【ただ一つの】童話妖精類ティア=トリトン種【第5期】

26
Go back

こちらの企画【illust/44307098】へ引き続き参加しております。5期四家系目もよろしくお願いいたします!
---
(2015/04/21/22:00)素敵なご縁を頂きました!/紅鬼蘭 焔泡ちゃん!【illust/49813415
「んぅ…?さっきもとおらなかった、ほー?…んでも、この道日差しがきもちいね」
「ゆらゆーらひざしが、ほーみたいだね。うん、だいすき…だよ…っ(ちゃんとでも伝えられた…!)」
---
▼童話妖精類ティア=トリトン種/愛しい方から頂いた名は【 沫-マツ- 】
 性別:♂ 年齢:20歳 身長:19cm 一人称:僕 二人称:君?(他者を人称で呼んだことがほぼない)
▽作品ID【49834982】 末尾【2】 匠の部隊所属/戦力:190/生命力:50/運:60/合計 300 Pt=母150 + 父140 + 自由10

※種族の説明【novel/4654723
---
▽家族
父:ファーロ・カルネット・紅土器【illust/49376118
「(いつも母さんを幸せにしてくれてありがとう…僕も…父さんのようにかっこいい人になりたいな…)」
母:童話妖精 ルーメ・カルネット【illust/49278019
「(ただ眠いだけだよ、この体勢も疲れるし…ちゃんと起きるよ。お祖母ちゃんみたいに眠りこけないよ…?)」
姉:カーム・カルネット・紅土器【illust/49947595
「(カームお姉ちゃん、また同じお話してる…でも僕もその話は大好きだよ。それ読んでる時のお姉ちゃんも大好き)」
---
▼Skill
【幽閉の棺/水時計】
 頑強な魔法の硝子で出来た、砂時計のような棺。窮屈で体が満足に動かせない。
 また、中の水が少しずつ気化しており、水がなくなると干からびて死ぬ。
 生涯を添い遂げる存在のみが、妖精を呪縛から開放できる。
【流転魂の歯車硝子(るてんこんのはぐるまがらす)】
 棺の周りに浮かぶ青い硝子の歯車。少しずつ時を刻み、そして廻り続ける。飛び道具として操ることも。
【フェアリーギフト】妖精からの贈り物。
 魔法で菓子類を作ったり、妖精の逆鱗にふれると落雷や津波で攻撃されたり等。

---(やっぱり長いですね)

物語の王子様に憧れていた。姉が毎日読み聞かせてくれた王子様に
何不自由なく育ち、囲まれ、なのに自分の身を挺してお姫様を助ける。憧れていた
僕はそうなれない。どこかで諦めていた

うたかたのまどろみの中、カツン、と音がした

閉じていた瞼を開いて周りを見る。何かに引っかかっている。水底の様に青くて綺麗な、角
僕たちは少しの間を開けて、そして君が僕の棺に手を伸ばす
覗いてくる藤紫の綺麗な瞳。見たことのない色だった。物語の花に似た色
ゆらゆらと青い髪を揺らしながら、不思議そうに見る君に僕はきっと声が出なかった
初めて人に見つかった。慌てて逃げようとしたけれど、しっかり掴まれてしまって

(ごめんね、声が、でないんだ、ぼくは、)

言いかけてごぼごぼと泡をふきつつ悩んだ。僕には名前がない
けれど君は何も気にしないで、また頭に僕の棺を乗せて、ゆらゆら。森の中を歩いて行く
鼻歌混じりになのだろうか、そんな音がした気がした。嬉しかった。

君とはその後ずっと一緒に迷子。あっちに行ったり。こっちに行ったり
見るもの全てが綺麗で、楽しくて、初めての気持ち。初めての景色
家族以外で誰かと一緒にいるのも初めてで
気ままな君が、気ままに水泡で棺を覆ってくれたり、優しくしてくれるようになって
僕はきっと君の事が好きになっていた。

伝えたいことが沢山あるのに、僕には声がない君に触れることも出来ない
好きになるということはこんなにも辛くて、幸せで、積み重なるものなのだと、知った
物語の王子様の気持ちが、少しわかった気がした
僕だって、君の王子様でありたい。ただ一つの存在でいたい

ぽろぽろ。涙と共に水時計の水は減っていった
少しずつひび割れていく硝子の時計
怖くなって、僕は黙りこむ。覗きこむ君の目が、あの日よりも随分愛おしく見えた。

うたかたのまどろみの中、パキン、と音がした

恐る恐る目を開けた。いつもの窮屈さを感じないから、ひらひらと手を横に振ってみた
硝子の棺は粉々に砕け散ったようだった
僕は君の手のひらの上にいた。初めての温もりに、また涙が溢れた。
とてもとても、あたたかかった

「 ぼくは、ずっと君に、こうしたかった、ありがと、う 」

水の中とは違うので少し動きにくいけれど、喉の奥から言葉を出す
消え入るように掠れてしまったかもしれない、けれど僕はどうしても伝えたかった

「ねぇ…ほぅ、ぼくは、ずっと、ずっときみがすきだった、でも今はきみのことをあいしてる…ぼくのことば、聞こえた…?」

恥ずかしさと嬉しさと、君が目の前にいた。そうして今度は僕の番。

「きみと、もっと、色んな所にいきたいんだ、ぼく
 ねぇ、ほー…これは僕のわがままだけれど、もし君が許してくれるなら、そのリボンをほどかせて」

こうして僕とほーは幸せに暮らしました。そして、彼の願いは叶えられたのです。
そうこの物語も、めでたし、めでたし。と相成りました。
---
▽こちらのキャラクターの婚姻に関しまして、決まりましたので削除しました
▼既知関係もお気軽にお声掛けくださると幸いです。
お返事に関しましては即日~3日間お時間を頂くことをご容赦ください。

#Pixiv Merely One Ending#∮ちろす家#童話🌹妖精

2015-04-13 21:18:10 +0000