3章インターバル時空のものですが…なんか…トロンが最終章作戦中に思い出してた~みたいな感じで…。タグ等も付けさせていただきます。
流れはこちらから【novel/22521911】
♥お借りしました♥
煉さま【illust/115851677】
ヒナさま【illust/115850958】
少しだけ ハドマさま【illust/115904724】
飴作りの話【illust/119655236】
トロン【illust/115821151】
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ナラカの遠吠えの拠点の一角にて。祖父と孫の組み合わせのような3にんが、焼いた芋や木の実に舌鼓を打っていた。
「この前、ハドマとアメ作った!熱くて甘くておいしかった」
「へぇ、いつの間に…。ああ、おじさんが寝てるときか」
寝てるとき、というのは左腕の治療で安静にしていたときだろう。そこそこの数が在籍しているナラカの拠点は、建物もそれなりに大きい。煉が休んでいた医務室から遠い場所でしていたか…。話を聞くと、トロンの体の熱で材料を溶かしたらしいので、色々な安全を考慮して外でやったのだろう。
「ハドマも随分気の利いたことをしたもんだ」
「少し苦かったけど…悪くなかった」
「ヒナとーハドマとー、あとシチとやった!今度はおじさんもやる」
放り投げられた木の実を咀嚼しながら、トロンは隻腕のクイタ.ラン、煉へとお誘いを投げかける。
「……そうさなぁ。おじさんには飴は甘すぎるかもしれんが」
ま、なんであれ大勢で調理して食うってのは美味いもんだよな、と片手で焼き芋の銀紙を外そうとする。
「あ~、やっぱ片手ってのは不便だねぇ。ヒナ、悪いけど外してくれるか…」
「今日も、美味しくて、わたし好き」
「ん?」
トロンにとって、今こうして3にんで焼きながらモノを食べているのも、楽しくて美味しいのだろう。笑顔になることは無いが、楽しさを表すように頭をゆらゆら揺らす。
「ほら、トロン」
ヒバ.ニーの少女、ヒナが銀紙を剥いて、焼き芋の欠片をポイッとトロンの口へ放り投げる。
「焼き芋も、アメも、みんなとまたする」
美味しそうに焼き芋を食べながら、トロンのちぐはぐの目は未来をみていた。
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2024-07-10 07:10:40 +0000