こちら【illust/52927020】に参加させていただきます。
・桜庭飛鳥(さくらば・あすか)/俺
・16歳/176cm/男/高校1年生
物静か(無口)な少年。家が喫茶店で、学校が休みの日はよく手伝いをしている。
MermaiDは店のバイトからすすめられて服用していたが、そのバイトは死亡。
副作用の噂の事もあり、現在は無気力がちに。
恋愛に疎く、逃れられそうもない死に対しては恐怖を感じている。
12/13*素敵なご縁をいただきました!
辻井 湊さん【illust/53715385】
あまり話したことのない同級生。顔と名前くらいは知っていたと思う。
そういえば、友人たちと話している時はあんなに笑ってたのに、目の前で日直の日誌を書いている彼女は、
…疎い俺から見ても、ちょっと、いっぱいいっぱいな感じがした。
「(気まずい、俺のせいか…?どうしよう、何か話を)ええと、――…なあ、その。MermaiDって知ってるか?」
「(ああ、これまたミスってる、話題振りなんて無理をするんじゃなかった…)(でも、もしかしてこいつも?)」
「…あの、さ。よかったら、俺たち協力しないか?生き残るために、…まあ、こ、恋とかその上両想いとか、
正直俺にとっては無理難題もいいところというか、どうしたらいいかわからなくて。
参ってたんだよ、誰にも言えなくて。だから、俺は、…あー、話聞いてくれるだけでもいいから。
その代わり、辻井さんの役に立てることがあれば、出来る限りのことはする、から」
(…あまりに動転しすぎて、震えてるのがわかる)
(でも、潤む瞳を見据えてそう思ったのは、嘘でも冗談でも無いから)
「あれから一週間経つけど、何か進展あったか?ううん…ああ、いや責めてるわけではなく
……悪い、また俺、泣かせて…」
「大丈夫だよ、まだ時間はあるから。ちょっと息抜きでもするか、うん、それがいい。
うちちょっとした喫茶店やってるんだ。ココアでも飲んで、また明日頑張ればいいさ」
「(友達といると、笑うんだよなあ。やっぱ俺のせいかな。俺も、…俺は、)」
(俺は、…そっか、俺も、そのうち消えて無くなるんだっけ)
(きっと最後まで、あんな顔を向けてはもらえないんだろうなあ)
胸が痛む理由は、消えて無くなる未来より、うんとせつなくなる理由は
ちゃんとわかっていたけれど、協力すると言った手前告げられなくて。
(あと、少しだけ、我慢しよう)
(もう少しで終わるから)
(でも)
(もし、許されるなら、どうせ消えるなら)
(伝えることくらいは、俺にだって。)
「俺、辻井さんとが、いいんだ。辻井さんと、克服したいんだ。薬のことも、こんな情けない自分も
まだまだ話ヘッタクソだし、気は利かないし、これからも沢山、泣かせるかもしれない。
けど、泣かせた分だけ、それ以上に辻井さんを笑わせて見せるから。笑わせられるように、なるから!
だから、これからも消えないで、いて、ください。俺、辻井さんのことが、好きなんだ」
最終更新*151216
2015-11-22 15:31:02 +0000