【終の病】籠擒【第4期】

おび
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こちらの企画に続投で参加です【illust/101528139
ー承認ありがとうございますー

名前:籠擒(ことり)
種族:切き斬(特殊色)
性別:♀
特性:プレッシャー
年齢:58歳
国所属:夢の国レイターヴ

奇病数:【1】 

3期から続投です【illust/107335479】(夢の国・3期・奇病数:9 生存)

「こんばんは…うん?お客様でしたか。失礼しつれい、今ちょっと菓子をね・・焼き菓子と紅茶を、食べ終わるまで待ってもらえるかな」
「家族?暫く会っておりませんね。いや仲は悪くは無いのですよ。合わせる顔が無いってヤツです。放浪者への心配なんてさせちゃ申し訳ないでしょう」
「おっと、顔を見るのは止めてくださいよ……あぁ、だから見てはダメだと言ったのに。悪い方だ…今夜夢に出てやりましょうかね。ははっ冗談さ、またお会い出来たら御贔屓に」

◇家族
母:おとり(水の国)2期・奇病数:0 生存【illust/106223340
「あぁそうだ、弱い者は嫌いだと言っていた。今の私ではダメかもしれないな」

母:枯竹さん(夢の国)2期・奇病数:6 生存【illust/106034966
「私達の種族の老いは刃物への劣化なのかな…大好きだよ母さん。母さんが作る焼き菓子と同じ味の物がなかなか見つからないんだ」

姉:戀幸さん(夢の国)3期・奇病数:0 生存【illust/107335500
「あなたは優しい。きっと暖かいお姉さんと幸せに暮らしているよね。その様子を想像するとつい懐かしい気持ちになるよ・・」
「会いたくない訳ではないよ、むしろ逆さ。だけどね、今さらどんな顔して…ハハッこの歳になっても叱られるのが怖いだなんて、とんだ臆病者の妹だと笑っていてほしいな」


◆+++運命の絆+++◆
素敵な御縁にめぐまれました

特別をくれた、離し難い愛しい子
ネプモイさん【illust/108391973

煙の居場所は気まぐれで、1か月も留まったと思えば1週間
昨日は居たと思えば次の日には居なかったと告げる者もチラホラと…
辿り着けないわけでは無いけど、行くのも帰るのも不便な場所を好むため
こんな所で商売なんて、と言われる事も。
生きて2回出会えれば良い方、3回目は今世との別れ際…何がとは言わない虫や草は囁きます。

そんなエンの元へ香を求めてやってきた娘さん。
誰からか「腕利きの線香作りがいる」と聞いたらしく
家族へ供える線香を御所望でした。

お話が好きなのか、気に入ってくれたのか…
娘さんはエンの作る香りを褒めて、作り手であるエンのことも大変褒めてくれました。

「腕利きの線香作り?それはそれは…もし本当に私の事だとしたら作り手冥利に尽きるというもの、ありがとうございます」
「ご家族様へのお供えですね。数は多くありませんが…見本で1本づつ焚いてみましょう。香はあの世での飯、【食香】との考えもあるそうですから…家族の方が好きな香りを選ぶのも良いかもしれないね。ん?私の勧める物で良いのかい?」
「ふふ、面白いお嬢さんだね。楽しい会話のお礼に他に気に入った物があれば数本つけてあげるよ、どれが良い?」
「じゃあ、この線香はお嬢さん用に。楽しく聞いてみてね…ネプモイさんっていうのかい?そう…それじゃあネプモイさん、またお会い出来たら御贔屓に」

明るいお客さん、ネプモイさん【illust/108391973】が帰っていく背中へエンはニコリと笑い
振る手を下すと、残った線香を集めて蝋燭の火を撫で消し、
次の移動先を考え始めました。
親族と距離を置いている籠擒は
良好だった仲の家族が自分を探す可能性を想定しながらの生活を送り、20年近く経っていました。
狭い間での噂話とはいえ、辿り着けるくらいに詳しい噂なら留まることは宜しくないと判断しましたが
せっかくの明るい出会いに恵まれた場所から離れる事は少し残念でした。
相槌を打つ程しか自分は離さなかった記憶ではありましたが
ネプモイさんとの会話を思い出し、微笑みながら籠擒は次の場所と旅立つ日を決めました。

「おや……お嬢さん、本当にまた来てくれたんだね。だけど、せっかく来てくれたのに申し訳ない。場所を移る為に今日はお休みなんだ」
「入れた本数が少なかったかな?…あぁ、お嬢さん用におまけした分。確かにあれじゃあ数日か、気に入ってもらえて嬉しいよ」
「次の場所かい?決めてはいるけどね、此処からは遠いし、変な話来てもらうのは大変だと思うよ。」
「私に会いに?ふふ。お嬢さんの言葉はどこか色があって面白いね。それじゃあ場所くらい教えましょうか。だけど他言は無しに、お嬢さんだけの秘密にしてね」

・・・・
生きて2回出会えれば良い方、3回目は今世との別れ際
常連さんなんて今まで居りませんでしたが
ネプモイさんはそうと言わざるを得ません。

「やぁお嬢さん、そろそろ来てくれる頃かなと思ったよ…なんて、こんな挨拶ができるのはお嬢さんくらいだよ。本当に来るなんてね。」

移動の多い籠擒の元へ、香りが気に入ったとはいえ何度も会いに来て下さる方は居なかったので
度々足を運んでくれるネプモイさんはとても珍しい存在でした。
他のお客と被る事も少なく会話を重ねる時間も取りやすさや
両者の性格もあり、次第に親しい返しもできる間柄へと変わっていきました。

「前回の香りもあるけど、新しく作った物もありますよ。ちょっと頼まれて作ったから数は少ないけどね」
「顔布かい?少々訳アリでね、惚れられた男から逃げてるのさ。………ふふ、嘘だとわかっている顔だ。顔に傷がね、見せるのは申し訳ないからさ。お嬢さんなら気にしないって言うと思ったよ」
「…私も逃げる側ですよ。カワイイお嬢さんの将来を想えば悪者にでもなった方が気が楽なんでしょう。ふふっ根性無し、確かに根性無しの言い訳だ」

ネプモイさんとの時間は、店主と客の間柄とはいえ
とても楽しいと感じていましたが籠擒には気になる事がありました
お供え用かと思えば自分用
1つの香りが気に入ったからかと思えばオススメを求めてくれる…
ネプモイさんは香りとは何か別の目的があるように感じていました。
身を隠している籠擒はどうしても自分の所在地について疑心暗鬼な所があり
せっかく御贔屓にしてくれて、他の客より仲良くなれたネプモイさんがそうで無いことを願いながら
「どうも香以外の目的があるように思うのだけれど?」と
誰かに頼まれて来てるのではと疑いを含んだ言葉をかけてしまいました。

ー籠擒 奇病該当せず生存ー【novel/20066356

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2023-05-16 15:04:56 +0000