8/14 17:20 確認済みのメッセージに返信致しました。
「あなたにノルンのお導きがあらんことを」
こちらの企画【illust/50050950】に参加させていただきます。
◆水上都市 ニーヴェ・フォンターナ
その名の通り、水に浮かぶ都市。規模としてはそこまで大きくもなく、都市全体に運河が走っている。
中心には白く美しい城があり、その地下には『ノルン』という名の泉が存在する。
王政を強いていたのは遥か昔のことであり、現在は『ノルンの三柱』とよばれる3人が都市を守っている。
◇スクルド(代表)
アンナリーナ・イルヴァ・エリ
22歳 / 女性 / 156cm
ポイント:10pt(強靭:0 知能:5 器用:3 機敏:0 幸運:2)
水上都市ニーヴェ・フォンターナを守る三柱が一、スクルドの座につく女性。15歳のとき、禊によって選出されスクルドの名を継いだ。
泉の加護によって得た未来視の力で市民と触れ合う事が何より好き。マイブームは駄洒落。センスは微妙。
傍から見ると能天気でしかないのだが、スクルドの任をこなす姿はとても若い女性とは思えぬ手腕を見せるらしい。
スクルドは封印を背負う役目故に短命となるが、それを悲観している様子は微塵もなく、運命として受け入れている。
好奇心は旺盛なほうだが、封印の影響で都市外に出られないことを心底残念に思っている。好きな本は旅行記。
◆素敵なご縁をいただきました!
赤の歴史書、柊さん【illust/51772862】
いつものように市民と触れ合う中、出会ったのは何かを抱えていそうな男性でした。
ニーヴェ・フォンターナは事情を抱えた方を拒むことはありません。それがスクルドの意思だから。
少しでも心が安らげばと都市の案内をしていると、彼は私に他の国のことを話してくれるようになりました。
都市から出られない私にとって、それは何より興味深い話題です。
けれど何故でしょう。話す度に彼は複雑な表情をするのです。そんな彼に、私は笑顔を返すことしか出来ませんでした。
ある日、彼は私を外へ誘いました。とても嬉しい誘いです。彼と一緒に見る外の世界はどんなに素敵だろうと胸が弾みます。
しかし、それはできないのです。
スクルドは都市外に出ることはできない。もし出てしまえば、封印は崩壊し、この身も恐らく……。
その時、気づいたのです。ずっと胸にあった気持ち。
私は彼に恋をしていると。
けれど伝えることは出来ませんでした。私は確実に彼を置いて先に逝くのだから。
「いらっしゃい。旅の方かしら?あなた…何かを経験してきた、そんな目をするのね。
…どうぞ、街を案内します。ぜひゆっくりしていって。あなたの疲れが癒えるまで」
「いろんな国を見てきたのね。柊の話はとても面白いわ!もっと聞かせてもらえないかしら?外の話を聞くのが好きなの」
「…ありがとう。でもダメ、私はこの街から出るわけにいかないの。ごめんなさい」
「好きよ。彼が好き。でも私と一緒になってはダメ。きっと悲しい想いをさせてしまうわ。
彼を幸せにできる女性は必ずいるはずだもの。私は彼の幸せを祈るだけ、それだけでいい――」
「本当はね、身を引くつもりだったの。けれどあなたの隣はとても心地よくて……。
身勝手だってわかってるわ。でもお願い、私を支えて欲しいの。私の傍にいて、私を、愛して」
◇ノルンの三柱
ヴェルザンディ:ユーニス・S・ベルセコルダ【illust/51772399】
「おかえりなさい、ユーニス。あら、顔が暗いわよ~。"ふとんがふっとんだー!"なんちゃって…えっ、あの、ユーニス?
これジョークよ?大丈夫、新しい布団の手配なんてしなくて大丈夫だから!」
「公の場では"ああ"だけどね。この都市のことを一番に考えているのは、多分彼なのよ。
ユーニスがいてくれるから、私でもスクルドとしてここに立つことができるのでしょうね。だから好きになさい」
ウルド:ニェカ【illust/51773957】
「あら、それはまだ読んだことない場所の旅行記ね!
ふふ、そうねぇ。きっと面白い話が書いてあるわね。早速読んでみることにするわ、ありがとう」
「ニェカの手は昔みたいに柔らかくはないけれど、優しいところは相変わらずよ。
私たちを守ってくれる"お兄ちゃん"ってかんじかしら。ふふ、そうね。しっくりくるわ。
だからね、『無茶をしてはダメよ、お兄ちゃん』…なんちゃってね」
◇その他
メッセージは翌日中にお返しするよう心がけております。
その他質問等ございましたら各種ツールよりご連絡くださいませ。
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『スクルドは約25年で自身の死期を悟る』
そう聞かされたときは恐ろしくもあったが、実際に20年以上経ってみると成程と感じる。
スクルドとして泉の封印を引き継いだその時から、体力が、魔力が泉に吸収されるのだ。
毎日徐々に吸収されていくそれは、常人であれば25年程度で枯渇する。
他より優れた体力、魔力を持つ者でも、30年も経てばやがて限界に達するだろう。
魔力がなくなれば封印を維持できなくなり、体力がなくなれば死に至る。
そしてまた新たな少女を選出し、封印を引き継がせる。そういう仕組みなのだと最近になって気づいた。
アンナリーナがスクルドとなって28年。そろそろか、と唇を引き結ぶ。
死は恐ろしい。けれど、嘆く前にやらねばならないことがある。
「禊をしましょう。次のスクルドを決めなければ」
そして選ばれたのは、アンナリーナの娘だった。
2015-08-03 16:09:13 +0000