▧ 君と暮らせば[illust/55554290] ▧
「有給休暇を皆さんのご厚意で頂いたんだよ。楽しみだねぇ。」
▧ 姉崎 睦未 -あねざき むつみ- ▧
53歳/写真館の主/175cm
▧とある写真館の主を長年務めていたが、ご近所の方々の厚意により家を離れ、長期の有給休暇を取ることになった。
落ち着いており、気さくな性格。元の性格と周囲の環境により人に対する疑念がなくなってしまった。
頭の中は良くも悪くも常々ハッピーエブリディ状態。
和菓子とお茶に精通している人。
過去の恋愛遍歴だけ、語ろうとはしない。
有給休暇は嘘であり、本来の目的は親族の一部から逃すため。
嫉妬と欲望の末に殺人計画を立てられ、それに気が付いた周囲の人達が彼を家から遠ざけた。
本人には有給休暇として伝わっている上、それを疑わずに信じている。
「背筋を伸ばして、前を見るとね。ちょっとだけ違う景色が見えるんだよ。」
2016/04/23 素敵なご縁を頂くことが出来ました…!ありがとうございます!
▧ 猫のような古民家の主様 熊野 衛國さん[illust/56371655] ▧
長い長い有給休暇を頂き、気になっていた和菓子屋へ足を運んでみた。
――までは良かったが、遠く知らない街に鞄一つで来るのは無謀だったかな、と思ってしまう。
さてどうするか。と思い悩んでいると立派な梅木を見つけ、ふと足を止めた。しばらく眺めていると、後ろから急に声をかけられて振り返る。
梅木の家主である彼の第一声が「不審者。」であった。
「やぁ、どうもこんにちは。私?怪しい者ではないよ。しがない写真屋ですよ。」
「ここのバスは?電車は?…しまった、もう無いのか…。ううん、とは言っても帰る家もない…。」
「君の家に?本当かい?なんて優しい方だ、ありがとう。この恩はしっかり返すよ。」
しがない老人を拾ってくれた青年に礼を言うと、彼は私を指さして「今日からペットだ」と言い放った。それは大変、私に首輪がないよ。買ってこないと。と言えば呆れられた。
はて、私は何か悪いことでもしたのか。
「熊野さん、ほらいいお天気だよ。外へ行かないかい?」
「しゃけちゃんにご飯はあげたよ。さぁ君にもご飯をあげないとね。何がいい?」
「熊野さんは背筋を伸ばせばとても映える。私より大きいよ。」
自由気ままで何者にも縛られず、のんびり暮らす熊野くんの雰囲気と古い古民家が来た時からとても好んでいたし何よりも馴染んでいった。立派な庭先に手を加えると一層綺麗に映えて見える。
縁側で寝転ぶ彼の枕元に腰を下ろして、庭を見るのが何より心地良い生活だった。
「衛國くん。ほら君の好きなお菓子だよ。さぁ起きて。」
「しゃけちゃんのエサがなくなってね、ホームセンターに行ってきたよ。…まぁ、そうだね、一人で、だったよ。」
「私の家に帰ってもいいと連絡が来たんだ。嬉しいよ。…嬉しいんだ。」
「衛國くん、君は熊野の子で。この家の主なんだ。でもね、これはさよならじゃない。また来るから、その時はおかえりと言ってほしい。」
「君を連れて行けたら何て幸せだっただろうね。でもそれは私のエゴだ。」
またいつか、君と暮らせる日を待っている。
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家に帰ると、親戚が警察に捕まっていたり、近所の方々が「よかったよかった」と喜んでいた。状況がわからぬまま長らく空けていた家の整理をした。
いつか、彼がこの家でただいまと。いつか、私があの家でただいまと。言える日が来ることを望んでいる。
「君と暮らして私の人生はさらに満ちたよ。…君はどうだった?衛國くん」
2016-04-20 10:17:07 +0000