ふいに静かに降り始めた雨に顔を上げる。
静かに森を覆いはじめるその雨は、開戦当初から本陣で降るそれとはまた違う雨音を伴っていた。
(ただの雨に、こんなことを言うのもおかしいけれど)
雨に濡れた樹木のにおいが、灰の臭いに辟易した体に心地よい。
(優しい雨だなぁ…)
その雨に少しの元気を貰った気がして、金棒をしっかりと担ぎ直す。
肩に乗った白いイタチが、その強い動きに身じろきするのを感じ、ごめんなさい、と小さく笑った。
「ここもまだ危険です。それを食べ終わったら、速く安全なところへ逃げて下さいね」
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謎時系列ですが!こちら(illust/56049153)にどうしてもアクションをしたくて…!!
追い風の神様のことは、イタチか何かだと思っています。携帯食の干した果物でも差し上げたのかなと思います。
(キャプション編集中です…!!!!)
2016-04-02 12:35:29 +0000