ああもう、今日も泣いて困らせちゃった。
薬も効かないし、ていうか嘘だったし!課せられた課題は私には重すぎるし…。
このまま眠ってしまいたいな。でも明日の朝には泡になって消えてたらどうしよう?
明日自分がちゃんと生きてるか、なんて不安を抱えて
眠ることに恐怖を覚える日が来るなんて思ってもみなかった。
ああ、どうか明日は涙を流さずに君の眼を見て話せますように。
深海より、愛を込めて。(illust/52927020)
辻井 湊(ツジイ ミナト)/16歳/女/154cm/高校1年生
一人称:私 二人称:〜君、ちゃん、さん
素敵なご縁をいただきました…!(12/13)
桜庭飛鳥くん【illust/53692142】
なんとなく気になるなって見ていた彼の姿は横顔ばかりだった。
だからこんな風に向かい合って、机一個分隔てた距離にいて、どんな顔で何を話せばいいのかちょっと、
…というかだいぶ混乱しちゃってた。
____だからなのか、あまり口を開く印象のなかった君から話を振ってくれて…
「う、うん。知ってるよ、MermaiD!ちらほら物騒な噂を聞くけど何なんだろうね…こわい、ね」
言った手前自分も服用していますとかいつもなら笑って言っちゃうところなのに、何だか恥ずかしくて言えなくて。
桜庭君のまっすぐこちらを見る瞳に、また嫌な自分の癖が出てきそうだった。(あ、今変な顔してないかな…)
熱くなっている目頭を必死に抑えようと思っていたら君から飛んできたのは思いもよらない言葉。
「…協力?」
「(それって桜庭君も薬を飲んでるってこと…?)わ…かった!
……え、えと、あのね、実は私も好きな人と両思いになるなんて無理難題だって思ってて、一緒なの、桜庭君と。
だからすごく嬉しかった、言ってくれて。桜庭君の役に立てること、私にもさせて欲しいな…!頑張ろうね!」
誰にも言えなかったって言ってた…。私に言ってくれたとき、すごく勇気がいったんじゃないかな。
そう考えたらまた涙が出てきそうになった。
「ご、ごめん、進展は全然…。」
(気になる相手が桜庭君だって伝えれば良いだけなのに、泡になるのが怖いからだなんて、
結局自分可愛さで桜庭君の時間を無駄にしちゃってる…)
「あっ、ちっ違うの!ごめんね…!もう…ほんとにコレ直したいんだけど…グスッ」
「うん…ありがとう。桜庭君、優しいね。(どうして、そんなに、)」
気づかってくれる君の優しさが痛くて、申し訳なくて、最近は顔を見るだけで目頭が熱くなった。
「良い加減鬱陶しいよね…ごめんなさい…」
(あのね、桜庭君。もうやめよう。やめたいんだ、こんな関係)
(君が泡になるのだけはダメだよ。君はこんなにも優しいのに、消えちゃうなんて)
(残りの時間を自分のために使って欲しいの)
考え付く言葉の数々を伝えようと必死になってたらまた気にかけてくれたのかな、
…そんな言葉が飛んで来るなんて思ってもみなかった。
「…桜庭君、私が消える理由なくなっちゃった。何でって…、へへ、不思議な顔してるね、そんな顔もするんだ…
私もね、桜庭君の笑った顔見たいんだ。ううん、もっと他の顔も、もう横顔だけじゃ嫌なの。
私も桜庭君のことが好き、大好き、だよ。ずっと気になってたの、君が。
…今もこんな泣いちゃってるけど、嬉し涙だから…。ね、そっちに近づいてもいい…?」
(15.12.21更新)
交流は主にtumblrのほうになるかと思われます。
2015-11-23 17:25:47 +0000