【千国大河】光降る大平原【第四期】

やまねこ
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✦四期も参加させていただきます、よろしくお願いします。
✦千国大河【illust/50050950
               ~・~
✦守り人:ネロ・クローカ(Nerho=Kroka)
 男/13歳/155㎝/一人称:僕/二人称:君、あなた
 青の歴史書:100pt(強靱:0/知能:25/器用:30/機敏:15/幸運:30/)

✦前期/母:カタリナ・クローカ【id=52963291】
 「だーかーらー!言われなくってもわかってるって。
  まったくもう…ちょっと旅が長くなる時はいつもこうなんだから。
  僕の心配してる暇があったら情報でも探してきた方が賢明だと思うよ?ほら行った行った!」
 前期絆相手/父:水の国 輪廻・流道/道覚【id=53131850】
 「父さん、母さん何か言うかもだけど上手くなだめてくれる?もう大丈夫って何度言ってもわかんないんだ。…大丈夫だってばー!もー…
  …あ!真っ直ぐ帰んないで寄り道してきても全然オッケーだよ。ほら、夫婦水いらずってやつ?」
 前期絆相手今期/兄:水の国 輪廻・流道/道残【id=53643904】
 「兄さんはどう?今度の旅で収穫はあったの?…ちょっと僕にもみせて。…なんだよ!意地悪すんなー!みせろー!!」

✦光降る大平原・降光の民 ライカ【id=5903379】
✦幸伝狐さん【id=5889864】
✦水の国 輪廻・流道さん【id=52094192】 

✦所属について
 訪れていただける場合、必ず守り人の審査があります。
今期の判断基準は「大平原に対して悪意を持っていること」です。 
また滞在される方は守り人からの加護が必要になりますことも確認いただければと思います。
 
✦素敵なご縁に恵まれました!(友好/友人関係)
 白の歴史書:光降る都 アルヴァ―レ/ヒスイ・ストラトフォード・カンツォーネさん【illust/53606866

大平原の守り人となって、半年も経とうかという頃、
いつ、とは明確にわからないが、ネロの耳に入ってくるようになった噂があった。
 「光降り注ぐ都 アルヴァ―レ」
聞けばその都は大樹からの光に包まれ、守り人と呼ばれる人の結界に保護された国だという。
光に溢れた国、同じ「守り人」の名で呼ばれる存在。
幼い守り人に、筆を取らない理由はなかった。

『――というわけで、この度手紙を送らせていただきました。
 もしよければアルヴァ―レのこととか、守り人について、詳しく教えて欲しいなと思って。
 この手紙を持っていってくれた旅人さんが僕の鳥を連れてくれているから、返事はその子に渡してもらえると嬉しいです。
 よろしくお願いします。』

『ふーん…僕たちの仕事って、ほんとうによく似ているんだね。
 …僕は別に守り人の仕事嫌いじゃないよ。近所の人は優しいし、一族の皆は守り人じゃなくなった今でも、外で頑張ってるしさ。
 …ヒスイさんはどうなの?ずっとアルヴァ―レにいるんだよね?外に出れないこととか、嫌じゃない?』

『ふぅん、そんな気はしてたけど、ヒスイさんってすごく前向きなんだね。
 たまにいるんだ、僕の仕事の説明をすると、同情するような顔で見てくる外のお客。
 だから何だか、ちょっと安心した。うまく言えないんだけど、守り人の役目も、自分の国のことも、
 僕は好きでいていいんだなって』

『聞いてよヒスイさん!母さんってばまた僕が心配だからって、父さんについていかずに里に残るって言うんだ!
 (ちゃんと断ってはおいたんだけどね)
 …心配されるのは、前よりは嫌じゃないよ。ヒスイさんの家族の話とか聞いてて思ったから。
 大切だから、心配するってことだってあるんだよね。
 けれど…折角外に出れるようになったんだから、僕のことより、自分のことを楽しめばいいのに。
 …ヒスイさんも、そう思わない?』

国の出来事から他愛ない日常の事まで、紙面に乗せて交わした言葉が沢山の束に変わる頃、
先代である母から、守り人は初めて仕事を任された。
これはすぐ手紙に書かねばと、心躍らせて机に向かった守り人は、ふと母の言葉を思い出す。

「今のあなたなら、周りを見渡すこともきっと出来るから。」

――最近、子供扱いされることが気にならなくなっていた。
大人のように。父さんや母さん、兄さんのようにならなくちゃ。
そんな風に、心のどこかで抱いてた焦りや不安。それも今は感じない。
(それはそうだ、だって、僕は子供なんだから。)
当たり前の事実をただ納得する感覚があって、すると不思議と周囲の言葉が耳に入る。
以前より視界が開けたような感覚を覚えているのは、確かだった。

ふと思い出したように、引き出しの中の手紙の束を取り出す。それは今まで送られてきた、顔も知らぬ友人からの言葉の贈り物。
自分よりずっと年上の彼女の手紙は、どれも自分よりずっと子供のように表情を変える。
それでも届く言葉はいつだって純粋な好奇心に満ちていて、それは立派な守り人になろうと、
ネロがいつからか押し込めていたものばかり。
自分らしくあろうとしたはずで、いつの間にか自分でかけていた、制限や我慢。
それを、離れた地にいる守り人はあっさりと解いてみせたのだ。本人もきっと気付かぬ形で。 

「全く、まいっちゃうなぁ。」 

貰った手紙たちを眺めながら、少年は悔しそうに、でもちょっと照れくさそうに、その口元を釣り上げて。
そうしてようやく、広げた紙面に筆を走らせた。

一呼吸して筆を置くと、一気に書き上げたそれを読み返す。
これを読んだ時、彼女はどんな顔をするのだろう、どんな返事が返ってくるのだろう、
そう考えた守り人は、久しく無邪気に笑うのだった。

『――本当は最初、旅の人から話を聞いて、負けてたまるかって、手紙を送ったんだ。僕より年上だって話だったし。
 でもいざ話してみると、ヒスイさんってのほほんとしているし、僕の話嬉しそうに聞いてくれるし。
 ヒスイさんがいつも話を聞いて、ちゃんとそれに返してくれるの、本当に嬉しいんだ。
 今は大樹から降る光も、アルヴァ―レの都も、いつか自分の目で見てみたいって思う。
 最近、手紙を読み返す度にすっごくワクワクしてるんだ。
 ――いつか僕が立派な「守り人」として役目を全うした時、その時は一番にヒスイさんに会いに行くから!約束だよ!
 それまではこうして手紙だけど、これからもよろしくね。

                                   いつもありがとう。 ネロより』

✦不備・問題等ありましたらご一報いただけるとありがたいです。

                              最終更新(2018/11/08)

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2015-11-12 13:01:29 +0000