Alternative Io

楚星蘭三
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*関連:illust/116752457illust/116772519
タイタンの illust/109180751 以来、久しぶりの宇宙ネタです。木星の衛星イオは、最も内側の軌道を公転するために木星の潮汐作用の影響を強く受け、内部に熱エネルギーを生じて、地表でも活発に火山活動が起き、硫黄ガスを盛んに噴出しています。
反面、木星以遠の他の衛星の表面を厚く覆っている氷の層は見当たらず、火山噴火の熱の影響で昇華し、水蒸気として宇宙に散ってしまったようです。

そこで今回は、イオに今少しの重力(+地磁気?)があって、噴出した火山ガスと水蒸気を押しとどめ、一定の厚さの大気をまとっている姿を想像してみました。大気の温室効果+火山の熱エネルギーもあいまって、太陽から5倍も離れた木星軌道上なので地球並みとはいかないものの、他の衛星の-100℃台後半の酷寒の世界よりはずっと温暖で、H2Oも何とか三態循環して、赤道付近で海、高緯度・高地では氷雪となって地表にとどまると見ました。

とはいえ亜硫酸ガスの雲が空を覆い、雨ひいては海にも硫酸が混じるなど毒性の強いものになる可能性が高いです。それでも地球の常温・常圧に近い場所で、宇宙線や木星の放射線もブロックされれば、地球人にとっては木星開拓のいい足場になってくれたかもしれません。あるいは未来、そういう目的のための人為的なテラフォーミング(重力を変えるのは無理でしょうけど、人工磁気圏を作り、木星圏か小惑星帯の氷天体を「客土」した?)の成果とも解釈できそうです。

2~4枚目は、メイン画像から順次噴煙と雲→海と氷雪→大気の外縁を除いた差分。したがって4枚目が実際のイオの姿(https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Io_highest_resolution_true_color.jpg)の模写となりますが、地形とくに火山はある程度デフォルメした次第です。また作画データは一連の太陽系天体の絵の「テンプレート」のようになっていますが、直接的には冥王星の投稿 illust/83666031 のものを転用しました。

#イオ(衛星)#universe#Solar System#Jupiter#satellite#volcano#硫黄#テラフォーミング

2024-02-29 23:33:57 +0000