【君暮】六月一日 宗准【ゲスト】

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こちらの素敵企画【illust/55554290】に参加させて頂きます!
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六月一日 宗准(うりはりそうじゅん) 高校生/16歳/11月18日
「大事なことは誰かの言葉じゃなく、自分の言葉で言いたいって思うよ」

兄弟にコンプレックスを抱く無自覚ボーイ。最近の唯一の癒しはバイト先の看板犬と遊ぶこと。

等既知設定、友人知人などに関してはお気軽にどうぞ!性別年齢関係なく色んな方と仲良くしたいです!

素敵なご縁頂きました!(4/18)
同級生の天花寺栞菜さん【illust/56195740】(天花寺さん→栞菜)

「あの、天花寺さん。この間の話なんだけどまだ有効だったら居候させてもらってもいい、かな」

俺に声をかけてくれたのはいつもクラスの中心で明るく振舞っている子だった。誰にでも平等に優しくて、彼女には俺が目に見える程困っているように見えてたのだと思うと少し恥ずかしかった。
友人のひと押しもあって、部屋が見つかるまでの期間置いてもらおうと彼女に改めてお願いをした。


「あー…。賞って言っても学生コンクールだし、正直課題も山積みだから手放しでは喜べないよ。喜んで、られないよ」
「思った通りの絵が撮れなくて。脚本も、絵コンテも全部気に入らなくなって、虚脱感っていうのかな…、全然楽しくないんだ」


彼女はまるで家族のように、自分自身のように俺の話を聞いてくれた。時折見せる彼女の無垢な眸が俺には眩しくて「早く彼女から離れないと俺は俺じゃなくなる」とさえ思った。
それでも、日々を重ねるごとに見せる彼女のころころと変わる表情が俺に向けられてるのだと解ると動けなかった。


「栞菜は、俺と違って親孝行だよね。俺は、ひとり暮らしするのが兄さんにとって孝行になると思ってたのに。もう、解んねぇよ…

彼女と彼女の母親のやり取りを見る度に、俺は兄さんになにをしてあげることが出来たのだろうかと考えてしまう。両親の代わりに育ててくれた人たちを裏切っていないか、罪悪感に苛まれる。
どうしたら彼女のようになれるのかと、考えてしまう。


(感情を表に出来る彼女が羨ましかった。言葉が少ない俺を、楽しませたり笑わせたりしてくれる彼女に惹かれてた)

「俺は兄さんたちと違って誇れるものが何もなくて、兄弟の中でも劣等生で、だからせめて何かひとつだけでも誇れるものを作りたくて映研を作った。俺は演じることなら兄さんたちに誇れると思ったのに、始めてすぐ賞なんか貰ったら対して頑張らなくてもいいってことになるじゃないか…!こんなの、バカバカしいってなるだろ…!?」

感情の箍が外れて泣く俺に彼女もまた泣きそうな顔で俺を叱ってくれた。本当は誰かにそう言って貰いたかっただけなんだと漸く気付いた。自分の大切な人が自分の事を知ってくれるのなら、それ以上の幸せはないだろう。
どうか、彼女の流す涙が俺を想ってのものでありますようにと初めて家族以外にワガママを願った。

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「工事が期限よりも早く終わるらしくて、そろそろ荷造りしないとと思ってたんだ(もう少し一緒に居たいって言ったら迷惑、だろうな)

彼女と一緒に居た時間は俺にとってくすぐったくて暖かかった。

「栞菜の「おかえり」が聞きたいから、もう少し居候してちゃダメ、かな…?」

俺のワガママに彼女は笑って頷いてくれるだろう。そんな彼女に恋してることはまだ言わない。

交流について
有難くもご縁を頂いた際は基本Twitter等での語りや落書きを主に、と思っております。
ですがお相手様がpixiv上での交流漫画を軸にしてらっしゃる場合はそちらに合わせたいと思いますが、その場合、スケジュール等の兼ね合いもありますので何卒ご了承下さい。

なにかありましたらお知らせ頂ければと思います。

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2016-04-04 15:03:39 +0000