魔王と花嫁【illust/51208458】のイベント、異形舞踏祭【illust/52869140】へ参加させていただきます!
「まぁ…こんなにたくさんの方々が、集まるのですね。」
「魔王の仮装…だなんて、あ…その、私…、本当に、似合っていますか?」
人間の姿に変化できる魔王様と対になるように、ブルーベルは魔王の仮装です。
お城の方々が用意してくれました。
背にはレプリカの羽根、腰部には兎のような尻尾がついています。髪で隠れています。髪にはたくさんの花飾り。
頭の角はカチューシャになっています。
イアラの花の刻印は左上腕に。
首元には黒いチョーカーに柘榴石のペンダントをしています。
(二枚目は構想程度の汚い本当に汚いとてもとても汚い設定練りなので見なくて大丈夫です。)
❀舞踏祭へ連れてきてくれた魔王様
シュバルツ・ドラッヘ様(illust/51719159)
【illust/53288550】「白も、とてもよくお似合いですよ」
「まぁ、あなた… 仕方のないひと ですね」
❀自宅花嫁
ブルーベル(illust/51956465)
以下蛇足
❀
死者と出会えるというのは、嘘か真か。
かつて愛した人の面影が頭を過り、ブルーベルは僅かに俯いた。そっと、隣に立つ彼へと目を移す。
会場の人々を見つめ、鬱陶しいとでも言いたげに寄せられた眉間には皺が寄っている。
いつも通りの彼の様子に、少しの安堵を覚えて、息を吐く。
―――伝えたい事、謝りたいこと、置いてきてしまったたくさんの言葉を、もしもう一度あの人に、伝えられるとしたら―――?
「ベル」
彼の声で、我に返る。
驚いて、ブルーベルは「はい」と返事を返した。
エスコートを!と言われてお城の人々が無理やり二人に組ませた腕を、彼がやんわりと解く。
嗚呼、邪魔だったのかしら、と納得しかけたところで、彼はブルーベルの手をしっかりと握り直した。
「…はぐれるなよ」
ぼそりとぶっきらぼうに、どこか突き放すように、しかしその手は繋いだまま。
ゆっくりと歩き始めた彼につられて歩を進めながら、驚いた顔のまま固まっていた彼女は、仄かに微笑んだ。
「えぇ、どうぞしっかり、捕まえていてくださいね」
小さな声は、彼には届かなかったかもしれない。
それでも僅かに力の強くなった手のひらを、ブルーベルはそっと握り返した。
夜はまだ、始まったばかりである。
❀
「そういえば、ねえ」
「どうしたんですか?」
「ベル様、どうしてネックレスはあの色になさったのかしら」
「え?」
「だって白もブルーも合わせてみたのよ。もとは私たちもそちらにしていただくつもりだったし」
「ああ、そうでしたね」
「でもベル様、黒と赤を…あ」
「…ああ…」
「「なるほど~!!!」」
「ベル様やるぅ…」
「気付くといいですねぇ、シュバルツ様!」
或る世話係の会話より抜粋。
2015-10-31 14:47:38 +0000