【Wings】ジーン・グランヴィル【狩人】

やこ
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こちらの企画【illust/56927595】にお邪魔させて頂きます。

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name:ジーン・グランヴィル/age:27/height:188cm/job:海軍将校/ring:右手親指

のほほんとした軍人らしからぬ軍人。
「小鳥達は見ていられれば幸せ」と言いながらも熱心な眼差しで語りかけることもしばしば。

最終的には復讐のための道具として、純粋な小鳥さんの心を自分に協力させることで一杯にし、
小鳥さんを購入したいと考えています。
そのため自分の意見を持たないような小鳥さんを特に気にかけている反面、
復讐相手が女好きであるという点から、賑やかであったり華やかな小鳥さんも観察していたり。

成人の日までは自分を慕わせるために非常に大事に扱い、育てます。
その後は復讐する相手の寝所まで忍び込めるような子を強く望んでいます。
(復讐云々のお話は、この子になら話してもいいだろうという段階になるまでは黙っております。)

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❁素敵なご縁を頂きました❁
どんな贈り物より毒の塗ったナイフをお贈りしたい小鳥さん:マリーさん【illust/57622967

最初にあの青を見た瞬間は今でも忘れられない。
底が抜けるように澄んだその海は、あまりにも美しくて。
帰り話して聞かせれば、「私もいつか見てみたい」と笑った愛しい未来の妻は体が弱く、
今直ぐにでも、という事は叶わなかった。

いつか共に行こうと約束した。
たった一人の女性のために、ありとあらゆる宝石から選び抜かれたその青の石は、
約束の証となった指輪の中央に埋められた。約束の海、約束の人、約束された将来。

決して失わぬようにと、埋められた筈だった。深く深く。

手元へと戻ってきた抜け殻は、あれほど幸せに過ごした歳月を
いとも容易く、幻へと変えてしまった。
あの抜け殻を手にした日から、どんな青も色あせて見える。

見えたかのようだった。

"小鳥"と呼ばれる少女達の園。
客達からひそひそと声が漏れる。

"生きた宝石は実在するのだ!"と。

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表の通りからはまるで隔絶されたように暗く、全く人気の無い一室。

契約書にサインし顔を上げれば、意味ありげな同僚の視線の先にある重厚な扉。
奥からは小さく楽しげなワルツすら聞こえるというのに、

まるで"此処をくぐれば二度と出られない"とでも言うように、
目の前のそれは立ちはだかり、思わず歩み寄る足を止めた。

「怖気づいたか?」
扉の声を代弁するように、隣から言葉が発せられる。

「まさか」
此処へ来るに至る全てを思い返した。
毒が必要だった。誰かの命を奪う事にすら従う、従順な毒が。
それでいて、花のように匂い立つ魅力を持つ毒。

出来れば何にも染まっていない、簡素な花が良い。
あまり誰にも相手にされないような物ならば、
仮初めの優しさすら無心に貪り、喜んでその手を血に染めるだろう。
他の誰でもなく、自分のために。

扉を開けろと、ドアマンに視線を送る。
契約書を手にしたこの館の主、ミセス・ドメスが、上品に微笑む。

「…"小鳥の籠"にようこそ。」

扉が開けば先ほどの部屋とは打って変わったように、
光と音の洪水が押し寄せる。
豪華な調度品。シャンデリアは愉しげに部屋の隅々を照らし、
楽団の奏でた音は天へと昇るようだった。
それ以上に異質ともとれる量の少女の声、気配、香り、
羽根が、ドレスが翻る度に起こる空気の微かな揺れ。

細く小さな手が方々へ伸ばされ、誘うように甘い声が溢れている。

「ここは楽園だ」と客の誰かが言う。

果たしてそうだろうか。
あまりにも現実離れしたその光景は、ただ"良い物"として
受け取るのが憚られる程、大の男である自分を怯ませた。

「素晴らしいだろう」
此処を私に教えた同僚の男がぽつりと呟く。
その横顔は普段の姿とは想像もつかないほどに変質している。
恋をした顔。そうしたものとは明らかに違う。
麻薬という言葉が頭を過ぎった。
「理由は知らんが、地味な娘ばかり選り好みするなよ。
 とびっきりの良い女になりそうな奴は、最早芸術の域だ。

 お前も一度見ておくと良い。」

鷹揚に手を振り立ち去る同僚に何か言える訳もなく、
ぽつんと取り残された。
頭のどこかで此処は危険だと、一刻も早く立ち去りたくなる
衝動を堪えながら、適当な小鳥を探そうと目を走らせた、その時。

マリー!

整った顔の、歳若い青年だった。装いや仕草からして相当な家の者だろう。
両手に溢れんばかりの青の花を携え、人だかりの方へと駆け寄って行く。
花は丁寧に飾り立てられ、青年の手の中で重たく揺れる。
見覚えのない花だ。恐らく遠方から金をかけて運ばせたものだろう。
社交界で相手に困りそうの無い男が、あれ程入れ込む少女とは如何ほどのものだろうか。
青年の向かう先には男達が手に各々の贈り物を持ち、押し合い圧し合いしている。
お互いを罵倒するでもなく、もっと注視すべきものが他にあるとでも
言わんばかりに、その瞳は全て中央に注がれていた。

ドレス、髪飾り、花束、香水、靴、宝飾。
様々な青で彩られた、それらの犇く中央。

プラチナブロンドの髪は滑らかに輝き、陶磁器の肌には傷ひとつ無い。
サファイアを思わせる羽根はシャンデリアの光を受け、
美しい光を浮かばせていた。

それ以上に最も目を引いた、その少女こその中央にある、二つの青い瞳。
「芸術」と言った同僚の声がすぐ耳元に蘇る。
宝石に見紛えたとさえ思える程その目に温度は無く、
男達の熱気との対比は実に不思議な感覚だった。
一拍遅れてから、男達は全てこの瞳に贈り物をしているのだと気付く。

それでも当の瞳の持ち主は、まるでひとつも気に留める様子は無い。
「この中に自分の欲しい物などない」と言わんばかりに、
繊細な装飾の施されたハープを、すらりとした指でただ奏でていた。

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2016-07-07 12:43:45 +0000