企画元様:仁本物語弐【illust/52333018】
「行きはよいよい帰りは怖い・・・なーんてね。朱吉は福の神だよ!修行中だけど!」
◆基本情報
名前:朱吉(アケミ)
種族:半妖(人間・てまりの付喪神・ケサランパサラン・カラス天狗・貧乏神・硯の精・酒呑童子・雪女)
身長:150㎝
性別:女性
一人称:朱吉、私
弐人称:あなた、名前
父に朱緋、母に幸吉を持つ半妖の娘。
大きな黒い山犬の式と、2匹の白い毛玉を引き連れて日々修行に励む。
名前をつづった札でぺたりと張り付けた対象を式よろしく使役できると知っているが、父から「努々軽んじるべからず」と禁じられているので滅多に使わない。その代わり真名を知って使役する方法を好む。
父曰く「もっとタチが悪い」
無邪気に災難ごとを引っ張り出すが、いつのまにか収まっているので被害そのものはさほど無い。
そして災難のあとには必ず幸福が舞い込んでくるので、もはや貧乏神なのか福の神かわからない状態に陥っている。
本人に力を使役した自覚はないが、その分父親の胃を日々削っている。
◆関係者
父:朱緋
母:幸吉さん
兄:大吉さん
◆2/21素敵なご縁をつないでいただきました!
大きな体と大きな心、優しくて穏やかな阿波連 侍姫さん【illust/55198869】
「いいなあ、楽しそうだなあ」
きらきらと光りをはじく水。
見下ろした先には大きな川があって。この辺の集落の子か。
たくさんの人間の子供が居た。
楽しそうに響く笑い声が羨ましくて、こっそり様子を伺っていたのだけど、中の何人かが黒い山犬に気が付いて騒ぎ出す。
いつもこうだ。
天ちゃん(天狼っていうんだ、この子の名前)は噛みついたり引っかいたりしないよ。朱吉をいっつも守ってくれてるんだよ。大人しくていい子なんだから!
そう、言おうとして唇を噛む。
人は、怖い。
いつも石を投げてくる。
朱吉はなんにもしていないのに、天ちゃんに怯えて朱吉に怯えて。
優しくしてもらえるのなんて、朱吉の周りを飛び回ってる白い毛玉にくらいで。
かか様とと様は優しくしておあげ。そしたら相手も優しくしてくれるから、とかいうけど。
朱吉だって好きでこの格好なんじゃないもん。
赤い角も赤い尾も、かか様からとと様からもらった大事な朱吉の宝物だけど。
これがなきゃ人は怯えて逃げてかないのかな。
じんわりにじんだ視界の端を大きな影が塞ぐ。
見上げると、大きな鬼が目の前に居た。
何これ怖い。
びくりと肩を揺らして木立の奥に逃げようとしたら、襟を捕まれた。
に、逃げられない…!焦って暴れて噛みつこうとしたら、とても困ったように笑われて…
胸がきゅんってなった。
あれ?苦しい?なんでだろ?
吃驚して固まって、気が付いたらなんでかおうちに招かれてごはん食べさせてもらってた。
すごくおっきいのに。
とっても強そうなのに。
笑うととっても優しいの。
天ちゃんが呆れたみたいに鼻を鳴らしたけど、いいじゃん少しくらいなら。
朱吉はまだまだ修行の身。一つ所になんて落ち着いちゃいけないんだけど。一日くらいなら…
なんて思ってた時が私にもありました。
一日が二日になり、三日になり、いつのまにかひと月が過ぎて。
どうしよう離れられない。離れたくない。
そう、思ったから。
「ええと、侍姫…さん。朱吉ね。お願いがあるの」
いつか朱吉はまた旅に出ちゃうけど。
ちゃんと帰ってくるから。
あなたのところに帰ってくるから。
「朱吉を侍姫さんの、お嫁さんにしてください」
教えてといったらすんなり真名も教えてくれそうなあなただけど、これだけはちゃんとあなたの口からあなたの言葉でききたいから。
どうか、嫌な答えじゃありませんように…!
「だい、だい、だいっ好き!!」
あ、舌噛んだ。
すんごく痛くて涙がにじむ。
ああ、格好悪いなあ……
◆次世代について
無期限アフターに甘えて、まったり投下させていただきます!
◆仁本物語、今世代にて終幕との事。これまでのご縁に心より感謝いたします。
・百目鬼院 尚胤さん…うみうし。様
・柳唐 優燕さん…四片 ケロ様
・朱里さん…けいこ様
・幸吉さん…◆◇◆@ダイヤノ3様(真ん中の記号がでかくなりませんでしたorz)
・阿波連 侍姫さん…雷斗様
素敵な物語をありがとうございました!
背景と着物の柄にフリー素材お借りしております。
2016-02-14 02:40:52 +0000