【叛虐機換】ブレインジャック・ドミナンス

堕魅闇666世

ヨミillust/99305427
と共に行政府エリアへ向かう
リオスくんillust/105124724
(工廠エリアのお話の後の時間軸という想定でひとつ・・・!)

ドクターエノモトillust/99888660
(ヨミとの関係性は作者様より許可をいただきました。感謝!!)
が仕込んだ罠、
ストロビラスillust/106726793
により危機を迎えます。

妨害する
アルヴァレイジillust/104953937
に苦戦するピンチを助けてくれた
レイトさんillust/99378637
が提案した打開策は・・・!

勝利の鍵illust/106739874

お借りしたキャラクターの行動を束縛する意図はございません。
不都合等ありましたら、パラレル・スルーとして
扱っていただければ幸いです。



「ここまでくればもう大丈夫です。
エスコート感謝します、ヨミさん」
「ヘッ、このくらいどうってことねぇよ。
ツバサのセンセにゃ世話んなったからな。
ちょっとしたお返しだよ」

エクステラ・ガードの首魁、黒の聖女セレンティアが
守りを固めている行政府は、エクステラ中枢への足掛かりとなる
重要エリアだけに、防備も厳重だ。

降下するウルフォスに跨ったファンガードめがけ、
無数のアグレッサーが群がってくる。
「さぁて、もうひと暴れしていくか・・・なッ!」
ベクターエッジを展開し、スカイキャット編隊へと
強襲をかけるムラクモの翼からザインスパローが
一斉射出され、粒子結晶で形成された誘導弾が
次々に敵機を叩き落としていく。

「これで終いだ・・・ぜっ!?」
飛散する残骸の隙間を縫うその一瞬に過ぎる違和感。
「・・・やはり、死に直結せぬ要因に対しては
鈍感じゃのう。・・・久しいなぁ、ヨミ??」
突如通信に割り込むその声は。
「・・・エノモトのジジィか!?
てめぇ、野垂れ死んでなかったのかよ」
違法な人体実験を繰り返したマッドサイエンティストにより
無茶な改造を施され、挙句失敗作の烙印を押された
苦い記憶が蘇る。

「無論、死んださ。そして、ガイストとして蘇った!
会いたかったぞぉ、ヨミィ!今度こそ、ワシの手で
最高の兵器として完成させてやろうじゃないか」
ムラクモの挙動の乱れを察知して顔を上げた
ファンガードが、機体に取り付いた異物に気づく。
「なんだ、アレ・・・!ヨミさん!
ムラクモの頭部に小型のアグレッサーが取り付いています!」
寄生制御型アグレッサー、ストロビラス。
撃破したスカイキャットの残骸に紛れ込んでいたのか。

「フハハハ!もう遅いわい!ふむ、ハバキリの後継機か。
なるほどなるほど。これは良い実験素材が手に入ったわい!
さぁ、もう逃げられんぞ!?ワシが誂えた偽装人格で
貴様の自我を上書きしてやろう!ワシの偉大なる発明の
一部となることを光栄に思うが良い!!」
「ざっけんなクソが・・・誰がてめぇみてぇな
イカレ野郎に・・・ッ!!」
身を捩り抗おうとも、ヨミの電脳に雪崩れ込む
ガイストの思念は止めようが無い。

「無駄じゃ無駄じゃ!誰が貴様の補助電脳を
設計したと思うておる!!より完璧な存在へと
改造してやろうというのじゃ!感謝せんか!!」
「動きが鈍ってる今のうちなら・・・!!」
ビームライフルの照準を合わせようとした
ファンガードの目前を掠めるレーザーの狙撃。
「悪いが、邪魔はさせん」
高速接近する機影は、エクステラ・ガードの一員、
シドウ・ソウマのアルヴァレイジか。

「テメェの相手は!この俺様だァ!!」
再接近する一瞬。前転から繰り出す踵落としが
重い拳打に化ける。
「くっ・・・!?」
格闘形態、デモンズプロミネンスへと転じた
アルヴァレイジの一撃をエリクシールドに受け止めるも、
その衝撃で行政府を囲む水盤へと叩き落とされた
ファンガードが盛大な水飛沫を上げる。

「やるしかないのか・・・ヴィタ!!」
「了解です!全力で行きましょう!!」
ヘヴンスグレイシャーへ移行したアルヴァレイジが
ばら撒く速射弾を掻い潜り、水面を切り裂いた
ウルファンガーが一気に間合いを詰める。
真一文字に振り抜いたバスタードソードの一撃を
ひらりと交わしたアルヴァレイジが一瞬の隙に
迎撃の散弾を叩き込む。
「強い・・・ダメだ、突破できない!」
辛うじて閉じた翼に受け止め、被害は抑えたものの、
この強敵を無視してムラクモに向かうのは危険すぎる。

「フッ・・・ヒハハハハハ!なるほどな・・・
これがガイストの感覚かァ・・・悪くねぇ。
生命の限界に囚われず、欲望を自由に解き放つ。
最高の気分じゃねェかッ!!」
昂揚したヨミの声。
同時に、ムラクモが再びエンジンを全開にして
飛び回り始める。

「さぁ、俺にスリルを寄越せ!
俺を楽しませる奴ぁいねぇのか!?」
命知らずの無謀な機動で、ウルファンガーへと攻めかかる。
「まずい・・・!」
アルヴァレイジで手一杯のリオスでは、対応が間に合わない。

「おぉっと、随分ややこしいことになってるな?」
ウルファンガーとムラクモの間に割り込む
2枚の盾、そしてアルヴァレイジを牽制する剣の舞。
「レイトさん!すみません、助かりました!!」
後退したウルファンガーと、互いの背を預け合うレイアゼル。
「要するに、ヨミちゃんが乗っ取りにあっちまったと?」
「そんなところです。レイトさん、なんとか洗脳を
解除する方法はありませんか?」

レイトの顔面に表示されていた砂時計が、電球マークに変わる。
「そうだな。こんな手はどうだ?
俺のリベレーション、超耐性は精神干渉を無効化する。
ストロビラスのハッキングにも効果があるはずだ。
ムラクモに取り付いて、俺のリベレーションの範囲に
ムラクモを巻き込めば・・・」
「なるほど。素晴らしいアイデアです!さすがレイト様!
アグレッサー研究の第一人者は伊達じゃありませんね!!」
感激するヴィタに、レイトの顔が温泉マークに切り替わる。
「よせやい、本当のことでも照れちまうぜ」

襲い掛かるアルヴァレイジの拳をシールドスレイヴにいなし、
迫り来るムラクモのベクターエッジをエクスで受け流し。
「問題は・・・そのチャンスをどう捻り出すか、だな!」

「それは、私の仕事だね」
戦闘空域に飛び込む赤虹の翼。
「アヴェリルさん!」
ソードウィング・フラグメントを両翼に従えたハーピアが、
さらに鋭さを増した機動でムラクモに追い縋る。

「私なら、ヨミと同じくらい自由に翔べる」
間近に迫るムラクモの機影。肩越しに振り返り、
嬉しげに口元を吊り上げるヨミの顔が、見えた気がした。
「晴れ舞台だね、ハーピア・・・行くよっ!!」

翡翠と赤虹の軌跡が、決戦の空に舞い躍る。

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2023-04-07 17:56:37 +0000