【PFFK】寂しい…なんて

名露

「少しだけ、こうしていてもいいですか?」

「なんで俺でっかくなってんだ!?」

*******

現在キルトは、からす【illust/41906132】でお世話になりながら、体調整えていますので、これ以降の3章は【黄】での投稿となります。

*******

「こんにちは、ニワノコさん」

 笑顔ではあるものの、本当に笑えているのかどうか分からないような表情で、キルティはニワノコに声をかける。 

「キルティさん、どうしただか?」

 余りにも沈んだ様子のキルティに、流石のニワノコも驚いて側に駆け寄ってくる。キルティは、一度ゆっくりと瞬きをした後、ニワノコに弟のことを話した。

「自分で送り出しておきながら、寂しい…なんて、我侭ですよね」
「ずぅっと一緒だったさ、寂しくなっても仕方ないだぁよ」
「ニワノコさん……」

 ニワノコの言葉に、じわりと、目じりが熱くなる。 

「少しだけ、こうしていてもいいですか?」

 ぐずっと鼻を鳴らしたキルティは、ニワノコの胸に顔をうずめると、少しだけ泣いた。



 何とか無事に【妖怪食堂からす】に送り届けられたキルトは、そこでちっさい鳥に出会った。
 どうやら、オムライスに良く似たオムレットという名前の鳥は、小さいことや、鳥でありながら飛べないことに悩んでいるらしい。
 飛べない鳥にはペンギンだって居るし特に問題ないだろうが、そこに小ささが加わって移動が大変というのは何だか大変そうだ。
 キルトは荷物をあさると、ひとつのワッペンを取り出した。幾何学模様のそれは、一見ただのワッペン。よく見ればキルトの小さな鞄にも似たようなものが着いている。

「えい!」
「うお!?」

 キルトは、手にしたワッペンを思いっきりオムレットの背中に貼り付けた。

「お前、今何し――んん!?」

 気がつけば、見上げていたはずの視線が同じくらいになっている。

「なんで俺でっかくなってんだ!?」
「大きくなれば足も長くなりますし、歩幅も広くなりますよね!」

 にこにこと笑顔で告げたキルトは、そのままオムレットに抱きついた。

*******

◆PFFK【illust/41854317
オムレットさん【illust/42002710
キルトillust/42022901

アイテム詳細【illust/42884151

◆PFNW【illust/33956297
ニワノコさん【illust/34145868
キルティillust/34326374

#pixiv Fantasia: Fallen Kings#◆キルティ・キルト#【妖怪食堂からす】#pixiv Fantasia: New World#マルガス包囲戦【黄】

2014-04-13 14:58:32 +0000