだろう、胸が苦しい 苦しい 哀しい
「…うみ」
自然と口から出てきた言葉
無音だった私の世界にまた再び音が戻って来ているのを感じ取っていた
海、珊瑚、
「ウルマ」
そうだ、このひとは
見間違えるはずもない、愛しい、愛しい私の海だ
そして音と同時に全ての記憶も帰ってきた
もう一つの世界 あの世界での私は死んでしまった この人を残して海の底へと帰った
心優しい貴方だから受け止めきれなかったのだろう ずっと、太陽を眺めていたから 海の底へ沈んだ私を、受け入れられなかった
「ねぇウルマ、貴方の太陽はそんな位置にはないはずよ」
前髪をかき分け、ようやく見ることの出来た彼の目は初めて見る涙を浮かべていた
貴方はあまり感情的になる人ではなかったから、安堵してしまっている私がいる
冷たくなってしまった海に再び温もりを きらきらと輝く太陽で温められた優しい海を
抱きしめた彼の胸に下げられていた私の額飾り
ずっと持っていてくれたの?と、宝珠の傍らにある宝石に額を寄せ、あの頃のように
愛した人と愛した海の音に包まれ、涙で歪む視界に青を映した
「ただいま…ずっと会いたかった、寂しかったんだ」
ずっと言えなかった 寂しいなんて言ったら優しい貴方は自分の珠を砕いてしまっていただろう
今度は、赦されるだろうか
再び失ってしまう命ならば 今度こそは一緒に、楽園に
私の愛した海の底へ
「ウルマ、私のウルマ
一緒に、かえろう」
2016-11-16 15:16:25 +0000