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箇々子魔王と花嫁｜illust/51208458
お前が花嫁ね、じゃあ好きにして。……はあ？やだよ、人間に触れるなんて。図に乗らないでよ。
うるさいよ！寄るな！黙れ！ 人間ばかり被害者ぶりやがる！ お前も所詮人間だな！
いつから気になっちゃったんだろうね、ほんと、僕、死にそうだっていうのに。
トリスティス（Toristis）｜101歳｜外見年齢18歳くらい｜魔王
親を人間の襲撃により失い、人間に復讐すると共に人間嫌いになった魔王。愛称はトリス。
人間に負けるはずがない魔王が死んだ理由は、幼いトリスティスを守る為。
親が死んだときに親友【illust/52057415】の言葉を受け、その言葉のせいで人間への偏見を固めてしまう。
現在の人間を恨んでいる根本は、だいたい親友のせい。
人間は汚いもの、醜いもの、争うもの、憎しみ合うもの、気持ち悪いもの。
花嫁を娶る理由はあくまで子孫のためであり、心を許そうとは一ミリも思っていない。
尻尾は極度に感情が高ぶるになると花開く。シッポ、ウソツカナイ。
花嫁に対して、殺す事は一切ない。ただし、触れることも一切ない。
嫌悪で返されれば嫌悪で返す。笑顔で返されても嫌悪で返す。頑張れば打ち解けられるかもしれない。多分。
仮面かぶってる場合は気持ち悪いと一刀両断。基本的に行動全てを悪い方向にとらえる。
とりあえず一刻も早く花嫁に城に慣れてもらいたい、だから好きにしてもいいと放任気味。
場合によってはやたらと喧嘩や悪口を吹っかける事もある。嫌がらせ大好き。
だからこそ、なんだかんだで放っておけない。（しかし無自覚）
｜0904 素敵な花嫁を娶りました｜
亡失の聖女イヴアーク｜illust/52135386
無理矢理に娶った女は、自分に大切を奪われた女だった。
ただの道具たる人間だ。関心なんてあるわけがない。
恨めば勝手に恨め。たった一人の人間には魔王を殺す力がない事は知っている。
力を数で圧倒する。団結という気持ち悪さで圧倒する。いつも、そうだ。
「名前だけは、覚えていてもいいよ。イヴアーク。……へえ、イヴ、ね
それって禁断の林檎に手を出したっていう最初の人間の女の名前だって、聞いたことがあるよ」
最初から罪を持った女の名前を含むなんて、なんて哀れな女だろうと思った。
そして、自分の八つ当たりに巻き込まれて失ったという女の大切なものも、哀れだと。
「よく祈っているな。それは己が聖女たるものだからか？
いいや違うか。ただの妄信か。それで、お前に神は救いを与えてくれたのか？」
神なんてものはいないと、救いなんてないと、知っている。
魔王なんて多く存在し、人間はそれ以上の存在している。
その中での失う不幸など、そう誰とも変わらない。小さな小さな運命。
イヴアークの喪失も、このトリスティスの喪失も。
どこかで、僕は放っておけなかったのだ。自分と同じこの女が。
「イヴアーク、憎んでくれてていい、いいから、ここにいて。
僕はもう、疲れた。憎んでいいと、言われても、やり返していいと、言われても。
もう何年、人を嫌えばいいのか。僕の両親を殺した人間達はもうこの手で殺したというのに。
君の話を聞くほどに、君という人を知れば知るほど、愛してしまった。
……ねえ、一つだけ。望んでもいい？」
――「いつか、僕に笑ってみせて。」
悲しい顔も、憎い顔も、涙も、もう、僕は、見飽きた。
今、この時だけ、復讐に感謝しようと思う。
僕の人間への復讐と、君の僕への復讐に。
ごめんね、イヴアーク。
知ってたんだよ、復讐がなんの意味もなくて、ただの八つ当たりにすぎない事も。
君と僕の両親を殺した人間が、全く違う人間なんだって、分かってても。
僕は君を愛してしまった。恋してしまった。
まるで両親の面影を追うように。
嗚呼、そうだ、人間が羨ましかった。
僕は君を知って、そして愛した。だから、今度は君が僕を知って、それから、
×して、ほしい。
｜親友｜
常に信頼を寄せるナリアント・ディローニゲス｜illust/52057415
お前のお陰で、立ち直れたんだ。うん、そうだよね、人間が先にやったんだもん、僕がやっても文句は言えないよね。
なんか収集品増えてない？ あ、こないだこれ"強奪"したから、これあげるよ。いる？これ喜びっていう感情を水晶にしてみた。
｜外部ツール｜twitter/kokoco_41
ああ、うるさいよ。人間なんてみんな同じだよ。
でも、なんで、君は違うの？ なんだか、胸がぎゅうって痛いんだ。
なんで僕は愛を知ってしまったんだろう。
僕は君の何かも奪い尽くしてしまったんだろう。
ごめんね、愛させて。
そして、憎くとも、愛して。
いつか、僕を殺してもいいよ。
君がいなくなるのは、嫌だ。
どこまでも離さない。
やっぱり人間は大嫌いだ。
でも、なぜだろう。
イヴ、君がいないと、さむいんだ。
2015-08-18 15:23:09 +0000