兵器お借りしましたーillust/56556915
カミラillust/56628881
カポローネファミリー
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手薄になった手頃な要塞をギャングして、ローリスクハイタリーンを期待して意気揚々と足を進めるカポローネ一家と、気乗りはしなかったが用心棒なので仕方なく同行することになったカミラ。
「見てくれドンナ!連中、俺達をガン無視して怪獣野郎のところに走ってるぜ!!」
「流石はドンナ、裏の裏まで見透かした見事な作戦!!」
「にゃはにゃは、もっと言ってもいいんだミ?」
「しっかし退屈だね、もう少し歓迎して貰ってもバチは当たらないんだけどねぇ……ん?」
しかしトントン拍子にいなかいのが世の常マフィアの常。カミラが立てたフラグを回収するかのように、不審者達の図上では防衛軍のスキップウォーカーが睨み付けるように見下ろしている。
「な、なんなんだミおみゃー達はっ!?オラ達は陽気で歌が大好きなパンピーだミ!!」
「お前らみたいな一般市民がいてたまるかっ!!」
白タキシード女に痩せ浪人とメキシコかぶれ、さらにアーマーとヘルメットで全身武装までいる面子なんか、ここまで職質されなかったことがむしろ強運と言えなくもないのである。
「さてはあの怪獣共の仲間だなっ!」
「構うな、撃て撃てぇ!」
「「「あばばばばっ!?」」」
両手を挙げて顔をひきつらせるマフィア達に、容赦なく鉛弾の雨あられを馳走する防衛軍のパイロット。しかし、巻き上がる砂煙が晴れた時に現れたのは、彼らが予想だにしない光景だった。
「さっすがセンセーだミ、ダマスカス合金製のアーマーには傷ひとつ付いてないんだミ!!」
「助かったか……」
「腹に風穴が開くかと思ったぜ……」
「あのねぇ……ヒトを盾にするのはイカガなものかなぁ、ドンナ?」
用心棒の背中に隠れていたマフィア達は、死んではいなかったのだ。
「なんなんだあのアーマーはっ!?」
「奴はロボコ○プの親戚かっ!?こうなったらミサイルを……」
「…………遅いよ」
「「な、なんだってぇ!?」」
取り乱した隊員達がミサイルを発射しようとした頃には、既にカミラがコクピットのハッチを強引にこじ開けていた。
「お宅ら、顔じゃないんだよ」
「なっ…………」
「ひっ…………」
無防備に開かれたコクピットに、カミラはグレネードボールを投げ入れ、素早く機体から飛び降りた。彼女の着地とほぼ同時にスキップウォーカーのコクピットを爆炎が圧し砕き、ミサイルを巻き込んで機体ぐるみ爆発四散したのだった。
「ほぇ~、機動兵器を一瞬で……大したもんだミ」
「吸血無宿……聞きしに勝る兵(つわもの)よ」
「負けてらんねぇやドンナ!!」
カポローネファミリーの士気が 10 あがった!!
2016-05-02 03:49:34 +0000